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学校教育におけるテクノロジーの活用(上)

 昨日(2月28日)、「教育における先端技術の利活用」をテーマにして企業・学校・教育委員会の関係者が意見交換をする会があり、そこに助言者として参加をさせてもらった。

 約2時間の会のなかで、VR・メタバース等を活用した実践事例や構想について企業4社(グループ)がプレゼンテーションを行い、それをもとに質疑応答や意見交換をするという内容だった。

 具体的な企業名やサービス名を挙げることは控えるが、
・VRによる「障害」の擬似体験
・2次元のメタバース空間にある学習塾
・メタバース上での校内美術展
・メタバースを活用したバーチャル留学
・メタバースによる不登校児童生徒への支援、院内学級との交流
 などの報告や提案の内容は、どれも興味深いものだった。

 思えば、今から4年前の2020年2月28日は、当時の安倍首相がコロナ禍に伴って全国一斉の臨時休校を行うことを発表した日だった。コロナ禍によって失われたものは数多くある。しかし、コロナが流行していた期間中に学校教育でのICTの利活用が急速に進んだことは、その副産物だと言えるのかもしれない。

 GIGAスクール構想が前倒しになり、子どもたちに「1人1台端末」が行き渡ったことは記憶に新しい。また、昨日の意見交換会も対面とオンラインを併用したハイブリッド型で行われたが、こうした会議の形態が一般的になったのもコロナ禍がきっかけだ。

 だが、テクノロジーが進展するスピードは凄まじい。すでに学校以外のところではVRやメタバース等の活用が急ピッチで進められている。けれども、多くの学校関係者にとっては「1人1台端末」を活用するだけでも精一杯であり、多忙な日々のなかで新たなテクノロジーにまでは手が回らないというのが実情だろう。

 そうしたなかで、今回のように企業・学校・教育委員会の関係者が一堂に会して意見交換をする機会が設けられたことは、画期的なことだったと言っていい。
(つづく)

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