#0014【キリスト教 基礎・入門編】
こんばんは! 1日1分歴史小話メールマガジン発行人の李です。
世界三大宗教、今日はキリスト教です。
キリスト教もクリスマスをはじめ、日本でもお馴染みの宗教になっています。ただ、その教え自体となると、なかなか触れたことのない人も多いと思います。
キリスト教の最大の教義は、
「唯一絶対神=神の子イエス=精霊」の三位一体説です。
キリスト教の中でも色々な説はありますが、この三位一体説が一番ベーシックなものです。
イエス・キリストが神様と同じであると、キリスト教は主張しています。
ユダヤ教や金曜日に紹介するイスラム教も「唯一絶対神が、この世界をつくり、人間もその被造物である。」という点では一致していますが、彼らはキリスト教とは違い「神の子イエス」を信じていません。
ユダヤ教では、イエスを異端者として十字架刑に処しました。
イスラム教では、イエスのことを預言者(神の言葉を受け取った人)の一人として敬意は示していますが、「神の子」とは認定していません。
宗教から離れた人間としてのイエスは、そもそもユダヤ人でありユダヤ教徒でした。イエスは、それまでのユダヤの教えでは「ユダヤ教徒でなければ救われない」ことに不満があり、それを克服する布教をしていました。
イエスは、唯一絶対である神は、ユダヤ教徒しか救わないという狭い考えをお持ちではなく、神の「愛」はもっと広く、深いものだと伝道したのです。そして、その教えに共感した人々がユダヤ教徒の中に増えていきました。
批判を受けたユダヤ既存勢力は焦ります。当時ユダヤの地はローマ帝国の一部となっていて、ローマから派遣された総督がいました。
この総督に対して、本来同胞であるユダヤ人たちが「民を扇動している」とイエスを告発します。総督はイエスへの死刑判決を渋りますが、ユダヤ既存勢力の圧力を受けて遂に認めざるをえなくなりました。
イエスは十字架に張り付けられながらも、神に対して自分を殺そうとする人々のために祈りながら死を迎えました。
彼の遺体は埋葬されましたが、数日後、イエスの弟子たちが墓にいくとイエスの遺体がなくなっています。そして、復活したイエスと出会ったというのです。
この伝承からイエスが救世主(キリスト)であるという信仰がうまれます。
パウロといった優れた伝道者を得たことからローマ帝国内でキリストの教えが広がりました。イエスは神の子であり、その血によって人間の全ての罪は償われたと広めたのです。
キリスト教は紆余曲折を経ながらもヨーロッパ世界を席巻し、大航海時代における中南米等への布教活動もあり、現在では世界最大の信者数を誇る宗教となりました。
キリスト教の中で私が特に大切だと思うものを一つだけ紹介します。
「汝の隣人を愛せよ」
キリスト教徒でなかったとしても大切な言葉だと思います。
隣人とは誰かという点について、福音書(イエスの言行録、聖書の一部)の中で、自分の家族や友人だけでなく、異邦人や敵も含めた全ての人間が隣人なのだとイエスは説いています。
「敵味方なく愛せよ」ということですが、これも実行に移すとなると難しいものです。月曜日のブッダの教えにも通じるものだと思います。
以上、本日の歴史小話でした!
========================
発行人:李東潤(りとんゆん)
連絡先:history.on.demand.seminar@gmail.com twitter: @1minute_history
主要参考文献等リスト:
https://note.mu/1minute_history/m/m814f305c3ae2
※本メルマガの著作権は李東潤に属しますが、転送・シェア等はご自由に展開頂いて構いません。
※配信登録希望者は、以下URLをご利用ください。 http://mail.os7.biz/b/QTHU
========================
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?