世界の中心で、何を話す?
激動の4日目を終えて、5日目。
前日から続く疲れを取るため、6時間ほど睡眠をとって、夕方に起きて仕事を開始した。
本当に仕事しかしてないので、何もないが完全な昼夜逆転生活になり、仕事を終えたのは朝。
(日本の20時とかには終えたので健康的)
ねようかな、と思っては見るけれど4日目後編の日記を書き上げると、全く眠くなくなっていた。
そんな6日目の始まり。
なんだか、あまり眠くならない。
ニューヨークに来てから。いや、もしかしてくる前のハードワークから続いているのか。
時差ボケというか朝昼夜で眠くなるみたいな概念が無くなってきた感じ。おそらくどこかの日記でも書いたけれど、睡眠時間はどんなに短くてもいい感じ。寝るという行為をすればいい。
そういえば、最近ショートスリーパーは作れるという動画を見た。
1日は長く使えるに越したことはない。
本当は、ぬくぬくとお布団にくるまって10時間でもゆっくりしていたい派の人間だけれど。
今ここはニューヨーク。
なんとか動き切ってみよう。
きっと活動限界が来ても、エヴァ初号機みたいに立ち上がり動き出すはず。
覚醒。
そう、6日目は覚醒した。
寝てない自慢をしたいわけじゃ決してないのだけれど、事実ベースで睡眠不足の中で昼夜逆転。
朝仕事が終わったら寝ようと本気で思っていた。
そんな中、ルームメイトの堂福が起き上がる。
「お腹空きません?」
そういえば夜ご飯をしっかり食べた記憶がない。
よし、朝ごはんを作ろう。
余った食材とか、前の日のテイクアウトしたタイ料理を加熱して食卓に並べた。なんとも雑な絵だ。これが俗にいう男メシってやつだろうか。
いや、男女関係なく雑な見た目でもいい。とりあえず上手ければいい。
右側の卵料理は、サーモン缶/オリーブ/トマト/ガーリックソルト/卵/チェダーチーズを使用したオリジナルオムレツ。のつもり。
不味くなりようがない食材を、圧倒的なバランスで組み合わせる。
うまい。わかりきっていた、うまさ。
ご飯食べたらお腹いっぱいになって眠くなるだろうか。そう思ってはりきって朝ごはんを作って食べたが、目の奥は重いのに力強く焦点を合わせようとする。瞼を完全に閉じようとはしない。
マリカーでいうところのクッパやワリオみたいな重厚な力強さ。
窓を一点に見つめる。
めちゃくちゃいい天気だ…!!!!!
5日目は1日家の中で過ごしてしまったので後悔がすごかった。なんとかして家から出たいが、このまま寝てしまったら、また昼夜逆転。
実は6日目を迎えているのに、NYの真ん中、いわば世界の中心にはまだ辿り着けていなかった。
その前のハードモードにより、仕事はあらかた片付いている。打ち合わせはあるけれど、その前に仮眠すればいけるだろう。
よし。
セントラルパーク行こうぜ!
ついにやってきた、マンハッタン。
今回の旅で三人合わせて朝からちゃんと行動するのはおそらく初めて。
中心街にようやく降り立った、三人の日本人。
煙出てるのがNYっぽい!と興奮する堂福。
一方、ニューヨーカーより速い足取りで信号をものともしない健太さん。
そんなこんなで中心街を突っ切って、タイムズスクエアの前を通ろうと思ってたのにコーヒーショップを目指してたら忘れてしまった三人。
ついに来た。
セントラルパーク…!!
の、めちゃ広い芝生エリア!!
とりあえず広すぎて、まず腰を落ち着けたのがこの芝生エリア。
※ちなみにセントラルパークは広すぎるからか入口に観光者向けのお馬さんがいた。
まず入口からすぐのところにあった、Sheep Meadowは、セントラルパークで最も有名でインポータントな場所とのこと。
そんなことは全く知らなかった。ラッキー。
面積的に日本や他の国で見てきた芝生広場の中で圧倒的一番にでかかった。
緑が目に優しい。
なんだかすごく回復してくる。
ここに来るまで、実は体力的にかなり厳しくて、座りたくて座りたくて仕方なかった。
だが、身体に反して心は完全な深夜テンション。
ナチュラルハイ。
経済圏的に世界の中心とも言えるニューヨークの中心、セントラルパークで、僕らは語り合った。
ポコペンについて。
この芝生の広場は中心に全く木々がなく、開放的な空間。
なぜかこの時、鬼ごっこでもドラカーでもなく、ここで「ポコペン」やったら楽しそうだよなと切り出した。
「ポコペンってなんですか?」と堂福。
ジェネレーションギャップ?
もしくは地域差?
