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順応は進化

8月は猛暑でした。

そんな中、日焼け止めを塗ったサラサラヘアのイケメン坊ちゃんが甲子園を席巻し、優勝しました。
ハンカチ王子みたいにならないか、とても心配です。

ならないで欲しい、という切なる願いでもあります。

でないと、根性論至上主義がなかなか変わらないような気がするのです。
佐々木朗希を休ませて賛否を醸したが、結果としてプロや世界の舞台で活躍して、賛に傾いた流れから、もうさすがに老人ファン達も変わっている物なのだと思いたいが、そこに終止符を打って欲しいという思いもある。

丸田君には、科学的根拠、医学的根拠、プラスメンタルコントロールを駆使して成功していただきたい。

ハングリー精神で親に楽をさせたいとかの方が、ストーリーは盛り上がるが、親の借金で行きたい球団にもメジャーにも行けない選手も何人もいた。

ハングリー精神ももちろんいい。でも、元ブラジル代表のカカみたく家が金持ちで、一流のトレーニングを受けられた人間が大成する事があっていい。

日本よりも切に、貧困と治安の悪い土地から抜け出す為の手段の代表でもあったブラジルのサッカー界で起きる事なのだから、あり得ていい。

ボクシング界も、貧困や非行からの脱出で強くなる選手が減り、英才教育によるアマチュアエリートが増えました。井上尚弥や那須川天心も普段はとてもビビりで、自信満々のリング上の風格は無いそうです。

お笑い界にも、学歴のある芸人が増えました。
不祥事を起こしたり、社会性はないけど才能のある人達が犯罪者にならずに才能を活かせる場所、ではなく、学歴や常識があって、バイト先でも真面目にやれる人物が重宝されるようになりました。

むしろ、不倫や浮気などは一般人の数100倍もすぐに
バレ、ちょっと誰もいない短い歩行者信号を無視したり、店員の態度に腹が立ったりすればすぐ叩かれてしまう、一般人より品行方正厳しい身分になりました。

だからこそ、高校野球は教育の場だ!高校球児は高校生の模範たれ!
という世間の目の中、校則に違反しておらず、野球の実力に関係ないのであれば、古いスタイルをぶち壊して欲しい。

日焼けを回復する為に体力を使うのが嫌だから、日焼け止めを塗る。
邪魔にならないから、必要以上に髪を切らない。

私がとりわけ、昔から思っていたのは慶応の掲げる「無駄な大声を出さない」
これは昔から思っていた。
体力はとにかく消耗するし、大声を出そうとした瞬間に球が飛んで来たらどうするのか。

確かに、ぼーっとしたり、違う事を考えたりする瞬間も危ないので、それよりは集中させておく意味はあると思う。

ただ、大事な試合の時に考え事をするならよほど大事な事なのか、そもそも体調が良くないとかなのだと思うのだ。

そんな時に大声を出そうとしたとて、という話である。

自分で「集中してないな」「気合い入れないと!」と思ったら、勝手に「バッチ来ーい」と叫ぶのである。

高校野球とは教育の場。

事あるごとに、旧体制を好む人はそのお題目を唱える。

昨今、子供を教育する際に「自主性を育てる」「自分で考え、自分で解決できるよう育てる」という手法をよく聞くが、その子供の育て方には感心したりしているのである。

なぜ高校生となると急に変わるのだろう。

伝統が、と人曰く。

夏の暑さはもはや昔とは違う。
怪我、水分、栄養補給、休息に関する考え方も違う。

野球も日々進化している。

それでも、そこに合わせていかない、変えていかないというなら滅びるしかない。

落語や歌舞伎の客席も楽屋もクーラーを着けてはいけない。
照明は使わずに、行灯や提灯を使わないといけないし、推しの役者のブロマイドは絵師が描いた絵でなくてはならない。

クーラーもつけないで、熱中症で亡くなる痛ましい事例があるが、クーラーもつけっぱなしにして、男性でも日傘を差して、孫とLINEでビデオ通話して下さい
孫が好きなラタトゥイユでも一緒に食べて、一緒にYouTube観てください。
そうして変化を受け入れて、良き物を受け継いで受け渡して長生きして下さいな、皆さん。

芯があるというのは、大切な物が何かを理解してブレない事。
頑固とは違う。
どうでも良い部分を全く譲らない事に固執して大切な物を見失う事はよくある。

残すべき古き良き物は残すべき。
残す時に古きだが良きかを確認しないと捨てられない。

107年振りの優勝というのは、歴史を目の当たりにしたという事。
上皇誕生の時も賛否がありましたが、上皇とは歴史の教科書でしか見た事のない存在。
歴史を目の当たりにして、歴史を変えて、また歴史を作っていく。

今回の事でも見た目がどう、応援の仕方がどう。
自分の好みに合わない物は排他的にすれば良いという物でもなく、それでいて守らなければならない物は守るべき。
ちょっとなんでも、攻撃的になり過ぎなのかなと思いますね。

小国の個人商店に大国が一日中電話をかけて、虐めるがごとく。
あれを酷いなと他人事にするのではなく、割とみんなその気があることを自覚しておいた方がいいようなそんな気がします。

一丁

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