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【9分で読める】プレゼン前夜。最短で企画書を作る~1-3-1方式~(木戸)

*博報堂時代の『心・技・体』…技その⑱

最近、技テーマを更新していなかったので久しぶりにテクニック的なことをアウトプットしてみたいと思います。

企画書づくりに慣れていないとよくあるのが、プレゼン用に企画書まとめないといけないけど、ほぼ着手できていない。ってこと。

僕も新人の頃よくやってしまったのが、プランニングしながら作成していこうと思うと、途中でプランが広がっていって予定通り終わらなかったりしました。

結局、一番伝えたかったことが刺さらず、余計なプレゼンを増やしてしまったりも苦い思い出です。

プランニングがハッキリしてないと、プレゼン後の相手の反応が見えてきません。成功イメージがついていないプレゼンは、自信をもてず、結果相手に熱意も伝わらないのでまた刺さらない。悪循環です。

●僕はいつも、プレゼンで必要な要素は、6W2Hで考えます。
これは、今後、別で詳しく述べるとして、今日は優先度の高いものから順に概要だけ列挙します。

①Why・・・プレゼンの目的、ゴール

②How・・・差別化ポイント、強み。

③What・・・企画案

その他)
Who・・・主催者、企画に責任を持つ人。
Whom・・・ターゲット。
When・・・時期、期間、スケジュール。
Where・・・会場、エリア。
How much・・・価格、予算、収支表。

*ただ、今日のテーマは”プレゼン前夜”なので、全項目を吟味している余裕はありません。

*とにかく最短距離で必要最低限の重要事項から考えていきます。

僕はいつも、「あと10分後にプレゼンしろ」って言われたら。と、まずはそんなテンションで考えます。

実際、打ち合わせ前とかは、結局用意したかった資料をきちんとは用意できなかったけど、打ち合わせ開始まであと10分はある。という時があります。

人間、余裕が無い方が、アドレナリン出まくって、無駄なく説明できます。

時間をかけて練りに練った案が、上司に質問されてその場で頭をフル回転させて即答した案と変わらないってこともざらです。

「要点だけを完結に述べる」。

これに尽きます。それを、最短で明日の企画書に落とすんです。

もし、まだ時間に余裕があれば、肉付け(プレゼンストーリーの強化のための補足資料追加)はすればよい。

プレゼンで、「要点だけを完結に述べる」資料にするために、博報堂時代から、実践してたのが「1-3-1(イチサンイチ)方式」です。

順番に説明します。

1(イチ).目的を明確に(1つにしぼる)・・・Why

まずはじめに、このプレゼンのWhyから固めます。なんのためにプレゼンを行うのか、何がゴールなのか。

企画書に書くかは別として、これが一番大事です。ページや時間が許すなら、できるだけ企画書にも落とした方が良いです。

プレゼンの最初に違和感なく目的が握れると、その後の企画案の理解も得やすく、プレゼン後にクライアントからのフィードバックを受ける際も判断基準にもなります。

しかも、作成の作業においても、時間が無い中で、この目的に沿って進んでいれば、無駄を省けます。

プレゼンのプランニングが不安な時は、えてして目的もフワっとしてることがあります。そこが明確になる(明確にする)と、やるべきこと(次のステップ)が見えてきます。

3(サン).企画案を決める(3案にまとめる)

とりあえずバーッとブレストしてバラバラに存在してる企画案を3つにまとめます。

なぜ、3つにまとめるかというと、以前に書いた【2分で読める】3つにまとめる(木戸)で述べています。

3つも思いつかないよー!って方がいそうな気がしてきたので、そういう方は、以前投稿したこの投稿を見てください↓笑
【3分で読める】~目的が真逆なんです~博報堂の打ち合わせが超非効率なワケ(木戸)

だいたい、10分くらいかければ、とにかくポンコツなアイデアも含めて30個くらい、アイデアが出せます。というか無理やり出しましょ。

【3分で読める】amazonの凄い会議vs博報堂のすごい打ち合わせ(木戸)

