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触れることは、なぜ子どもの成長に有効なのか

🔲--子どもの自由な発想を引き出す新感覚の知育玩具 ”ノシリス”


🔲1--はじめに

ノシリス開発後2010年に知育玩具の認知を深めるために制作した講演資料である。「遊び」を中心とした幼児教育の背景と子どもの発達研究まとめた資料である。

赤ちゃんは「『触覚を刺激してこそ、子どもの成長が促される』大人に重要でなくなっている感覚だが、実はこの触覚こそ、乳幼児から大人へと導く感覚であると言われている。 授乳の時の口唇の触覚、暑さ寒さや不快感を訴える皮膚の触覚。これらは命を守るために備わった触覚の機能で、出生時から十分働くようになっている。この触覚を先導役にして、視覚、聴覚、味覚、嗅覚が発達していくといわれている。

この時期に必要なのは触覚を十分使うことが非常に重要であると言われている。幼児は遊びの中で触覚を経験する。幼児は口に入れる、触るなどの活動が主になるが、これらの行為は『ものを理解すること』基礎となる。

 2012.3.24(サンケイ新聞)京都大学大学院明和政子准教授(発達科学)らが、赤ちゃんの脳はモノと触れたときに脳の活動が活性することを世界ではじめて突き止め、触覚の刺激が脳の発達に深く関わっていると明らかにした。乳幼児の活動は大人が考えるような視覚に頼った行為ではなく、触覚に代表される体性感覚を主に使った活動を行うと考えられている。

これらの研究は200年の歴史がある。

🔲2--遊びを中心とした幼児教育の背景

遊びを中心とした幼児教育は
実はヨーロッパでの200年以上にも渡る歴史があります。
フランス革命前のことです。

そうした蓄積は、
明治維新を迎えた日本にも伝わります。
欧米を外遊したあの大久保利通が、西欧のおもちゃを「教育玩具」として日本に紹介しました。

そして明治9年、
お茶の水大学附属幼稚園(東京女子師範学校附属幼稚園)が開園したのでした。


🔲3--幼児教育の発祥の地

幼児教育の発祥の地である、
スイスやドイツ、イタリアなどに集中しています。

🔲4--スイスから始まった幼児教育の実践

このようにヨーロッパは地続きなので、一人の発想や実践が他の地域に広がりやすいのです。スイスから始まった幼児教育の実践はヨーロッパの各地に飛び火します。フレーベルの後を継ぐように、イタリアではマリア・モンテッソーリが、オーストリアではルドルフ・シュタイナーが、それぞれ独自の幼児教育を発表し実践していきます。

🔲5--子どもの発見

1712-1778
思想家のジャン・ジャック・ルソーが1762年『エミール』を著し、
「子どもの発見」をうたいました。
「子どもは小さな大人ではない」という言葉は有名です。
ルソーはスイスで生まれましたが
活動の拠点はお隣のフランス。

古い慣習としきたりに支配された中世ヨーロッパは
「暗黒時代」とも言われます。
当時は「子どもの真性は悪魔である」といった「性悪説」が主流でした。
厳しくしつけるべきだ、と。それに対してルソーは「性善説」の立場をとったのです。

今の私たちから見れば至極当たり前なことも、
当時は過激思想となります。

ルソーはフランスを追われスイスに逃げ帰ります。
そのスイスにペスタロッチがいました。
当時大学生だったペスタロッチは
ルソーの思想に影響を受けます。
やがて学校を作ります。

当時は教会が学校のような機能を果たしていましたが、
ペスタロッチは戦争孤児を集めて小学校をつくりました。
ペスタロッチは大変な人格者だったようで、
彼の元を多くの人が訪れます。

🔲6--知育玩具の始まり、開発者

その1人が我々の大先輩であるフレーベルです。
今から約150年前に幼稚園ができました。
フレーベルはおもちゃの開発・活用に取り組んだ教育者です。

彼の元を多くの人が訪れます。その1人が我々の大先輩であるフレーベルです。

今から約150年前に幼稚園ができました。フレーベルはおもちゃの開発・活用に取り組んだ教育者です。

このようにヨーロッパは地続きなので、一人の発想や実践が他の地域に広がりやすいのです。

スイスから始まった幼児教育の実践はヨーロッパの各地に飛び火します。

フレーベルの後を継ぐように、イタリアではマリア・モンテッソーリが、オーストリアではルドルフ・シュタイナーが、それぞれ独自の幼児教育を発表し実践していきます。

フレーベルはおもちゃの開発・活用に取り組んだ教育者です。
そのフレーベルの思想が反映された積み木は今でも活用されています。

もちろん、私たちの開発も多くの事を学習して、あたらしい素材、安全で衛生的なシリコンを活用して世界で初めての新しい考え方の "nocilis" を考案しました。

🔲7--カールヴィッテの教育

早期教育に興味のある方なら一度は聞いたことがあると思いますが。

現代において このヴィッテの教育を実践するとどうなるのか?
父親の職業は牧師で「どんな子でも教育次第で非凡になる」という先見的な教育論を持った人でありました。

生まれたとき白痴ではないかと言われたカール・ヴィッテを心配した父親の熱心な教育の結果、8~9歳で母国語・ドイツ語の他、フランス語・イタリア語・ラテン語・ギリシャ語・英語の6ヶ国語を自由に操り、9歳でライプツィヒ大学の入学試験に合格した。

