Placy代表の鈴木 綜真です。
今日はPlacyについて、どんなサービスなのか？何故やっているのか？についてお話したいと考えています。

Placyとは

Placyは「音楽で場所を探せる地図アプリ」です。検索窓に自分が好みの音楽を入力すると、その雰囲気に合った場所を見つけることができる地図サービスです。

また、プロフィールにお気に入りの音楽を追加しておくことで、検索ボックスに逐一楽曲を入力しなくても、プロフィールの音楽情報に基づいて自動的に場所が表示される仕組みになっています。

レコメンドされた場所を開くと、そこをお気に入りしている人達が聞いている楽曲を見ることができます。「あ。この音楽好きな奴が行ってるなら間違いないわ」という、レビューやランキングだけでは伝わらない雰囲気やカルチャーを元に、場所を見つけて頂くことが可能です。

🔥 Placyアプリダウンロード🔥
 ・iOS
 ・Android

Placyでは、お気に入りやチェックイン(絶賛実装中)した場所に、自分のお気に入りの音楽がひもづきます。訪れた場所を「評価」するのではなく、自分が訪れて欲しい人のために「音楽をおいていく」という体験を生み出したいと考えています。場所の価値をツルッとした数値情報に置き換えてしまうのではなく、その場所に文化文化をズシズシ蓄積させていくような体験を提供できればと思っています。

最近力を入れて取り組んでいるのが、電鉄会社との連携です。渋谷や新宿などメジャーな駅に集まってしまいがちな観光客に、西日暮里や御徒町などマイナーな駅も訪れてもらえるよう、各駅・各エリアの魅力を音楽軸で発信しています。

音楽で場所を探せる地図を作る理由

Placy開発の根底にあるのは、「都市の均質化」に対するいらだちです。少し開発が進んだ駅は、似たような高層ビルが立ち並び、スターバックスやマクドナルドといったチェーン店が駅前を占めている状態。せっかく行った旅先でも、「あれ、この街どこかで見たことある」って思ったことがある人は少なくないはず。

ではどうすれば都市の均質化を防ぐことができるのでしょうか？
私たちは、都市への視点を多様化することが重要だと考えています。現状、行き先を決める際には、レビューサイトでその場所に星が何個ついているのかということでフィルターをかけられてしまいます。星の数を集めることが得意な優等生的な場所だけが生き残り、結果として似た様な街並みが生まれてきます。

Placyは、星の数では汲み取れない雰囲気やそこに蓄積された文化で場所を探すことが可能になれば、多様な場所が生まれる&生き残ることに繋がるのではないかと考えています。

都市には「リズム」がある。長い時間をかけて蓄積され た文化や物語が、その場所の「リズム」となって滲み出す。 それは都市の色気となり愛嬌となる。都市を探索してい ると、時折、まるで磁石の様に惹きつけられる場所に 出会うことがあるが、それは、まさにその場所の「リズム」 とあなたの「リズム」が調和している証である。ちょっぴり 派手でキラキラした都市にも、ドロッとした人情味溢れる 都市にも、きっとあなたのリズムにぴったりあった場所が 待っているはずである。レビューやランキングだけでは 汲み取ることが難しい、「あなたのリズムが流れる」場所 を見つけてみませんか？

閑話休題がてら、このViceのドキュメンタリー面白いので見てみてください。ロンドンの兄ちゃんが自分の家をレストランに見立てて、それっぽい写真を撮るとTrip Advisorのランキングで1位になってしまったというお話しです。星の数って便利なこともあるけど、それくらいハックされて意味のないものになっているんだなという好例です。

外出自粛により加速される均質化

コロナウイルスによる外出自粛で、この均質化の流れは更に加速していくと感じています。資本力のある店舗が生き残り、個人経営の店舗は本当に続々と倒れていってしまっています。

外出自粛が続く中で、飲食店を始めとしたお店はクラウドファンディングや寄付の呼びかけなど、様々な取り組みを進められています。Placyでは、自分の思い入れのお店の取り組みを紹介する方法として、その場所の雰囲気や感性を伝えるプレイ(ス)リストを、作成できるページを用意しています。

その店舗の感性に共感した人は、店舗のプロジェクトページに飛び支援を行うことができます。一般の方から始まったプレイ(ス)リストページですが、様々なアーティスト・メディアの方にプレイ(ス)リストを作成頂くことになり、本当に本当に感謝しています。

▶︎Special Thanks (敬称略)
坂本慎太郎 /  DJ BAKU​ / Mixmag Japan / Mal Part2style / NISI-P (PART2STYLE, Madd Style) / FLATPLAY​ / Addict / TaiTan Dos Monos​ / Kenta Tanaka​

また、音楽を通して自身の店舗の感性を伝えたいと、様々な店舗様から掲載のご連絡を頂き、「店舗の感性を最大限に伝える手段」という、店舗様にとってのPlacyの役割がより明確になってきました。

🔥 Placyの役割🔥
・地図アプリユーザーにとってのPlacy
　　　　　→ 感性に基づいて場所を見つけられる手段
・店舗オーナー様にとってのPlacy
　　　　　→ 店舗の感性を最大限に伝える手段

