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「フラれそうな時、彼女に送る長文のLINE」職人の朝は、早いーー。

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「フラれそうな時、彼女に送る長文のLINE」職人の朝は、早いーー。


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「いやあ。妥協しようと思えば、いくらでも妥協できますから」

彼女から別れ話をされたのは前日の夜。翌朝、職人は早朝から仕込みを始めていた。


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「一文字一文字、気をつけてますね。これで、全部決まるから。」

言うは易し、行うは難しーー。機械には真似できない。非常に繊細で、地道な作業だ。

…と、突然…


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「全然、これじゃ駄目。全然。」

積み上げてきたものを、微塵の迷いもなく捨てる職人。取材班も動揺を隠しきれない。


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「こうした方が、早いんだ。」

ふたたびゼロから作り始めた。この空間だけは、まるで時が止まっているかのように静かだ。職人のLINEを打つ音だけが、鳴り響く。



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「うん。できた。」



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足し算も引き算も、できない。まさに純度100%。
「今回の出来は、これまでで一番だ」と、職人は、照れ臭そうに言う。

「送るときは、まるで我が子を送り出すようだ」とも、語る。こだわりぬいた者だけがたどり着ける、境地というものがあるのだろう。



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「さて、次だ。」



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既読もつかぬうちから、またLINEを作り始める職人。
朝も、昼も夜もない。1秒も妥協しない。

職人が、なぜ職人と呼ばれるか。
その所以(ゆえん)が、そこにはあった。



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(取材・撮影 MHK)

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