近況報告2023/02/28

貧困もある限度を超えると、与えることができなくなる。貧困は人を卑屈にするが、それは貧困生活がつらいからだけでなく、与える喜びが奪われるからでもある。byエーリッヒ・フロム『愛するということ』

俺のツイッターをフォローしている諸君らはもうとっくに知っていると思われるが、俺は金が無い。
公務員を精神病で退職してから金銭的問題は常に俺のそばにあった。光と闇が表裏一体のように、俺の場合は──いや資本主義においては──人間の生存と金は常に同義なのである。
それは、昔テレビでやっていた、自分しかいない島で暮らす老人が、街で働いていた時代に蓄えた資金で時たま他の島に物資を買いに行くように。またはモンゴルの平原で暮らす自由な遊牧民が、穀物を現金で買うように。
とにかく、人の生存とは今の時代、常に金銭的なものなのだ。

金が無いのは今に始まったことではないが、最近は皮膚病の薬で更に貧窮している。俺は皮膚病を患っているが、とにかくそれがグロい。(当初ここに400文字程度、この皮膚病が如何にグロいかを書き連ねていたが、グロさで喜ぶのは中学生だけだ、やめておいた。俺もおとなになったものだ)
この皮膚病の薬はヒュミラと言って正式名称は「ヒト型抗ヒトTNFαモノクローナル抗体製剤『アダリムマブ』」と言う。名前がなんかすごくてかっこいいけども、値段もすごい。40mlの製剤で約5.3万円する。しかもこいつを頻回に打たないといけない。もちろん保険が効くがそれでも原子爆弾の約100万度の熱球相手に手持ち式の消火器で鎮火を試みるに等しい。

俺の頑張って蓄えた資金程度ではこの治療を続けることはできないだろう。今の所クレジットカードで支払うことで支払いの問題を先延ばしにしているが、クレジットカードの引き落とし日は着実に迫ってきている。唯一の僅かな救いは俺が禁煙したことだ。タバコの金を治療費に回せる。しかし禁煙して浮いた月に1.8万円の金(一箱600円×30日=1.8万円)だけではジリ貧であるのは言うまでもない。

なんとかこの貧困状態を脱するために転職活動などをしているが、全く効果が上がっていない。落ちた会社も120社を超えた。とてもつらい。もうあかんか…

転職による賃金アップが見込みがないとなると他に取れるのは出費を抑えることだ。とりあえず食費を減らしている。フォロワーさんから頂いた食料もありがたい。しかし、食費を減らすのは生き物なので限界がある。そこで次に光熱費を減らした。夜、蛍光灯も暖房もつけずに(とはいえあまりに寒いと暖房をつけてしまう)ぼーっとしている。眠れればいいのだが、不眠症がある。不眠症も金銭的問題でさらにひどくなった。とはいえ、一度寝付くとあとはすやすや眠れるのが不思議だ。どうやら入眠障害に局限化しているようだ。全く眠れないのではないから、つくづく中途半端な人間だよ俺は。

そんな俺の娯楽はサブスクで映画を見ることとゲーム(Xboxのゲームパス)をすること。ゲームの方はまだヒュミラを打つ前、資金に余裕があった頃に複数年契約したので実質無料でできるのがありがたい。サブスクの映画は本当は削ったほうがいいのだろう。しかし、大学時代映画撮影サークルに入るほど映画が好きだった俺のアイデンティティというか、レーゾンデートルというか、とにかく映画を見る環境を放棄することは耐え難く、契約している。客観視すればまっさきに削る部分であるのは承知している。

あとの娯楽はやはり酒を飲むことだ。飲酒はいい。酒はうまいし、飲み会で交わす会話は楽しいものだ。皆さん、俺と酒を飲みに行こう!もちろん金は自分で出すよ。もし映画も見れなく、ゲームもできず、飲み会にも行けなくなったら人生の楽しみが一切消えるということでそれはいくら困窮していても避けたい。もし一切が消えたらそのときは……俺の人生の終わりだと思っている。

物財の貧困は容易に癒されるが、魂の貧困はけっして癒されない。
by ミシェル・ド・モンテーニュ

俺の人生の娯楽とは魂の貧困を防ぐための唯一の手段である。それがどうかわが生涯で失われることがありませんように!

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