7月10日 マ

マ・ドンソクの新作は無条件で観に行かなきゃいけない。アイドルのウエストよりも太い腕でゾンビやチンピラどもを一発で沈める、それでいて何か若干かわいい気もする。めちゃくちゃ出来の悪いテディベアがボディビルとアームレスリングに没頭しながら青春を過ごして、なんだかんだで俳優になった、みたいな感じだ。何が「みたいな感じ」だ。なんの例えにもなってない。

とにかく、どんな映画なのかも知らずに「無双の鉄拳」を観に行った。この邦題から得られる情報は実質ゼロだ。マが「無双の鉄拳」なのは知ってる。ただ、原題は直訳するとたぶん「怒った雄牛」、英題は「Unstoppable」だから、まあどのみち何も言ってないに等しい。要は「マの映画」ってことだ。

「ナメてた相手が実は殺人マシンでしたムービー」っていうジャンル(©映画秘宝)があって、この映画もそれに当たるとは言えるんだけど、マの場合には「なぜマをナメたムービー」に変わる。あんな腕の太い男をナメちゃいけない。そこがもう面白い。

あと悪役が、様々な鬼畜が登場する韓国映画の中でも割とトップクラスに位置する「アジョシ」の極悪兄弟の弟役やってた人で、もしあいつが生き残ってしまってたらっていう続編を観てるような感じもしてよかった。前回は子供をさらって働かせた後に臓器を売りさばいてたけど、今回は女性をさらって売りさばいてて、そしてその一人がマの妻だったっていう。

そんなにヒットしたわけでもないみたいだけど、個人的には結構拾いものだったな。来月には元ボクシングチャンピオンの体育教師が女子高生失踪事件を追う「守護教師」が公開されて、さらにはすでにハリウッドでリメイクが決まってる上に、リメイク版の主演もマっていう「悪人伝」も控えてて、さらにマーベルの新作の出演も決まってるっていう。マーベルの「マ」はその「マ」だったかと、MCUのフェーズ4はマベンジャーズかと、そんな感じだ。どんな感じかは関係ない。キム・ダミの続報を待ち焦がれる立場としては若干腹立つくらいにマは忙しい。「魔女vsマ・ドンソク」とかもやってくんないかね。

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