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メリクリ



私には、はなちゃんとさつきちゃんという2人の姪がいる。

私の妹が、2人のママだ。

はなちゃんはもう小学生の高学年で、さつきちゃんは、まだ3歳だ。

はなちゃんはもうサンタがいない事を知っているが、さつきちゃんはまだサンタの存在を信じている。

「どうしているかな?」と思い電話をしてみた。

妹が出て、はなちゃんはピアノ教室でいないという。

さつきちゃんに代わってもらった。

「今年もサンタさん来るかな?」

私は聞いた。

「来るよ。もう手紙も書いた。」

さつきちゃんが言う。

「手紙?」
妹の説明だと、さつきちゃんはサンタへの手紙で、自分が欲しいものを
リクエストしたという。

すごいシステムだ。

たぶんこの手紙は、サンタじゃなくて妹を通してAmazon に直結していると思われる。

「それで、サンタさんに何をお願いしたの?」

私は、さつきちゃんに聞いた。

さつきちゃんは叫んだ。

「ひみつ戦士 ファントミラージュの青のお洋服!」

「?」
一体、それは何なんだ。

日本語だけど、全く意味がわからない。

さつきちゃんから妹に変わってもらった。

「すみません、プリィキュアじゃないんですか?」

私はまず妹に聞いた。

プリィキュアとは、小さい女の子がほぼ全員ハマるアニメで、やたら変身シーンが長いやつだ。

変身してから、悪い奴をやっつけるのだ。

「そうなの、もうプリィキュアは終わったの。」

なんと!時代の流れは速い。

とにかく今は、ひみつ戦士 ファントミラージュの青の洋服の女の子に夢中だという。

これは、アニメじゃなくて、実写らしい。

私はまたさつきちゃんに変わってもらって、言った。

「綾ちゃんのとこ、去年もサンタさん来なかったし、今年も来そうに無いんだけど。さつきちゃんのとこは、サンタさんいつも来ていいね。」

さつきちゃんが答えた。

「サンタさんはいい子じゃなきゃ来ないんだよ。
綾ちゃんはいい子じゃないから、サンタさん来ないんだよ。」

うーん。

そうだったのか?

3歳の姪っ子にいい子じゃない、と言われてちょっとショックを受ける叔母さんの私。

あと数時間しかないけど、根本的に性根を入れ替えたら、サンタは私の所にもやって来るかもしれない。

とにかく皆さん、メリークリスマス🎄

良いクリスマスイブをお過ごし下さい。


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