「なになにみっけ、ポーコペンってやつ。缶蹴りで言うやつだよね」と健太さん
いや、違う。
ポコペンはポコペン、缶蹴りは缶蹴りだ。
譲れない稲熊。
「いや、ポコペンは缶使わなくないですか?木とかでやるやつですよね?」
「俺ら缶蹴りで言ってたわ」
そこで必死に説明する稲熊。
きっと読者の皆様も知らない人もいるだろう。
「ポコペンは、缶蹴りと基本同じルールで、缶がなくてもできる木をタッチするやつです。あと、最初にたしか…ポコペンポコペン、だれが最後につっついた、ポコペン!ってやるやつ」
なんだそれ、と二人。
鬼には一度チャンスが与えられ、隠れるプレイヤー側が目を伏せる鬼の背中をランダムに突っついて、最後の人の名前を鬼が答える。当てられたら鬼交代。
あと数字もいうなど細かいルールがあるので、もし知らない人は確認してみてほしい。
いや、なんの話してるんだろ。
とはならずに白熱する三人。
最初の突っつくやついらねーじゃん、缶蹴りの方がシンプルだとか、缶蹴りには缶が必要だから今このセントラルパークでいきなり始められるのはポコペンだとか、激しいディベートを繰り広げた。
話は広がり、
ウサイン・ボルトさんを鬼として、セントラルパークで缶蹴りやったらどうなるか。
缶蹴りの缶は、ポコペンを流行らすためのメディアとして存在するのではないか
ポッキーの日とかグリコってやばい
のような話をした。
1.は絶対にプレイヤー側が鬼に勝てなさそうという話で結論がついた。
2.は複雑な話だが、さすがヤングカンヌメディア部門日本代表の二人、メディア的な話を好む。
厚切りジェイソン、という芸人が語っていたこととを事例に出してきた。
「厚切り」という言葉を媒介として、例えば「厚切りベーコン」「厚切り上タン」を見ただけで、想起させることができる。缶蹴りの缶も、缶を見ただけで缶蹴りしてえ!って思わせることができ、実はポコペンを流行らすためのメディアとして缶を使用したのではないか?という仮説。
何を言っているんだろう。
と思われるかもしれないが、複雑だがこんな話が盛り上がった。
そこから、3.の話に繋がり、ポッキーの日で想起させたりゲームにしたり。グリコって会社がそもそもやばい。というかグリコもゲームあるじゃん。などなど。
ポッキーゲームやポッキーの日は、生活者が勝手に言い出したことだとは思っていたが実情どうなんだろう。真相は、チョコに包まれてなかなか見えてこない。
世界の中心で、ポコペン/缶蹴り/ポッキー /グリコで盛り上がる大人たち。意外とこれが面白い。
ようやく重い腰を持ち上げて、セントラルパークの中心にある湖か池か中間ぐらいの水溜りへ。
近くにある、THE METに行きたいなと思ってここまで向かっていたが、なんと、入ることができない。
大勢のクルーとエキストラで美術館前が封鎖されていて、まさか撮影で入れないのかと思ったら、普通に休館日だった。
いや、そうじゃなきゃ撮影しないよな…。
残念だけれど諦めて昼飯を食べることに。
アメリカンなピザではなく、イタリアンなピザへ。とってもとっても高いけれど、美味かった。
それから、SOHOをぶらぶらして、堂福のスニーカー、僕のサンダル探しの旅へ。
NIKEは特にかっこよかった。一階の展示スペースで過去のシューズが飾られている。
UNOとコラボしたかわいいJORDANのキックスがあったが、堂福は結局選ばなかった。
そして色々見ていったが…
彼は何も買わず。
先輩の背中を見て、買う勇気が出なかったと。
そんな先輩の僕は、Y3のショップで30%オフになっていたサンダルをゲットしていた。サンダルを持ってくるの忘れていたから素直に嬉しい。
その後堂福はアメリカにいるんだからと派手なもの選びなよ、と散々勧めていたのに安パイなサンダルを買う矛盾した稲熊を糾弾した。
何も言い返せない…。
そして、6日目はしっかりウィンドウショッピングに時間を費やした。
気づけば夕方。昨日の仕事を開始した時間帯…
思考回路がショートしてきた。
遊びを優先して、また連続で寝ずに過ごしてしまった。でも不思議と頭は回らないけれど眠くはなかった。
本当に自分でも怖くなってきた…。
そのあと家に戻り、1時間寝て起きて打ち合わせ、1時間寝ては打ち合わせ、と不思議なサイクルが始まる。
打ち合わせ以外はお休みしたので、今ではもう万全の状態。と言えるかは微妙。
NYを楽しむために、無理した6日目でした。
ではでは。
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