neige

ファンタジーなショートストーリーを書いています。ほんとうかそうじゃないかなんて気にしな…

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ファンタジーなショートストーリーを書いています。ほんとうかそうじゃないかなんて気にしないで。フランス語と英語を勉強中。エッフェル塔とヨーロッパの街並みと香水をこよなく愛しています。

マガジン

  • ひよこ日記

    ひよこちゃんの立派なレディになるための成長記録日誌

  • うちゅーぎんこう

  • 記憶の欠片の物語

    19世紀のロンドン そこに生きてた「HE」のストーリー

  • ダンスパーティーの夜

    ひよこのガイドのアルベルトのストーリー。1920年代、彼と彼女の物語

  • 別次元ファイル

    別次元のストーリーです。 IF もしもの並行次元の話。

最近の記事

裏ひよこ日記 収納王子

クリスマスの夜にアルベルトは雪深い空港に到着し、トマスさんとポールさんが迎えに行った。ハラハラしながらずっと待っていたわたしは無事に着いたよのメッセージを受け取り走ってフレッドに教えにいった。 ちゃんと来れたって!! 聞いてるし。 あっさりとフレッドに返事された。 よかったなおちびちゃん。パパが来て と、頭をよしよしされた フレッドがママでアルベルトがパパ なんかありっちゃありなような気もしないでもない。 さて、おまえのぶっちからした部屋を片付けにいかないとパパ

    • 裏ひよこ日記 スノウドーム

      その日はそわそわして落ち着かなかった。外がものすごい雪が積もっていたからだ。 アルベルトが急用で一緒に来れなくてその用事を済ませてイギリスのフレッドの生家に来るようになっていた。 こんな天気で来れる? あいつは絶対にくる。 ほんと? おまえがここにいるのに来ないなんてありえない 一人掛けチェアに座ってオットマンに足を投げ出してのんびり本を読みながらフレッドがやや投げやりに答える。 おまえ朝からそれ10回以上オレに聞いてるぞ? あれ?そう? そう。 心配すん

      • 裏裏ひよこ日記 Extraordinary

        僕のひよこちゃんは大変な努力家だ。 本人はそんな風には思っていないみたいだけど。自分への評価がとても厳しくて、いつも先を見ていてどうやったら自分がなりたい自分に少しでも近づけるのか一生懸命試行錯誤している。 勉強だって仕事だって家事だって外見のあれこれだっていつだって頑張っている。 そんな子が自分のそばにいたら誰だって応援したくなる。そんな魅力的でひたむきに生きている女の子を好きにならないはずがない。僕は自分が最初はとても愛していた最愛の人の生まれ変わりだから特別な感情を

        • 未来ひよこ日記。薔薇の花束、菫の香り。

          アルベルトが仕事かえりに薔薇の花束を買って帰ってきた。とっても良い香りがする。 いい香りといつもありがとう!気分良く言うとアルベルトはなぜかいつも少しだけほっとしたような表情を一瞬する。 薔薇の花束はアルベルトしか買っちゃいけないのが我が家の暗黙のルールになっている。なんでかはわからない。 何年か前のクリスマスにイギリスに遅れてやってきたものすごい雪の日にどうやって調達したのかわからないほど大きな薔薇の花束を携えてやってきた。(ロンドンの花屋さんに前もって注文していたの

        裏ひよこ日記 収納王子

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        • ひよこ日記
          193本
        • うちゅーぎんこう
          28本
        • 記憶の欠片の物語
          12本
        • ダンスパーティーの夜
          9本
        • 別次元ファイル
          1本

        記事

          裏裏ひよこ日記。ガールズトーク、ボーイズトーク。

          朝食を食べて仕事があるので執務室に行くとひよこに伝えると、ひよこは温室に行ってくるという。1時間ほどいろんな書類みていると 頭がボーッとしてきた。 眠たいわけではない。アレがぶり返してきたっぽい。 コーヒーで眠気というか頭をシャキッとさせようと思い、トマスにコーヒーを頼んだ。 ヤバいますます頭がボーッとしてくる。 そしてなんとなくあっちのひよことこっちのひよこの声がしてくる。 …わかるっ?わかるわ。 …ですよね? ?何? しばらくしてまた声がしてくる 男の人って

