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訪問、knockの時

 毎回、出国から搭乗までの手続きでドキドキすることはまずない。訪問は楽しみだが羽田にしても成田然り馴染み知った場所は日常が色濃く、寧ろ気を抜くと仕事を考えてしまう。海外まで携帯電話を持参しない私は携帯が繋がらなくなる時点が最初の日本との切断ポイントとなる。機内も周囲は日本人が大半の為に国内旅行と先ず変わらない。そもそもアテンダントとの会話が日本語の空間ではまだ機内は日本の延長でしかない。切断二回目はトランジット。殆どはここで日本人が分散していく。
 訪問国での荷物チェックを受け、immigrationを通過する辺りから旅行のスイッチが入る。入国の手続きを終えスーツケースを無事受け取りゲートを出た瞬間が好きだ。出迎えの人々の顔。手に持たれているウエルカムボードの文字。周囲から日本人が消えこの時「これから私たち旅が始まる」とうれしくて笑顔になる。実際は此処から日本語が全く通じない不便な世界が始まるというのにどうしたものか。自分が外国人に置かれた時をこの上なく楽しんでいる。

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