14歳になる前に数学の論文で哲学博士の学位を授け、18歳で法学博士の学位も取り、ベルリン大学の法学教授に任命されるという驚異の天才へと成長した。

カール・ヴィッテは多くの天才のような人格的な偏りがなく、またガリ勉タイプではなく、天才を鼻にかける高慢なタイプでもなく、健全・快活・柔和な人に好かれるタイプであったという。

彼の父親が行なった教育は、「ただ息子をただ円満な人に育て上げようと考え、ありったけの知恵を絞って事情の許す限り彼を健全で活動的な、幸福な青年に育て上げようと努めた」そうだ。

🔲8--そんなカール・ヴィッテの教育法。

それは親子の最高に楽しい触れ合いの中からさまざまな好奇心の芽を育て
大切に大切に「心」(EQ【こころの指数】)と「体」(PQ【身体の指数】)を育て、知らず知らず素晴らしい「知性」を身につけるものでした。

同時にさまざまな問題に直面した時に自分で問題解決できる能力「思考力」や「生きる知恵」も育ち、結果、「高い知能(IQ【知能指数】)が身についている」というものでありました。

「カール・ヴィッテの教育」の原書は、
アメリカ・ハーバード大学の貴重品室に一冊だけ保管されており、ハーバード大学の教授たちがこの原書を読んで共鳴し、自分達の子供に「カール・ヴィッテの教育」を実践したそうです。

そしてそこには著名な天才児を次々と育て上げた記録が残されているそうです。

わたしは、子どもは、本来 一人ひとりが限りない力と可能性、そして自ら育つ力を持っていると考えています。

人間としての豊かな感性や知性、社会性、コミュニケーション力、そして創造力などは、いろいろな遊びや 豊かな体験と親子のコミュニケーションを深めることで様々な人とかかわりあうことを通して、育まれ獲得していくものと信じています。
 
子どもの全人的成長(バランスのとれた発達と人格形成)には、日常の生活で様々な能力を伸ばす機会を丁寧に作っていくことが大切だと考えています。

🔲9--nocilisの開発について

©ici-design
©ici-design
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https://www.instagram.com/nocilis_jp/

ノシリスは、ぷにぷにっと柔らかいシリコーン素材でできた日本製の知育玩具。
やわらかく引っ張ってもちぎれない強度で子どもが自由に遊ぶことができます。くるっとひっくり返すと形状が大きく変わります。

©ici-design
©ici-design

つまんで、おさえて、握ってブロックのカタチを変化させる積み上げる等の遊びを通じて子どもの自由な発想を引き出し考える力を自然に育みながら、子どもの感性を育みます。

※内面と外面をひっくり返すことで形状が変化するアイディアの新規性が認められ、特許を取得しました!


©ici-design


https://allabout.co.jp/gm/gc/448592/

カラフルで便利なシリコンを使った新感覚の知育玩具が登場。素材の特性を活かして、くるっとひっくり返すとカタチが変わるので、赤ちゃんもびっくり。煮沸消毒ができるから乳幼児も安心。
ぐずり対策にも活躍してくれます。

🔲10--関西学院大学 教育学部 清原 知ニ教授からのメッセージ


幼児の行為は全てその無償性において遊びを考えられる。その行為は自分以外と関わることから始まる。

自分以外ということは大きくいえば環境、具体的にいえば母親や身の回りにあるものということになる。

手を自由に動かすことができるようになり、手あたり次第につかみ口に入れたり触ったりする行為をする。

これを探索活動と呼ぶが、この活動によってものとの関わりが始まるのである。この行為は自分以外と自ら動いて、初めて関わることになる。

手で触るより口に含んで確かめることが多いので、不必要なものにまで関わることがあり誤飲事故も起こる。そのような危険もあるが、この探索活動を行わないと生きていく力も付かない。

それは自分の周りと関わらなければ食べるものも獲得できないし、自分自身をどのように守ったよいか判断する力も付かないからである。

このようにものと関わる行為は非常に重要なのである。 探索活動は口に入れる、触るなどの活動が主になるが、これらの行為はものを理解することが一番の目的である。

大人の場合は言葉とものがあることによって理解していくが、言葉が発達していない状況では手当たり次第の触れる経験がもの理解の基本になる。将来言葉を十分獲得して理解が完全になるための基礎を作るのである。

例えば私たちは「机」という言葉を聞いて堅い板を想像するが、この堅さを理解しているのは、幼児の時期に知らず知らずの間に机に触れ、理解を深めてきたという経緯があるからなのである。

