5月15日 ピカチュウ

名探偵ピカチュウ観に行った。あと一本映画観ればTOHOシネマズの1ヶ月無料特典を発動できるし、ピカチュウがデッドプールの声でしゃべるってんならまあとりあえずって感じだったんだけど、思えばポケモンにちゃんと触れるのって初代ポケモン赤とポケモンカード以来だったわけだ。隔世の感どころじゃない。

まず、自分の中での最新のポケモンはトゲピーだったもんで、ピカチュウ以外知らねえポケモンしか出てこなかったらどうしようと思ってたんだけど、これは全然だいじょぶだった。むしろ知ってるののほうが多いくらいで。ただ、なんかパンダいるのが気になったな。なんだあのパンダは。

あと面白かったのは、ポケモンのキーアイテムというか、ポケモンそのものといってもいいモンスターボールが冒頭しか出てこないってとこで。思うに、「モンスターボールを投げてポケモンゲットだぜ!」を実写でやっちゃうと、「野生動物を無許可で捕獲」に見えかねないっていう、その辺のリアリティバランスの問題なんじゃないかって感じだった。結果、「ポケモンを捕獲せずに一対一の対等なパートナーとして一緒に生活する先進的な都市」っていう舞台立てに着地してて、ズートピアすら連想させるものになってた。

で、そんな人間とポケモンが主従抜きで共生するユートピアでものすごい異彩を放つのが、バリヤードっていう。何ていうか、そもそも見た目がほとんど人間みたいなやつで、ゲームの中でもかなり不思議な立ち位置というか、扱いはかなり地味だけど独特な目立ち方をしてたやつだったと記憶してる。

そいつが実写に登場した時の、空気が一気にピリつく感じ。こうやって毛並みまで見えてもふもふしたピカチュウもこれはこれでかわいいな、なんて思ってるところに登場した、ピカチュウと同じ立場の、でも人間っぽい形の、しかし人間とするには異形すぎる、にも関わらず、例えば「バリヤードの生殖行為」とか想像しちゃうとそれはかなり思いっきりセックスでアウト、みたいな何か。CGのポケモンと本物の人間で出来た世界っていう設定を飲み込んだ頃合いに、その世界そのものを根底から揺るがすような存在が投入される、そのスリル。

個人的にはここがハイライトだったな。ゾクゾクした。で、家帰ってから思わず「バリヤード」って検索したら、まさにこのシーンの苦労とこだわりについての記事が出てきてちょっと嬉しかったりなんかして。そりゃ確かにバリヤードなんて、相当思い入れないとわざわざ出さないもんな。あと、パンダは「ヤンチャム」っていうらしい。持ち技は相手のステータスを下げつつ他のポケモンと交代する「すてゼリフ」だって。

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