現在、地図アプリページにも「店長が選んだ楽曲」を追加して頂けるように開発を進めております。「楽曲を選んだ理由」も追加して頂けるのですが、これがまた、その楽曲と店舗を紐付ける深い意味合いを伝えてくれています。

個人的に、本当に素敵だなと感じたのは、小豆島のカフェ「タコのまくら」のオーナー様が楽曲を選んだ理由。元スタッフだった奥さんが初めて店舗に面接に訪れた時に流れていたという理由で、YoLeYoLeの「こぶね」という楽曲を選んで頂きました。店舗の写真を見ながらこの楽曲を聴くと、本当にその場所の感性・雰囲気がジンジン伝わってきます。

店舗様に選んでいただいた楽曲は随時、Twitter & Instagramで紹介していますので是非チェックしてみてください。

店舗検索サービスの変遷

最後に、「音楽で場所探せる地図アプリ」って別に斜に構えてる訳ちゃうんやで、皆使うようなサービスになるんやで~するんやで~、ってことを伝えるために、「場所に対する信頼の生み方」という軸から店舗検索サービスの変遷を追ってみたいと思います。

1. Authorityによる評価に基づいた場所検索
僕が知ってる最も古い場所検索サービスは、ミシェランガイドです。タイヤメーカのミシェランが、「ドライブを楽しんで欲しい」という想いで1900年にスタートしたミシェランガイド。Auhorityであるミシェラン調査員が5段階で下した評価を元に、読者は店舗への信頼を築きます。

2. 民間のレビューシステムに基づいた場所検索
Authorityのみによって行われていた場所の評価を民主化したという意味で、食べログやTrip Advisorは画期的であったと言えます (Forget the reviews. Follow your rhythm. とかいつも、やり玉にあげてごめんなさい)。 

3. 「人」起点での場所検索
画期的であった民間によるレビューシステムは次第にハックされ、場所についている星の数は次第に意味をもたなくなってきました。次に現れたのが、信頼できる「人」を起点にした場所検索システムです。RettyやCool Cousinといったサービスでは、グルメな人や各エリアに住む"クール"な人が行っている場所を見つけることができます。

4. 「感性」起点での場所検索
確かに「〇〇がオススメしている場所」という情報は非常に信頼性があります。ただ、１つの欠点として「人の言語化不可能性・検索不可能性」があると思っています。既存サービスでは「〇〇みたいな人が行っている場所」を検索することができません。例えば、僕の友人に片野君という友人がいますが、「片野みたいな人が行っている場所」を検索することができません。これは、片野君について言語で説明することがかなり難しいからです。

Placyでは、片野君について言語で説明する代わりに、片野君の「感性の部分」を音楽で表現し、片野君みたいな雰囲気の人が訪れた場所を検索することができます。人に対して信頼をおく時に、その人の感性の情報がすごく重要であるように、場所に対しても感性を軸とした情報を元に信頼を担保することができると考えています。(ｹﾞﾝｺﾞｹﾝｻｸﾆﾀｲｽﾙﾁｮｳｾﾝﾅﾉﾀﾞ)

そういえば、片野君がプレイ(ス)リスト企画で、下高井戸の床屋さん「Barber Sakota」のために作ってくれたplaylistも最高なので聞いてみてください。

1-6 朝起きてカレンダーを確認 テンション上がる
7-10 朝食 朝の身支度
11-14 駅まで移動
15-19 ガタンゴトン
20&21 下高井戸到着, いざ店舗へ
23 迫田さんに挨拶
24 一緒に昼ごはん
25 髪型どうする
26-28 いつもの感じで
29-33 顔剃り最高です
34 仕上げ、あざした
35-46 最高の気分で家路につく
47-49 昼過ぎの世田谷線は眠い
50-53 家路ラストスパート
54 家到着, シャワーを浴びて音楽鑑賞
55 次また切ってもらうの楽しみ

(勝手に出してごめんね片野君、笑っててよかった🙆‍♀️ )

もちろん、感性で検索できるようになったからといって、既存のサービスがなくなるわけじゃないでしょう(レビューやランキングも便利な時ありますそりゃ)。ただもっと、場所検索がもっと多様化するといいなって考えてるわけです。

最後に１つだけ宣伝。Placyでは一緒に開発を進めてくれるバックエンドエンジニアを絶賛募集しております。興味をお持ちの方は、Zoomからでもコーヒーからでも良いので、是非お話ししましょう ~ 🔥

www.wantedly.com 音楽で場所を探す地図アプリPlacyのバックエンドエンジニア募集 by Placy

Placy

募集要項をみる

知人の最高の人が教えてくれたんですが、FNCYの「FOOD GUIDANCE」の歌詞がPlacyに最高にマッチしていると勝手に感じたので、最後の最後にシェア。最後まで読んでくれた人ありがとうございました🙆‍♀️

今日は自炊はいたしません
なんせ旅先なもんで
居心地良きバイブレーション放つ
個人店が何処の土地にも１つや２つ必ずあるはず
情報だけにとらわれていてはダメ
肌で感じてみて