見ればわかると大人は考えるが、これも無意識に触れ理解を深めてきたからこそ見るだけで想像ができるようになったのである。 このように探索活動は非常に重要な活動の始まりである。

そしてもう一つ重要なことは、この探索活動は操作活動をともなってくる点である。操作活動はものを操作することであるが、初期的にはたたく、破る、投げるなどものと関わるときの行為がそれに当る。

この行為はかなり大雑把な感じを受ける行為なので、無意味な破壊的活動のように感じられが、道具を使う、ものを加工するという人間の本質的な性質の中でも、最も基礎的な部分の発達の始まりを告げている。

この操作活動を十分に体験して身体がよく動くようにすることは人間の必要条件にもなるのである。 

子どもの感覚のありかたについて考えてみたいと思う。それは成長と密接に関係するからである。

一般的には視覚、聴覚、臭覚、味覚、触覚の5つの感覚を五感と称しているが、ここではそれをもう少し詳しく分類したいと思う。

特殊感覚 − 視覚、聴覚、臭覚、味覚 平衡感覚(大脳系)
体性感覚 − 表面感覚 − 触覚、識別触覚、圧覚、温度受容性感覚、痛覚、位置覚、振動覚(大脳、脊髄系)− 深部感覚 − 筋、腱、関節の感覚(大脳、脊髄系)内蔵感覚 − 内蔵感覚、内蔵痛覚(深部感覚)以上のように大きくは3つ、細かくは15に分類している。

大人でよく使われる視覚や聴覚は特殊感覚という分類に入っておりこれは大脳で全て処理をする感覚である。完成は青年期以降とされている。

この感覚は非常に便利なので、大人ではよく使われる感覚でもある。 
体性感覚は大脳と脊髄で処理される感覚である。これは普段は大脳で判断するが、緊急を要する場合は脊髄(反射)でも判断することができる。

熱さ、寒さ、痛みなど、この感覚は生命を維持するための基本的力を備えた感覚で、特殊感覚に障害があっても生存できるのに対して、体性感覚に障害を持つと生命の維持が難しくなる。

これらの感覚は生後すぐにでも活発に働いており、九歳ぐらいで完成するといわれている。
 
この中で幼児を理解するために注目しておきたいのが体性感覚である。体性感覚は生命を維持する感覚であるといったが、もう一つ大きな役割を持っている。

それは特殊感覚と内臓感覚をつなぐ役割を持っている点である。これは言いかえると感覚を一つにまとめるということになる。各感覚が身体の中で連携しまとまっていなければ目的に応じた身体コントロールを失ってしまう。
 
感覚は体性感覚を先導役にして、視聴覚等も完成へと導くと考えられる。そのことから考えるならば、乳幼児の関わりの基本は体性感覚主導型であると考えられる。

大人が視聴覚という特殊感覚優位なのに比べると大きな対照がある。大人が自分自身をみても幼児のことがわからないのは、この感覚のあり方の違いのためであると考えられる。
 
これらのことから、乳幼児の活動は大人が考えるような視覚に頼った行為ではなく、触覚に代表される体性感覚を主に使った活動を行うと考えられる。

乳幼児の活動は直接ものと触れる、体験するような活動が重要になってくる。発達すべき感覚を自ら使う行為であるから、教えなくても行うし、特殊なものではなく必要として行われるものと理解されなくてはならない。

これらのことからnocilisはシリコンという、安全かつ人肌の柔らかさを再現できる素材を使った画期的な玩具見える。子どもはこの人肌であるnocilisを触れて自由かつ安心を得て遊びに熱中することだと考える

関西学院大学 教育学部  教授 清原 知ニ教授 より

 

🔲11--まとめ

感じる力、表現する力、伝える力、考える力、創造する力を養う。

わたくしは、
子どもの今を考えることは、未来を考えること とかんがえます。

子どもの心が自発的に活動出来る環境を整え、
五感に良い情報をあたえることこれが教育であり、
子どもの自立を促します。

そして、子どもの元気な笑顔には、脳の健全な発達が必要です。
それが、豊かな感性と安らかな心を育てます。

ノシリスを子どもが手にした時からかたち・色・記憶にある柔らかさ・
形の変化などの統合されたデザインされた情報が、

子どもの知的好奇心を刺激し、創造力と想像力を育みます。
Nocilisがみらいの幸福のために 知の継承の一翼が願えればと考えています。
 
親も子どもから教えられます。

子どもがノシリスで遊ぶことで知的好奇心を刺激し、笑顔になる。他者にも感動を与え、紲をつくる。それらの行動の繰り返しで、その和つくり・笑顔にする・感動の共有を行うことと考える。

想感性や知性、社会性、コミュニケーション力や創造力は、豊かな体験と親子のコミュニケーションを深めること、様々な人とかかわりあうことを通して育まれ獲得していくものと信じています。

想像力・創造力・集中力・空間認知能力・分数の力・公倍数・公約数・推察力・・・・などなど計り知れないくらいたくさんの能力が 
遊びながら創ると考えています。

最後までお読みいただきありがとうございます。


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