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Do-shite馬に乗らないの?!

 うまにはのってみよ ひとにはそうてみよ

 母親はよくそう言った。その頃はひとりもんだったから、馬には乗ったんだから結婚してみたら、というのだ。

 こういうことわざがあるのらしい。馬の良し悪しは乗ってみないとわからない。人間も、表面だけではわからない、人見知りせずに付き合ってみなければ相性もわからない。
 調べてみれば、結婚とは必ずしも関係ない例えなのだけど、ことあるごとに言われた。だから面倒だったので、うまに乗ってる人と一緒になることにした。それは正解だったかもしれない。

 馬には馬独特の世界がある。馬がいる社会といない社会では、価値基準が違う。自然や命がすぐ近くにあって、理不尽だと感じることも多い。でもななんでも効率よく進めるためにルーチンや基準を大事にしすぎるあまり、規格外の人間・行動・考え方が育ちにくい『普通』の社会に比べると、緩やかで好きだなぁと思うこともある。

 馬を水辺につれてゆくことはできても、飲ませることはできない

 これも母の口癖。そしてこういうことわざもあるらしい。頑固者のこと。結婚の話をちらつかせても一向にその気にならなかったから、馬好きの娘を無理に嫁がせることは無理だと自分を納得させるための言葉だったかな。
 
 このテーマは連載していこうと思います。古い諺がいくつもある馬なのに、現代そのお馬さんに出逢おうとしたら競馬場に行くしかない。もっと身近にいて、人間関係のバランスとか、人間のエゴを戒めたりとか、いろんな側面で昔は社会にあったはずの馬。
  そんなことをとりとめなく書いてゆこうと思います。
  端的にわかりやすく。
   

 

 


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