で紹介した「博報堂のすごい打ち合わせ」の第6章に「短時間でアイデアを量産できる『ひとりブレスト法』がまとめられているので、結構便利なのでつかってみてください。

なにはともあれ、出た30個の中から、しぼったり組み合わせたりしてできたベスト3の企画案を3つ選んで、3案にまとめます。

その時、30案⇒10案。10案⇒5案と、何回戦かやりながら、どの案を3つ残せば、一番有効的か(芯を外さず、バリエーションに乏しいこともない)を総合的に考えて決断です。

1(イチ).オススメを一案決めておく(1つにしぼる)・・・How

3案出すと、必ずと言っていいほど「オススメはどれですか?」って聞かれます。と言うか、逆の立場であなたがクライアントだったら、絶対に聞きたくなるでしょう?笑

だから、あなたなりの根拠をふまえて、オススメ案を決めます。

どの企画案がオススメかどうかは、今、最も差別化できるか、Howが非常に重要です。

目的がブランドの認知度向上であれば、CM企画としてオモシロイかどうかですし、目的がイメージ醸成(ブランディング)であれば、リーチよりも理解促進できるようなプランが最もオススメになります。

クライアントの強みを最大発揮できるか、競合他社との差別化を強化できるプランかどうか。

繰り返しになりますが、マーケティングの基本は『差別化』です。

差別化を考えたとき最も分かりやすいのは、No.1かOnly1か。大きくはどちらかを目指すことになります。

No.1かOnly1を目指すために、1-3-1方式の2つ目の「1」で決めたオススメ案を起点に、どこを肉付けするかが見えてきます。

例)「史上初!」を取りに行くなら、スピード重視でWhen(スケジュール感)を強調します。不確定要素が無い方が最速着地できるので、各所のOKがとれていることを補足資料として入れるべきでしょう。

例)西日本初!とか関西唯一!とかをうたいたいなら、自社以外で日本全国での他社の実績資料(=Where)で補足するのが有効かもしれません。

例)価格とかコスパで差別化するプランなら、How muchに関する資料が必要になります。

以上、こんな流れで、

*まずは1-3-1方式でプレゼンで最重要なWhy、How、Whatを決める。

*そのあと、オススメ案を決める際に必要なHowを強調するための肉付けを時間の許す限りやっていく。

時間がないときは、こんな風に、最短距離で企画書を仕上げます。

追伸)前日に徹夜しないために。。。

僕は普段、いつも1-3-1から考えます。プレゼンが決まった時点で、プレゼンの骨子だけ決めるんです。

画像1

なんなら、画像のようにそのページだけ企画書で最初に作って、埋めていくようにします。

骨子さえ決まると、1-3-1以降の部分の枝葉は、自分が頭を使わなくても良いデータや情報を集める作業になるので、仲間や部下に依頼します。

例えば、この企画が競合との価格設定がカギになるのであれば、競合の価格についての市場調査が必要です。

ただ、市場調査なら、自分が作業しなくても部下にネット上で調べてもらえれば済みます。

表頭と表側など、一覧表のフレームだけでもつくって「いつまでにこれを埋めて?」と頼めばさらに丁寧ですし、自分のイメージに近い情報が自動で集められます。

以上です。

是非、皆さんの参考になれば。

このnoteでは、★色んな働き方、生き方があるということをシェアして、結果的に、多くの人が目の前の仕事に忙殺されるだけの人生ではなく、自分の意志で取捨選択した人生やキャリアを歩める世の中になることを願って書こうと思います。僕にとっては、博報堂時代のサラリーマン人生も、その後のフリーの木戸俊介としての経験も、どちらも欠かすことはできません。両方あるから、今の木戸俊介がいると思っています。そういう意味では、特に、今後の将来に対する期待と不安が入り混じる同世代、★29歳~38歳の企業マンに向けて話すつもりで書けたら良いなと思っています。

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