見出し画像

裏アカ男子のオフパコ動画は「富の再分配」を体現している

社会のIT化が生んだ性獣、「裏アカ男子」。
彼らは、自らの性行為の様子を動画にまとめた「オフパコ動画」を、ネット上に自ら晒している。そこにあるのは、実は経済学の「富の再分配」であり、「ノブレス・オブリージュ」の精神だ。

近年、性にアクティブな男性たちは、洗練された「ネットリテラシー」を兼ね備えると、ネットに性器と性行為を晒すことが多い。オフパコ動画を晒すことで、こんなにもすごい性行為をしちゃってます、というアピールをしている。

その現象は、男性も「性的価値」を測られるというケースが増えてきたからと思う。
昨今、TikTokやYouTubeなどで「自撮り文化」が男性に浸透してしまった。すると「俺の筋肉はこんなにあります」「身長こんなに高いです」「僕の鎖骨こんなにエロいですよ」などと、男性の性的価値を測られる市場に合わせて、アクティブな男性たちは自らの性的価値を動画でアピールする。

まずは、その歴史をたどってみたい。
いま、裏アカ男子たちはTwitterがその主戦場であるが、そのもとをたどると、実は源泉はFC2アダルトである。

FC2アダルト動画の「自撮り男性」部門は目を見張るものがある。ひたすらオナホにモノを挿入する動画が多い。オナホに向かって「こんなに濡れてるよ」「まだじらすよ」などと語りかける極めて文学的な内容が、繰り広げられている。まさに、日本人が落語や歌舞伎で大切にしてきた「見立て」の文化である。

しかし、いまの主戦場はTwitterであり、その評価がフォロワー数やいいねの数で可視化されている。これにより、現代の大手裏アカ男子は自らの地位を確実なものにしているのだ。人気になればなるほど、もっと自撮りしたくなる。そういう動きを助長してきた。

私は「自撮り文化」が動画を投稿することのハードルを下げているように感じる。TikTokでは、若い男性たちが「鍛え上げた腹筋」を自ら見せつける動画が一定数見られる。平成二桁世代は、こういった性的魅力アピールをいとも簡単に行う。自分の体を晒すこと自体のハードルが下がるようだと感じる。

では、なぜオフパコ動画をあげるのか。それは、富の再分配であり、ノブレス・オブリージュの精神があるから。

富の再分配(所得再分配)とは何か。所得を公平に配分するために、税金制度や社会保障、公共事業などで、経済主体から別の経済主体へ金を移すこと。国などが、大企業や富裕層の所得から多めに課税して得た富を、社会保障などでそれをあまりお金のない人たちに間接的に与える制度。

この場合は、フォロワーが数万人以上のモテまくるハメ撮り強者が、お裾分けとして、ハメ撮りをしない人たちに動画を無償で提供していることで富を分配している。

中にはオフパコまでのノウハウをまとめた「オフパコ攻略術」を晒す人もいて、これは性欲よりも、ボランティア精神のあらわれである。

そしてノブレス・オブリージュ。身分の高い者は、それに応じて果たさねばならぬ社会的責任と義務があるという、欧米社会に浸透する基本的な道徳観。

これは、社会的責任を果たしつつ、性の強者としてのアピール。そのアピールは、多くのメリットがある。動画を投稿するということは、自らの性行為の素晴らしさを広く周知させる手段として、これだけ実績があるという証しになる。それで次の顧客(ハメられたい人)の拡大へとつなげていく考えだ。

素晴らしいビジネスモデルである。

富める者、権力を持つ者は、持たざる弱者に還元すべし、というボランティア精神あふれる裏アカ男子たち。それでこそ裏アカ男子の義務であり、紳士の矜持である。

お互いにウィンウィンならば、それで良いよね。いつもありがとうございます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?