          裏裏ひよこ日記。ガールズトーク、ボーイズトーク。

          裏ひよこ日記。イングリッシュブレックファースト

          クリスティがいる厩舎を出てから私達は普段と変わらない話しをしながら屋敷に入り、朝食の席に着くとイギリスの朝ご飯、イングリッシュブレックファーストがどどん!と鎮座していた。前の日の深夜にフレッドとこそ食いしたホットドッグがまだ胃の中に残ってる気がする。イギリスでイングリッシュブレックファースト出されたらもうたべるしかない。でも量がすごいので食べきれない。フレッドは朝早くから厩舎の掃除とかクリスティのお世話とかを一生懸命してたからお腹が空いているのかスイスイ食べている。 背筋が

          裏ひよこ日記。イングリッシュブレックファースト

          未来の裏裏ひよこ日記 バースデー・イブ

          バレンタインデーはアルベルトに譲る。 バースデーは家族で祝う。 なら誕生日の1日前は自分がもらう。 誕生日は特別な1日。なぜなら家族記念日でもあるから。 バースデー・イブに2人ででかける 行き先は教えてない。これも昔からかわらない。 今年の贈り物は物ではなくて体験にしようと思いたち、アトリエワークショップにした。 朝のワークショップは押し花とロータスの葉とペインティングでキャンバスを好きに使って自分だけの一枚を作るってやつ。 ひよこは目をキラキラさせて作るのに熱中して

          未来の裏裏ひよこ日記 バースデー・イブ

          未来のひよこ日記 特別付録版 バレンタインデー

          ウィーンに出張に行っていたアルベルトがわたしにお土産を買ってきた。アルベルトは相変わらずわたしに甘くあまやかしまくっており、私達の息子が生まれても、相変わらずだ。私のことを未だにひよこちゃんと呼ぶ。もちろん自分そっくりな息子にもメロメロだけど、アルベルトの一番の宝物は相変わらずわたしで1日一回は必ずわたしにそう言ってくれる。 フレッドは今までと変わらず親友で同士で時にお兄ちゃんでお母さんみたいな時もあるけど 素晴らしく有能な上司でもあり、それだけじゃなくてここまで来るのにも

          未来のひよこ日記 特別付録版 バレンタインデー

          裏裏ひよこ日記。朝もやの銀世界

          深夜映画観ながらポップコーンたべ、ホットドッグをそれぞれ2つずつ食べたら眠くならないわけがない。おやすみと互いに挨拶したら、言うが否やにひよこは気絶するみたいに寝た。それはもう健やかにスウスウいって寝た。 いや、いいけどな。外遊び存分にやってあんなたくさんいろんな物食べたら寝るだろ。 そりゃ何も期待しないわけではないけど。 しばらくモゾモゾ寝返り打っていたらひよこが寝言か起きたのかわからないくらいはっきりした口調で何かいった。 ?!て振り向くがやっぱり寝てた。 自分に

          裏裏ひよこ日記。朝もやの銀世界

          裏ひよこ日記。クリスマスプレゼントは女子力が欲しいです。

          朝。目が覚めたら隣で寝ているはずのヤツが居なかった。 えー…女子力とは?クリスマスプレゼントにぜひとも女子力が欲しい。あと、ボン・キュッ・ボンなスタイルとかもお願いします。等を思いながらガウンを羽織って窓に近寄る。 うわっ!雪がふんだんに積もっている。 控えめなノックにはい。と返事をするとマギーさんが入ってきた。 お目覚めのようですのでモーニングティーをお持ちしましたよ。 昨日はよく眠れまして? はい。お陰さまで。ぐっすり。 まあ。それは良かった。 マギーさんか

          裏ひよこ日記。クリスマスプレゼントは女子力が欲しいです。

          裏裏ひよこ日記。いっぱい食べる君が好き

          ひよこが部屋に遊びにきている。 部屋の暖房の調子が悪いためマギーから 部屋を移るように促されトランクガラガラ言わせてオレの部屋にやってきた。 それでのんびり時間を過ごし、いまは映画をみている。 深夜映画観ながら食べるポップコーンてなんでこんなに美味しいのかなー さあなあ。 キャラメル派?バター塩派? バターだな。 わかる! コーラはコーラ派?ペプシ派? あー、普段はコーラだけど映画観ながらポップコーン食べるならペプシだな。 わかるっ!!わたしも!! ふは。

