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12月20日

noteに使う写真を探していて気がついた。去年の今頃は福井だった。羽田から品川へまず移動して一泊。ちょうどアメリカから帰省中の友達と合流しておでんを食べて美味しい日本酒を飲んで2019年の慰労会。翌日は名古屋経由で実家に立ち寄り、父が元気で相変わらず町内のお世話やゴルフで忙しいことを確認して数日後に私は福井へ。北陸新幹線なかなか時間がかかっているようだが鉄子の私は新幹線よりも特急サンダーバードや特急しらさぎが無くならないでほしい。

福井には中学1年生の夏、父の転勤に伴い家族で引っ越した。それまで団地のような社宅住まいだった。福井で社宅ではあったけれど一軒家に引っ越して2階に私と妹の部屋が出来たのが嬉しかったのを覚えている。他にも大きいサイズの地方はあると思うが福井は福井間と言って畳が通常より大きく部屋も広い。大工さんがご自身のために建てた家は福井間でゆったりした5部屋と6畳間ほどの地下室もあり、家族4人には十分快適だったのを覚えている。通い出した中学でもあまり転校生が来ないせいかみんなが世話をやいてくれてすぐに友達ができた。1ヶ月後には猫、半年後には犬まで飼い出した。海の幸、山の幸と食べ物も美味しいし、人は親切で両親もとても気に入っていたのを覚えている。それまで住んでいた滋賀県では社宅とPTAなどの人間関係で体調を崩した母が嬉しそうに張り切って家の前を雪かきしていたのを思い出す。母のことはまたいつかゆっくり書こうと思っている。

短大を出て保育園で働き出した翌年、父が祖父母のために家を新築したのを機に私はどうするか希望を聞かれた。父は当時真剣に福井で家を買おうと物件も見つけていたのだが長男ということもありあきらめたようだ。まだ墓じまいなどの話題も今のように出ていなかった頃だ。その頃、妹は東京中野区で暮らしていた。あのまま父が福井にいたら私はアメリカに来ていないような気がする。私は中学、高校、短大を過ごした福井には友達もたくさんいて大雪には困ったこともあったけれど残りたいと伝えた。両親はそれを許してくれて住んでいた家のそばでアパートを探してくれた。今はそうでないことを祈ってあえて太字で書くが保育園のお給料(当時週6日以上働いて7万円ほど)では家賃3万円といえど厳しかったので両親が家賃は払ってくれていた。一人暮らしも快適で中高時代の親友のいとこと出会ってアメリカに来るまでは福井を離れなかった。

私の話が長くなったけど福井は共働きの家庭が多く、引っ越した時の印象がなんて便利な街なんだと感動した。今でこそお惣菜はどこでも売っているが夕方になるとスーパーやお魚屋さんで焼きたての鯖やムツが買えたり、お魚屋さんに注文しておくと美味しい甘エビ(ボタンエビでないほう)やブリお刺身の盛り合わせを綺麗なお皿に持って配達してくれた。冬に母がヘビロテした夕食のメニューで小柳ルミ子のヒット曲『お久しぶりね』をもじって『おひたしブリね』というのがあった。ほうれん草などのおひたしと新鮮な寒ブリのお刺身と煮物かお味噌汁に新米。今なら涙するような最高のメニューだったが当時学生だった私や妹は「また『おひたしブリね』かー」と文句を言った。

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福井はお魚もお米も美味しいので寿司も最高。最近何度か友達の家で出前してもらったお寿司。いわゆる高級寿司店ではなくても新鮮なネタ。回転寿司のいわゆるチェーン店のも美味しいけど地元の回転寿司屋さんはネタのグレードが違う。あと越前ガニ。ここ数年、実家に戻る前に福井駅の中にあるお魚屋さんでカニを注文して翌日届いたらすぐに父と頂くことが恒例だった。この黄色のタグが目印。

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もう一つ福井で忘れてはならないのが秋吉。焼き鳥屋さん。福井県、石川県にはたくさんある。ここの焼き鳥は全て一口サイズなので5本単位で注文。美味しいので食べることに集中してあまり良い写真がないけど焼き鳥と串揚げそして焼きおにぎりをいつもしっかり頂く。一人で行っても入りやすく、お酒の種類も豊富。福井県ではお持ち帰り文化も昔から当たり前なのでコロナ禍でもいつもお店は忙しそうだと友達から聞いている。

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そしてラーメンといえば私が中学の頃から通った8番ラーメン。国道8号線沿いにできたので8番ラーメンらしい。野菜多めで太麺がもちもち。塩でも味噌でも醤油でもバターを入れたらもう最高。最近は野菜多めで麺少なめというヘルシー志向のメニューもあったが私はガッツリ普通サイズに餃子か唐揚げをいつも頼む。高校の時に280円で食べていたのが懐かしい。

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外食産業が栄えている福井では行くたびに友達がいろんなところに連れて行ってくれる。これは創業180年永平寺御用達のお味噌屋さんのランチ。全てのお料理に味噌などの発酵したものが使われていてとても美味しい。チーズの味噌漬けが唸るほど美味しかった。デザートに優しい甘酒が必ずついて来る。

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そうそう大事なことを忘れていた。

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おろし蕎麦。最近はこの隠れ家のようなお店に友達と立ち寄る。メニューは上記のみ。

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11月以降は新蕎麦が出るので少し太めの手打ち麺を口に入れると蕎麦粉の香りが鼻に抜ける。最近は駐車場に他県の車も多いこのお店、来年は食べに行けたらいいなあ。

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ソースカツ丼。私が警察で取調べを受けるときはこのソースカツ丼じゃないと黙秘します。

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恐竜博物館も大人から子供まで楽しめる。福井市からは電車でも行けるので便利。

まだまだ書きたいことは山ほどあるけどとりあえず福井愛(特に食べ物)が止まらない私が最後にお薦めしたいのは水ようかん。冬にあったかいお部屋で頂く黒砂糖の甘さが優しい水ようかん。コーヒーにもお茶にも合う。福井に住んでいると水ようかんのコマーシャルが冬になると流れ出す。冬しか売っていないので最近はクール宅急便のおかげで実家にもお取り寄せできて嬉しい。

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まだまだ福井には美味しいものや訪れて頂きたい場所はあるが食べ物のことばかり書いていたのでお腹がすいた。今日はこのへんで。ああ福井に帰りたい。

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