20170714主要五紙社説一覧

本日主要五紙の社説です。

朝日と毎日は電通違法残業問題を取り上げています。

会社が罪を認めて罰金を支払う「略式手続き」での決着を不相当と東京簡易裁判所が判断した結果、電通の違法残業問題が公開の法廷で審理されることになりました。

これが残業問題解決に向けての契機になればいいと思います。

様々な場所で意見を耳にすると「労働時間の多さ」≒「オフィスにいること」≒「頑張り」という考えの根強さを感じることがあります。

労働の美徳、「汗」や「雑巾がけ」に価値を見出す美意識は簡単に覆らないと思っています。これらは「禅」における修行の精神が根幹にあると考えています。

労働生産性を上げるためには、生産活動から一歩離れたところからの柔軟な発想が欠かせません。

淀んだ空気が蔓延した疲労感のある長時間労働が恒常化した職場では目先の結果を追い求めがちになります。

残業問題の解決や働き方改革には、まず国民一人ひとりの意識改革が重要になってきます。

日経の「ウーバー騒動」の社説で「気がかりな点のひとつは、資金や技術に焦点が当たる一方で人材への関心が低いことだ。」とありますが、硬直化した日本の労働力市場において大企業からベンチャーへの人材拠出の議論は時期尚早だと思います。

米国や中国と比較してベンチャーへの資金拠出量が圧倒的に少ない事実を解決しない限り、人材の確保が難しくなり、人材への関心は高まりづらいと思います。

読売新聞で大学入試改革関連の社説が掲載されていますが、個人的な筆者の意見では高校生までの間は知識偏重で問題ないのではないかと考えています。

豊富な知識を前提に大学入学後に、論理構築を学び、知識の高度な活用方法を手に入れることが重要です。

知識なくして、大学教育は成り立たないのではと危惧しています。

<社説一覧>
日経:ウーバー騒動は対岸の火事ではない/LNG取引の自由化を促そう
http://www.nikkei.com/news/editorial/

読売:民進都議選総括 党の危機に手をこまぬくのか/大学共通テスト 知識偏重から脱却する契機に
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/

産経:九州北部豪雨 関連死予防に全力挙げよ
http://www.sankei.com/column/newslist/editorial-n1.html

毎日:電通事件正式裁判へ 過重労働の一掃に向けて/都市対抗野球きょう開幕 勝敗超えて一つになろうhttps://mainichi.jp/editorial/

朝日:受動喫煙ゼロ がん計画に目標明記を/電通違法残業 働き方を見直す公判に
http://www.asahi.com/news/editorial.html

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