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【宝石箱の中身】未練はない、まだ好きだけど

この曲で、いつも来た道を引き返してしまっていた。
やっぱりまだ好きでいたい、と。

友達に戻れないどころか、友達にさえなれないまま、諍いばかりだったふたりだった。
本当は、ただ隣でいたかっただけだったのに。

ああ もう終わるんだなという時だからこそ感じる愛おしさ、というもの。
もう、未来がないから、手を煩わせることをされないと思うから、感じられる愛おしさ。
それまでの諍いも、スパイス。
幸せに感じた瞬間も、隠し味。え。隠し味なの?
メインは何?

メインは、ふたりのあいだに流れた時間そのものだ。
ふたりの気配の重なり。
諍いの時のエネルギーの行き来。
沈黙。
そこに常にあったのは、時の流れだ。
ずっと煮込み続けて、決して、素材のままだった頃には、戻らない。

ずっと ずっと ずっと 恋をしていた

まだ、見ていたい とは 思っていないのに
時の流れが 息づいている
確かに ここに

ずっと ずっと ずっと ずっと ずっと 恋をしている

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