#0073【シュメール人(メソポタミア、BC4000年紀)】

1日1分歴史小話メールマガジン発行人の李です。

今週は古代メソポタミア文明の特集です。

古代メソポタミア文明はいわゆる世界四大文明の一つであり、現在のイラク・中東の地を流れる、ティグリス・ユーフラテス両川に囲まれた地域で興隆しました。

ちなみにメソポタミアとは「二つの川のあいだの土地」を意味しています。

この両川に囲まれた地域は土壌がよく、農業・牧畜に適した土地でした。この地に住んでいたのがシュメール人です。

生産経済が発達したことにより富の蓄積が行われ、それを守るための城壁都市が建設されていきました。一方、貧富の差も発生し階層社会となっていきます。

シュメール人が発明したものはたくさんあります。

まず、楔形文字を発明し、粘土板に彫って、刻んでいきました。この文字のお陰で6000年も昔の時代を知ることができるのです。

次に六十進法です。今も時間は六十進法で管理されています。約数の数が「1、2、3、4、5、6、10、12、15、20、30、60」と多く、時間を割る際に非常に便利です。

また、農業のための暦の制定、占星術も盛んになります。星座はシュメール人の手によって名付けられたものが多く、現在、日本で用いられている星座占いの主流はこのシュメール人の占星術に基づく12の星座に割り振られています。

なお、12の星座は、黄道という太陽が通る天文上の通路にある星座を指しています。

そして、最大の発明が車輪です。この発明により移動コストが大幅に削減されました。

車輪については素材やペアリング、サスペンションなどの補強は進みましたが、「輪っか」という形状自体には変化はなく、現代にまで伝わっています。

現代にも使われているものが多いシュメール人の発明ですが、最後にもう一つだけ。

シュメール人はアルコールの醸造も行っており、麦を酵母にしたビールを飲んでいました。

現在のものと味は違うでしょうが、シュメール人の労働者たちも仕事終わりに一杯ひっかけてから帰宅していたのかもしれません。

そう思うと、6000年前も身近に感じられる気がしてきます。

以上、本日の歴史小話でした!

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