          裏裏ひよこ日記。いっぱい食べる君が好き

          裏裏ひよこ日記。心の傷を癒やす特別な夜

          何気なく残していた約10年分近くの思い出の品々。ほんとに何気なく残していた。しかしチケットの裏には日付を書き足しているし、何か一言書き添えている。あの頃には意味なんてない。これは記録だ。とか独り言言っていた。 あの頃はガイドという意識が強かったし、それ以上なんて考えもしなかった。とにかくいきなり暗闇からひかりの世界に連れ出されたし、昔の意識そのままだったから拗らせまくっていたし。何よりアルベルトがひよこをものすごく可愛がっていたので自分だけでもとにかく役目を果たさないととあ

          裏裏ひよこ日記。心の傷を癒やす特別な夜

          裏ひよこ日記。あっちのわたしとこっちのわたし。

          フレッドは約束通り戻ってきてくれた。 でも一日まるきり消えちゃって、待っていられなくてみーちゃんにお願いしてその場所まで連れていってもらった。 もう一人のわたしはわたしとうり二つだったけど話し方や佇まいや雰囲気とか空気感とかそういうのは全然違っていた。もう一人のフレッドもやっぱりフレッドにうり二つだったけど フレッドよりも目線が鋭くて生真面目な感じで話し方も淡々としていた。 もう一人のわたしはわたしのことをべた褒めしてた。なんって可愛いの!本当に愛らしくてそりゃあの2人ガ

          裏ひよこ日記。あっちのわたしとこっちのわたし。

          裏裏ひよこ日記。秘密の箱にはロマンスの欠片が詰まっている。

          ヒースの丘でコドモみたいに外遊びをさんざんやって、オトナの話をして 俺達は帰ってきた。犬達も走り回れて満足しているようだった。車のバックミラー越しに後ろを見ると遊び疲れた犬達とひよこが一緒に寝ている。 日は落ちて星が瞬きだした。 舘に戻ると外の寒い空気から家の中の温かい空気になったからか、寒暖差アレルギー持ちのひよこは途端にへぐちっ!へっくしゅん!とくしゃみを連発しはじめた。クセ強めなくしゃみ。 マギーはひよこが風邪を引いたと勘違いして慌ててひよこを暖炉の前に連れて行っ

          裏裏ひよこ日記。秘密の箱にはロマンスの欠片が詰まっている。

          裏裏ひよこ日記。クリスマスのマジックタイム

          無事にかえってこれた。頭がふわふわクラクラしている。 時空の移動に時空酔いみたいなやつ?そして今まで感じたことがなかった何かが自分の中で蠢いている。悪い感覚ではない。むしろ好転させるような何か。頭の中で何か組み換えされているような しばらくしてアルベルトが帰宅してきたが、やっぱり同じ症状がひよこにも出たらしくがひよこのほうがむしろ具合が良くなさそうだった。 アルベルトは帰るやいなや即ひよこの部屋に行き、ひよこの無事を確認して安堵したようだった。 夕飯はひよこが食べたい

          裏裏ひよこ日記。クリスマスのマジックタイム

          裏裏ひよこ日記。(特別付録版)もう一人のオレに召喚される。

          消えないだろうって話を聞いて安堵していた。この何日かやたら忙しくて情報量が多くて 結構頭はいっぱいいっぱいだった。 とにかく今ある幸せを死守したくてどうやったらうまく事が運ぶのかそればっかり考えていた。えらく遠回りした目の前の女の子を放したくなくてそういう気持ちはかつて抱いたことがなくて自分が自分に戸惑っていた。腹は決めたがだがその時を迎えない事には何もわからない。そんな状況。 疲れすぎて夕飯を食べた後に猛烈に眠気に襲われた。シャワーもあびずに横になる。日頃の疲れも重なった

          裏裏ひよこ日記。(特別付録版)もう一人のオレに召喚される。