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性の事

このコラムは一年、12回にわたる。毎月テーマは思いつきのようでいて、実は12回の連載となっている(?)いよいよこのテーマを取り上げよう!ズバリ「性」についてだ。
「性」を語るなんて「はしたない」と思う層も、このWOM読者の中にはいるだろう。だからこそ敢えて私が語るのだ。なんてったって駐妻の世界に於いては珍獣の扱い。本領発揮である(笑)

さて、上半期芸能界を騒がせたのは「不倫」の話題。どちら様もだらしのないシモと、理性を働かせず、動物のように抑制の効かない愚かな一面を暴露してしまったわけだが…。そもそも日本の婚姻制度においては不倫は罪である。様々な事情と感情で不倫を肯定したい人には、是非とも別の機会に「不倫のお作法」について話して(書いて)みたいと思う。

だいたい、日本では結婚のパートナーを純粋な「好き」云々ではなく、経済力の有無等の条件で選ぶケースが一般的と言えるだろう。だからこそ今の若者は、十分な経済力がない事を理由に「結婚」から遠ざかっている。経済面などの条件から選んだ相手は、どちらかといえば、性的な情熱が少なく、またそこに重きをおかないため、残念ながらセックスレスになってしまうのも仕方がない。個々の夫婦の問題というだけでなく、社会のシステムがそうさせているともいえよう。

セックスレスでも、お互いがそれが良い、それで良い、と納得している場合は成立する。愛情の形が変わる事は悪い事ではない。だがどちらか一方が不満を抱えた場合は不幸である。拒否された方は性にも生にも自信をなくす。
私は「性」は生きるエネルギーの源だと考えている。セックスとはお互いが自らを晒し合い、思い合う、気の交換と言えよう。
それは単に「体で体を愛撫する方法」でも「人の身体を使った独りよがりのオナニー」でもない。そこには絶対的な信頼と安らぎがある。解放された思いは気の流れをよくし、心から出て、相手と溶け合い一体となる。抽象的な表現になってしまうが、それがオーガズムではないか。
真のセックスとは自分を明け渡すことである。自分のいいところだけではなく、人にいちばん見られたくないところも含めすべてを相手に明け渡し、受け入れられること。肉体も感情も思考も過去も未来も全てである。この安心感を夫婦で味わえたら最強であろう。
そういうセックスには小手先のテクニックはいらない。変な話だが、年齢を重ねた男性の性の悩みにある、持続力の低下や、性交中勃起力の維持が出来なくなったとしても、女性は満足するものなのだ。女性の心を抱ける男性は意外に少ない。

性について、セックスについて2人で話した事があるだろうか?心が溶け合う、安心感に包まれる悦びは人生をより豊かなものにしてくれる。夫婦とは長く一緒に暮らす相手である、よそ見したところで他方にあるのは一時の刺激であって、その安心感はない。いつも不安でいつも求め探し続けなくてはならない。

自分を明け渡し、受け入れられる。男も女もなく人間として、愛に包まれ肯定される感覚。実は性を2人の間で解放する事は、お互いを理解しようとする最大の思いやりで、誰もが持つ一つ二つのトラウマや、人生の問題点をも癒し、解決していくチカラがあると思ったりしているのだ。さあ、今日はこのコラムをパートナーにも読んでもらおう(笑)

人生は続いていく、共に輝こう。

このコラムは2016年6月末に執筆。バンコクの情報誌WOM Bangkok 8月号に掲載。

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