ちほりひろか

40、41

ちほりひろか

40、41

最近の記事

躊躇

準備してある 送りたい言葉は 期待とは反対の言葉が 返ってくる疑念は あの渇いた気持ちを また味わうのならば 期待を抱いたまま 言葉を抱えていたまま その場に蹲ったまま

    • 空虚

      才能に触れ 凡人と知る 楽しさに触れ 寂しさを知る 期待に触れ 虚しさを知る

      • PMS

        無性にムカムカしたり 無性にお腹が空いたり 無性に眠たかったり 無性にチョコが食べたくなったり とても胸が張ったり 無性に気持ちが落ち込んだり 今までもこれらの諸症状とはお付き合いしてきたし、それなりにうまく付き合ってきたつもりだったけれど 今回は寝起きにふらつく 眩暈という新人まで現れた 貧血とは長年お付き合いしてきたけれど 新人は予想外 なんだか頭の中身も重い気がするし よからぬ病気かもしれない とすら思った 人間は無力だ 仕事休もうかなと少し考えたけれど そこまで

        • 不快な異物となりしもの

          歯に固いものがあたり 不穏な鈍い音がした 不快で 口の中では確かな存在感だったそれは 外に出すと あっけないほどに小さい 無いかもしれないと思ったし あるかもしれないとも思った 期待は消え 異物だけが残る 出したはずの異物は 口の中で残存となる

          疑惑

          今度ご飯行こうね と、その言葉で素直に待てを出来る 少女ではもうない 疑いは確実な数字を表すことで 払拭してほしい 次から次へと溢れる欲に怯え 忘れていく最初に感じた想いを また遠くから探し出す 好きになる人も 運命の人だと思える人も たった1人だけだと 思っていた頃はもう随分と遠くにある 好きな人が都合よく好きになってくれ 自ら近寄ってきてくれると思っていたのも

          生きていく

          人生とは 生きていくとは 肉体の老いなどの身体的後退していくさまの ようすではなく 感情の行き着く先 感情が結末へと向かっていくさま なのではないのだろうかと 「大丈夫な人」 を読んでから思っていたのだけれど 生きているうちにうまれる 現状との乖離や 自分の内面との乖離 その乖離を少しでも無くそうと しながら また別の乖離がうまれて そうやって過ごしていくこともまた 生きていく ということなのかもしれない

          軌跡

          電車が地下へと入ったとき 車窓に映る女と目が合った この女は誰なのか 暗闇に浮かぶ女は私なのか 大した手入れもしていない 女の長い髪を見つめる 大切にしないのに なぜ伸ばしているのか 大切にしないのか 大切にできないのか 女は乱れている部分に手を触れる 手を触れたところは 夢見た理想か 手離したい執着か

          依存に執着

          束縛していたりされたりしている認識が無い間に すっかり離れられなくなってしまいました。 あなたが近くに居ないと あなたに触れていないと 不安になるようになってしまいました。 大概一緒だけれど たまに1人になってしまった時は あなたが気になって仕方がないです。 朝もいつも起こしてくれて ありがとう。 一度では中々起きない私を 何回も起こそうとしてくれて ありがとう。 依存しすぎて このままでは良くないのかもしれないと 距離を置こうとしたこともあったけれど 無理でした。

          そのさき

          ぎゅっと強く結んだはずの靴紐は 歩いているうちに 次第に緩んでいく 迷いなく 強く一直線だったはずの道は 気がつくと わかれ道になっている 肯定したくない私は 立ち止まって 靴紐を結び直す

          ソーシャルネットワーク

          当事者ではない その場にいたわけではない 何が本当なのかは本人たちにしかわからない みんな推理が好きで みんな被害者と加害者をつくりあげる みんな正義を振り翳したくて そして それが正義だと信じてやまない それが鋭い刃先をもって 誰かを刺していることにさえ 気がついていない

          ソーシャルネットワーク

          歯とか恋とか

          親知らずがしくしくと痛む 忘れていたのに 忘れんなよ 想い出せよと 奥で暴れる 随分と前から虫歯になっている親知らず 抜くのを躊躇う私 痛みが嫌で躊躇うのに 躊躇うことで 痛みが続いていく

          ヤルキマチ

          最近、なんだかやる気がない これは気がつきたくはない事柄である なぜなら 病は気からの原理と一緒だから 最近 何かしらにつけて 身体をすぐに横にしたくなる ゴロゴロゴロゴロ ぐーぐーぐーぐー やる気スイッチが押されない までも行かない まず やる気スイッチが見当たらない 何かに埋もれてしまっているのか そもそもスイッチが消えてしまっているのか この「やる気」という気力の無さは 自己肯定感のチャージ不足ではないのか ということに気がついた 元々自己肯定感が低いわけでは

          ネジ巻きおもちゃ

          いつも 忘れていないのなら 待つけれど いつか 想い出してくれるのなら 待つけれど すでに 遠くの方へと歩いているあなたを 振り返らせようとしている わたしは なんて 滑稽で 同じところを 歩き回っている

          ネジ巻きおもちゃ

          空気は良く噛んで飲み込みます

          あなたは何も言わない あなたは何も起こさない それが答え 空白にある呼応 静寂という返信 空白は優しさなのか 静寂は弱さなのか 曖昧な空気は 確実に私を刺していく 私の中から 曖昧なものたちが 次々と流れ出る

          空気は良く噛んで飲み込みます

          個体

          年齢を重ねるごとに 世界に慣れていき 忘れやすくなっていき 世界に馴染め始めていき 溶け込んでいる

          小さくて 暖かくて 弾力がある 確かで 無力で無垢な重み