#0003【チャーチル(英国、20世紀前半)】
こんばんは! 1日1分歴史小話メールマガジン発行人の李です。
今週最後は英国の政治家・文筆家チャーチルを取り上げます。
ウィンストン・チャーチル(1874年11月~1965年1月)は、第二次世界大戦時の英国の首相です。戦後には回顧録を出版し、ノーベル文学賞を受賞しました。
第二次世界大戦後にヨーロッパの西側が資本主義、東側が共産主義に断絶されたことを「【鉄のカーテン】が引かれている」と表現するなど、数々の有名な言葉を残しています。
ちなみに写真を撮る際の定番ポーズであるピースサインも、Victoryの頭文字からチャーチルが考案したものです。
輝かしい経歴に彩られているチャーチルですが、
学生時代には落第。
戦場記者をすれば捕虜。
そして政治家としても数度の落選。
と、結構な苦労人でもあるのです。逆境に挫けない強さがあるとも言えます。
1939年から始まった第二次世界大戦中には、首都ロンドンもドイツからの空襲を受ける被害にあいます。
チャーチルは、英国の首相として対ドイツに向けて国民に団結を呼びかけ、ヨーロッパ戦線においてドイツに勝利します。1945年5月にはドイツが無条件降伏をしました。
しかし、同年7月に実施された英国総選挙で彼の率いていた保守党は過半数割れを起こしてしまいました。
これにより、アジアで日本が戦争状態を継続しているにも関わらず、彼は首相の座を退きます。8月15日にようやく日本は無条件降伏を受け入れ、第二次世界大戦は終結しました。その時の英国首相は、後任のクレメント・アトリーでした。
戦争に勝って、選挙に負けた。民意に振り回された恰好のチャーチルですが、
「民主主義は最悪の政治形態らしい。但しこれまでに試された全形態を別にすればだが。」
と皮肉をこめながらも、民主主義を尊重する言葉を残しています。
昨年、英国はBrexit、EU離脱を選挙で決定しました。来週には米国大統領選挙の結果を受けてトランプ大統領が就任します。今年はフランス・ドイツ・韓国等で大きな選挙があります。
民主主義は最善の政治形態であり、紆余曲折はあるとしても最終的には良い結果に繋がっているものと信じたいです。
以上、本日の歴史小話でした!
来週は、古代の帝王特集です。それでは良い週末をお過ごしください。
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