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サードプレイス ~スナックのような「教員の学びの場」~

 横浜市内の小学校で副校長を務めている方が、若手の教員をエンパワメントするための会を立ち上げたそうだ。発起人には、この副校長先生の他に、教員経験10年未満の先生方3名も名を連ねている。
 今月の中旬には、第1回の会合を開くという。横浜市内を中心に、様々な学校から多くの参加者が集まって盛会になることを願いたい。


 前回、「スナックのママは、初任者指導教員に向いているのではないか?」ということを書いた。

 スナックのママの多くは「聞き上手」で「褒め上手」。それでいて、ここぞという場面ではビシッと叱ることができる。まさに、初任者指導教員に必要な資質をすべて兼ね備えているではないか、という内容だった。
【注】個人の感想です。

 しかし、スナックのママの資質を高く評価するとともに、スナックという環境そのものにも目を向ける必要があるのではないかと思う。
 スナックとは、自宅でも職場でもない場所。
 スナックとは、家族でも同僚でもない常連客たちが集う場所。
 そして、ママというファシリテーターの存在。
 そんな空間だからこそ、自分をさらけ出して本音で語ることができるのではないだろうか。

 ストレスの多い現代社会では、自宅や職場とは別に、居心地のよい「サードプレイス(第三の場所)」をもつことが大切だと言われる。スナックという空間は、まさにこの「サードプレイス」だと思うのだ。


 冒頭の「若手の教員をエンパワメントするための会」のことに話を戻そう。
 若手の教員が学ぶというだけなら、教育委員会が主催する研修や校内のメンターチームによる学び合いなど、これまでにもたくさんあった。
 しかし、教育委員会の研修ではどうしても建前が優先されてしまう。校内での学び合いの場合も、人間関係などに配慮して本音が出しづらいということもあるだろう。 

 今回、企画されたこの会が、若い先生方のための「サードプレイス」として機能することを期待したい。

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