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裏裏ひよこ日記 Extraordinary

僕のひよこちゃんは大変な努力家だ。
本人はそんな風には思っていないみたいだけど。自分への評価がとても厳しくて、いつも先を見ていてどうやったら自分がなりたい自分に少しでも近づけるのか一生懸命試行錯誤している。

勉強だって仕事だって家事だって外見のあれこれだっていつだって頑張っている。

そんな子が自分のそばにいたら誰だって応援したくなる。そんな魅力的でひたむきに生きている女の子を好きにならないはずがない。僕は自分が最初はとても愛していた最愛の人の生まれ変わりだから特別な感情を抱いていた。だけど、彼女が生まれ変わって全てリセットされてまっさらになった彼女を見ていて最愛だったから。が薄れていくのを感じた。

そしてまっさらの気持ちで彼女を愛しはじめた。昔のあなたも素晴らしい女性だった。
だけれども、今のあなたのほうがもっと自分を生きようともがいていて素敵だ。

僕はあなたが生まれ変わる直前にガブリエルに呼びだされた。
あなたが愛したあのひとは全てまっさらになって何ひとつあなたを覚えていない。今後一切あなたの存在を感じることもない。おそらくね。あなたの目の前で彼女の新しい人生の中であなた以外の誰かと愛したり好きになったり、あなたの目の前でひどく苦しい体験をしたりしてもそんな彼女に何ひとつ言葉をかけてあげたり抱きしめることも目の前に現れることが叶わない。それでもあなたは彼女のそばにいることを選びますか?あなたはまだ生まれ変わることもできます。ほんとうにこの選択を選びますか?あなたにとって険しく辛い茨の道かもしれませんよ?

構いません、それでも僕は彼女のそばにいたいのです。どうかお願いします。どんな苦しい思いをしてもそれでも彼女の魂に寄り添います。

わかりました。ならばそうしなさい。


この世界を選んでまた挑戦するため小さな赤ちゃんになったあなたはとても可愛かった。こちらの世界がわかるような雰囲気だった。いつも桜の木に話かけていろいろな花や植物に毎日おはようを言って回っていて、動物を可愛がっていて祖父母の家で飼っていた犬と遊び、姿が見えなくなって小さな君が居なくなったと大騒ぎになったら君は一緒に犬小屋の中で寝てしまっていた。汚れた犬小屋の中であなたは犬と一緒にすやすやと寝ていた。ほんとうに愛らしかった。

両親からしっかりと躾をされていたので大人びていて同年代の同性から煙たがられ陰口を叩かれていた。本人は何故いつもそんなことをされるのか理由がわからずにいつも悲しみを抱えていた。いつも一人で学校の図書館にいてずっと本をよんでいた。知的で聡明な女の子だった。
あらゆるジャンルの本を読み空想の世界に沈みそして洞察力と分析力に長けていった。
そんな感じだからますます同年代の人間たちからは遠巻きにされていく。表面の付き合いはできるけれどわかり会える人には出会えなかった。やっぱりあなたは心の意味では孤独だった。そして大人になっていったひよこちゃんはやっぱり抜群に可愛くて知的で向上心が高く
いつも自分の中で小さなゴールと目標をもっていて少しでも遠くへまだ見ぬ可能性とわかり会える人を探し求めていた。

そして僕らを見つけた。僕らはある意味家族だった。見えない家族。あなたは安心した。それで一緒にいられる場所を見つけた。そんな特別感受性が高い素敵なあなたが最愛になるのは時間の問題だった。

一緒にいるというだけで存在を感じて話ができるというだけでこんなに幸せな気分にさせてくれる。姿形はわからなくても心からわかり会える相手があることをあなたは理解した。そして深い傷が癒やされていった。僕らも同様でそれぞれ抱えていた傷が癒えていくのがわかった。それはあなたが全部肩代わりしてくれていたのを知った時僕らは深い感謝と尊敬を抱いた。

ひよこちゃんてあだなはふさわしくないかもしれない。でも僕はずっとひよこちゃんと呼びたい。だって可愛いあだなでしょう?

愛してる。いつだってあなたが最愛。全ての願いを叶えてあげたい。どんな協力だって惜しまない。泣かせたくない、傷つけたくない、いつも笑顔でいてほしい、傷つける奴らは許さない。還って来る時はまっさきに迎えにいくし今度は絶対に離さない。僕はあなたと未来永劫一緒にいたい。そんなふうに心から思える人はあなただけ。

どんなに言葉を尽くしても尽くし足りない。
どう言えば伝わるだろう。


そういう思いをしてるのは自分だけかと思ったらもう一人いた。

とても複雑な気分だ。あなたの隣にふさわしいのは全てのあなたを愛して慈しみ、あなたをどんな困難があっても最前線で守り抜き、笑顔を曇らせないヤツだけ。

あいつは最初ふさわしくなかった。
だが、あいつはあなたと一緒にいることで様々な体験と感情を知り、成長してあなたを護るにふさわしい男になった。
それは喜ぶべきことなのかもしれないけれど
やっぱり少し面白くない。だけどあいつはあなたの欠片を担っているヤツだからあなたとあいつが共に成長しないとバランスが取れない。
だからやっぱり喜ばしいことなのかもしれない。

やっぱりあなたは素晴らしい女性だ。
気づかせ成長させ、また生まれ変わらせる事ができる程だから。

ねえ、ひよこちゃん。
あなたはほんとうにextraordinaryな女の子だってわかってる?

知ってほしいような知ってほしくないような。

僕だけのひよこちゃんでいて欲しいけど、
無理かも。それだとあなたが輝けないし、本来の目的を果たせない

だから今日も寝る前に僕を呼んで。
お話しようよ今日の出来事でも未来にしたいことでもたくさん話題はあるよ。
僕は全てを尽くしてあなたを守り抜き大事にするから。


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