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【官能小説】放課後は社会勉強80

「いらっしゃいませー、こんにちわー」
「お待たせしましたぁ。こちら、キャナルブレンドとセットのチーズケーキでぇす」
「コーヒーおかわり、お持ちしまぁす」
白のポロシャツと黒のショートエプロン風巻きスカートを着けてコーヒーショップの店内を駆け巡る私。
クリスマスの販促も終えて、お店も通常営業に戻る。
大好評だった?ゆずかサンタはもう見られないけれど、いつものアクティブなユニフォームでお出迎えします。
私は冬休みも、キャナルコーヒー駅ビルショップでアルバイトに励みます。
年末年始もです。
だいたい午前は学校で補習受けて、午後からバイト入ってたりする。
ちゃんと受験対策もしつつ、冬休みに効率よく稼ぐんです。
三年生になったらあんまりバイトに入れないと思うから、今のうちに貯めておくんです。
今なら、昼間からゆずかちゃんに会える可能性高いです。
みなさまもお時間ありましたら、キャナルコーヒー駅ビルショップにお越しください。
待ってます。
「ごゆっくりどうぞー」
「お?冬休みは昼間からシフトに入るんだね?」
「…高山さま、こんにちは…」
海外出張は?
「どうかな?僕のアドバイスは採り入れてくれてるかな?」
「…参考に、させて頂いております」
「じゃあ今日も?」
「…いぇ…」
昨日の電話では、海外から電話をしているようなことを言っていたような…
私の思い込みか?
百パーセント信じている訳ではないが、相手と物理的距離があると思うと油断してしまうから…
そんな私はきのう、電話で相手をさせられた。
「お正月福袋の予約を大里さんにお願いしようかと…」
「申し訳ございません。予約受付分は終了いたしまして…」
「……」
「当日の販売はございますので…」
「そうかぁ」
「よろしくお願いします」
「そうだね…さて、仕事に戻るよ」
「お忙しそうですね?」
「この時期はね…」
「お疲れ様です」
お客様を見送ると、私はいつものように業務に励んだ。
通常営業っていっても、この時期は私たちも忙(せわ)しなくなる。
去年も経験したけど、社員さんはもっと大変なんだよね?
時々やってくる本部のヒトも応援に入ったり…
忙しいけど、何か盛り上がるこのカンジ…ゆずか好きです。
忙しい方も、そうでない方も、キャナルコーヒーの淹れたてコーヒーでホッとひと息してください。
私は仕事を終えると、更衣室でレイセイの制服に着替えて、別の階の自称「控え室」へ向かう。
念のため周囲を気にしてから女子の「控え室」へ入ろうとしたときに、後ろから駆け寄る気配を感じた。

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