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接触冷感について

接触冷感は時代的にも今後ますます主流となる素材です。

ちょっと検索かければ専門的な解説がたくさん出てきます。

新素材もどんどんでてきます。

基本は必要な都度、それぞれで色々と調べていただくのがいいと思います。

が、その際に参考にしていただければということで私の知ってる冷感素材の❸パターンを書いておきます。

接触冷感系の素材というか涼しい系の素材は主に3通りあると思ってまして

❶熱伝導率・拡散率のいい素材を使って実際に肌に触れると熱が奪われひんやり感じられる素材

極論、金属触って冷たく感じるのといっしょ。繊維では麻、キュプラ、レーヨンポリエステル、などに代表される。強撚糸もシャリ感が冷たく感じる。
触れてるものの温度が上がったら効果ないので肌に常に生地が触れてるようなアイテムだと冷たく感じるのは最初だけ。


❷吸水速乾系素材で毛細管現象、気化熱などの現象を利用して表面体温を下げる
素材

平たく言うと打ち水効果と同じ現象です。
エアリズム、クールマックス、クールモーションなど。スポーツウェアなども基本原理はこれです。
わかりやすく液体状の汗をかいてない時も、人間の体は代謝で常時蒸気発汗して熱を放出してます。この現象をより加速させるような仕組みの素材。
着ただけでちょっと肌寒くなるくらい強力に気加熱現象を促進するような素材もあります。

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          (TOREY    COOL MOTION)

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(❶と❷両方の性質があります。)

❸糸、生地の工夫で肌との接触時間・面積を少なくして空気の通り道をつくってベタつかせない、こもらせない素材

昔からある手法です。
古くはシアサッカー、楊柳などのオウトツのある生地。
メッシュなどわかりやすく通気性を確保した生地。
麻、強撚糸、などざらっとドライタッチな繊維や糸。
(最近はドライコットンなども、、)などなど色々

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         (シアサッカーのジャケット)

この❶、❷、❸のいずれかを使うか、2種類組み合わせて使うか、あるいは全部使うかで接触冷感・涼感を実現しています。
実際、検索かけてみるとだいたいあってる感じです。


こちらがかなりわかりやすく総合的に解説されてます。
(クールマックスの説明もあるのでついでにどうぞ)


今後も接触冷感・涼感系素材の主役であろう吸水速乾(吸汗速乾)系素材についてわかりやすいものがありました。


前回の取り扱ったナイロン75%ウレタン25%生地の冷感素材がなんなのかわからないままですが、ナイロン自体が接触冷感素材なので、技術的に吸水速乾機能を持たせたナイロンが今はつくれるということみたいです。


私の知識が大昔のまま止まっていて“ナイロン=蒸れがち“という印象をもってたのですが、今はそんなこともないみたいです。(もともと吸湿性の高い素材でしたが速乾性には劣っていた)

冷感マスクとか冷感寝具にナイロン✖️ウレタン素材はよく使われています。


今回は全体が<まとめ>ということで。

【補足】
もう一つ、お伝えしておくと個人的な認識では秋冬の防寒系素材の多くはこの逆をやってると思ってます。
接触冷感素材はできるだけ体温を奪って外気に放熱するための工夫をしていますが、防寒素材は熱(体温)を奪われないようにして外気を遮断するような工夫をします。(それでも過剰な湿気はいらないので水分は吸って放出する素材がいいんですが)
要は同じような現象を利用して逆のことをやってるのが防寒素材です。
(例えば気化熱の熱をそのままとどめておくようなことをします、吸着熱


防寒素材については冬にやりました。余裕があればこの辺を


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