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寿司日乗450〜456

2024年2月19日(月)晴れ

朝、起きれないラジオもつけていない。締切のある諸々が停滞しているが気にしないようにして近所の食堂で昼飯。ここ数年通っていたのだが徐々に味が落ちていくことがつらい。今日初めてオカズを残してしまう。店主のおじいちゃんも多分引き際を考えているのかもしれない。せつない昼食。

タモリ本が面白いので読み終わりたくないが読む。のち夕刻まで作業。
夜は友達がレゲエマンデーという企画をやると知り阿佐ヶ谷の馴染みの店へ。音楽がいいと静かにうまい酒が飲めるし、話をしたけりゃするし、音楽がいい店は必然的に酒がよくでるし、談話の内容も濃いです(持論)

2024年2月20日(火)晴れ

朝、散歩に出て途中にあった中華屋に入る。
味噌ラーメンがどうしても食べたかったので食べる。店主との会話から察するに出稼ぎにきているだろう現場のおじさん二人が「ここのチャーハンと餃子が今週で食えなくなるの寂しいなぁ」と言いながら活力に変える為に食べている姿が飯を食うことの大切さをビンビンに伝えてくる。カッ喰らうという感じ、見ないな最近。

終日雑務と作業など。
色々と調べることがあり必要な書籍を読んでいると自分の抱えている疑問に対し今の私には解答に値するかもしれない言葉が目に入る。待つことで向こうからやってくるものがある。何においても待つということができないと進んでいかないものごとがある。辛抱するとは違う。待つことは他者に対してばかりでない。解るようになる自分を待つことの方が多い。

2024年2月21日(水)雨

朝、寒くて起き開口一番「なぜ〜なぜ〜今日だけ〜こぉんなにぃさむぅいの〜」恋の予感(安全地帯)の適当替え歌が口をついてでる。ほんと、私は適当だなとよく思うが今日は朝から思いました。軽チャー世代なもんで。タハ!
昼飯を適当に済ませ、22時過ぎまで終日雑務と作業。夜はどうしても晩酌がいいが馴染みの店に行くには今夜は寒い。近所の飲み屋で手を打つ。食べ物は美味いが店員が腹から声出す接客でとにかくカウンターもホールもスタッフの華舞台なわけだが齢44の疲れた身には張り手のようなエネルギー。これさえなければ私は毎週3回は通いたい。飯はどれもこれも旨いんだもの。30分程でサクと飲み退出。刺身は今夜も美味しかった。
カウンター隣大変に若い男と女。女の方が「私が微笑むだけでアイツなんかイチコロでしょ、マジきも」と言っていたのだがイチコロというセンテンスもちと古いし、なんの話なのか気になって仕方なかった。

2024年2月22日(木)雨

朝8時。起きた勢いで区役所へ。
朝イチの区役所はまだ人が少ない。ものの15分で終わる。雨もあってか朝のひと気のなさ、すれ違う人の起きたての顔は生まれたてみたいですよね。朝ってこんなだったな。ファミリーレストランでご飯のち読書。タモリ本をもうすぐ読み終わるが、ここひと月私はタモリのことばかり考えています。店が混む前に帰宅。

夜まで原稿を書く。今月いっぱいで書き仕事を終わらせ3月は残りの曲に専念すべく予定を組むもそうすると飲みに行く時間を削らなくてはいけなくなる。できるのだろうか、意思の弱い私が。
毎晩飲み歩いてますねと言われる。私は飲み歩いてはいない。馴染みの店に2、3時間晩酌に行っているのであって、はしご酒はしない。毎晩よくお金が続きますねと言われる。嗜好品にしか支出がない。大変に地味です。毎晩飲みに行くことはどうやら派手なイメージなのだろうか。ひとり、カウンターでちびちびやって1日を労う、地味です。

阿佐ヶ谷の馴染みの店に用事があり向かう。
友人と話して、帰宅。あ、寿司を食べた。これも700円そこそこです。

2024年2月23日(金)雨

スナック/ ニュー アーバン、ママ(臼井さん)の生誕祭。毎年20歳を迎えるママ。臼井さんのご飯について書いたコチラ、お時間ある時一読頂きたい。気になったらニューアーバンでママのご飯食べてみてください。オープン前にママとYちゃんとあたぼう寿司(ここ、本当に美味しいです。リーズナブルです)荒木町、いい街。おいしくていいお店が沢山。

店がはねてMにゃんイベントに少しだけ寄る。明日から台湾。5時半起床、いけるのか、私。

2024年2月24日(土) 曇

5時半起床。機内食を食べて起きたら台湾だった。5年振りの台湾、潮州に移動して会場の月見ルへ。「妄想印度咖喱ネグラ & チリチリ図書館 2days POPUP」1日目。
「会えて嬉しいです。サインもらえますか」笑顔で差し出される自分の作品を聴いてくれている人達「今夜会えるのを楽しみにしていました」日本語で沢山話してくれること、それを好奇心とひと言て要約できない気持ちのやりとり。あたしゃひたすら嬉しかった。「次はライブでも来てください」もちろんです。ありがとう。
DJの終盤は山下さん、大橋君、ナルさんらとB2B。酩酊した山下さんが最後にかけた吉田拓郎がうたう「刑事物語」主題歌が染みた。タイトル通り唇をかみしめてクライマックス。のち美味い飯も食べた。

ブッタさんとも歩きながら沢山話をした。同年代で常に低流に流れている共通の感覚があるよなと思う。感じ方の癖というより1979年に生まれた私たちが噛みしめてきた時代の味みたいなものかな。苦味多めのロストジェネレーション。
2軒目は遠慮しホテル到着後、爆睡。

2024年2月25日(日)曇

朝、腹が減って起きる。ホテルの近所を散歩。
湿度高め風が強く台風の前の気候を街の至る所で揺れる植物の呼吸で薄めた肌ざわりのいい風。
5年前に訪れた時は台北の中心地に宿をとり毎日歩いて台北の人達の暮らしの中に混ざり食堂で飯を食べてまた歩いて松山文創園や龍山寺、夜はライブを観てレコ屋をまわったりした。今回は中山駅を軸に歩いて飯屋を細かく回り以前訪れた知人の店、気になっていた本屋などに顔を出す。
バイク、緑、室外機。台北を歩きながら常に目につくものたち。少し路地に入るととにかく生活臭があちこちにある。建物のシルエットから覗く人影、揺れる植物。エドワード・ヤンの映像で観た世界。
夜、潮州の月見ルへ。参加されている方々の作品を見ながら本当にみんな各々に自由に面白いものを作っているんだなと、私も頑張ろうと鼓舞される。
ネグラ大澤さんと料理の話しなどして、昨晩の皆と談笑しカレーを食べ(大澤さんのカレー旨すぎてイチイチ声がでた)夜市へ向かう途中、町の生活雑貨屋で可愛いプラ食器や小物など購入。
私は夜の台北が好きだなと2度目の台湾で感じた。夜の台北はなにもかも何故かちょっと懐かしくてほんの少し哀しい気持ちになるふしぎ。

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