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#0191【欲に目がくらんで騙される(旧約聖書、ヤコブの結婚)】

1日1分歴史小話メールマガジン発行人の李です。

何とか父母の土地から伯父ラバンの土地へとやってきたヤコブは、ボロボロになりながら羊の群れを率いている一団と出会います。

(前回:No.190【流謫の先の再起をかけて(旧約聖書、ヤコブの出発と夢)】)

<>内は旧約聖書からの引用を基に記述。

<ヤコブがその一団の人物に問いかけると「ラバンなら、娘のラケルと共にもう少ししたら羊を連れてやってくるでしょう。」とのこと。

ヤコブが彼らと話しているうちにラバンとラケルがやってきて羊に水を飲ませていると、ヤコブは突然ラケルに口づけをして声を上げて泣きます。

そして、自分がラバンの甥のヤコブであることをラケルに告げると、ラケルは驚き父のラバンに知らせました。

ラバンはヤコブに走り寄って抱きしめ、口づけをしました。

ヤコブは何があったかをラバンに包み隠さず話します。ラバンはヤコブに「自分の身内のものだからといってタダ働きする必要はない。報酬として何が欲しいか」と尋ねます。

ラバンの娘には妹ラケルのほかに姉のレアがいました。

ラケルの方が容姿に優れていたため、ヤコブはラケルを妻に迎えることができれば、7年間ラバンのために働くことを誓います。

7年間ヤコブは働きますが、愛の力ゆえほんの数日のように思いました。

そして、約束の日に婚姻の宴が催され、夜に新婦が寝所にやってきてヤコブと一夜を共にします。

朝起きると、隣に眠っていたのは、なんと姉のレアでした。

約束がちがうとヤコブが怒ります。

ラバンはぬけぬけと「妹を姉より先に嫁に出すわけにはいかない。もう7年働いたら妹ラケルも妻にやろう。」

ヤコブは ラケルを愛しているゆえ、 また7年、汗水たらして働きます。

ヤコブはレアよりもラケルを愛しますが、その様子を見ていた主、神はレアにのみ子どもを授けます。

ラケルは子どもが出来ないことに悩み苦しみ、夫ヤコブにその思いをぶつけますが、ヤコブは「どうしろというのだ」と憤慨します。ラケルは自分の召使いとの間に子どもをつくり、その子を自分の子どもとしたいと申し出ます。>

アブラハムとサラの関係と同じですね。

<ヤコブとレア、ラケルの関係は妬み・嫉みもありながらも沢山の子どもに恵まれていきます。

ヤコブは実家に戻るために財産が欲しいと思い、伯父ラバンにこれまで家畜の面倒をみてきた代わりに一部を分けて欲しいと申し出ます。>

しかし、ここでもラバンは、幾度となく約束を反故にします。

そろそろヤコブの堪忍袋も切れました。

最終的にヤコブはラバンの目をかいくぐって約束の家畜の群れを手に入れ、家族ともどもラバンの元を離れていきます。

以上、本日の歴史小話でした!

(続き:No.192【見えない相手との格闘(旧約聖書、ヤコブの脱走と改名)】)

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発行人:李東潤(りとんゆん)
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