#0007【織田信長(日本、16世紀後半)】

こんばんは! 1日1分歴史小話メールマガジン発行人の李です。

今週は、戦国時代の三英傑、織田信長・豊臣秀吉・徳川家康の三人にFocusします。

月曜日の今日は、まず織田信長を取り上げます。とても1分では語り尽くせませんので、今後も何度か取り上げるつもりです。

信長は尾張国(現愛知県名古屋周辺)に生まれ、1582年6月2日未明に天下統一を目前に「本能寺の変」で49年の生涯を閉じます。その一生は既存秩序の打倒に注いだ、戦いの連続でした。

そんな信長は、若い頃から気性が激しいことで有名で、中年を過ぎても変わらず、怠惰な人間が許せない性格でした。

昔からの重臣に対しても「お前は何の働きもしていない!」と突如として追放してしまうという恐ろしい上司でした。しかも、本人もとても精力的に働いているという。。。他の部下も毎日冷や汗ものだったでしょう。

そんな彼ですが、心優しい一面もあります。

水曜日にご紹介する豊臣秀吉が、信長の部下として大名に取り立てられた際のことです。秀吉の妻(お禰)から「秀吉の浮気癖がひどい」と泣きつかれます。

普通、部下の妻からそんなことを訴えられたとしても、信長は戦いに忙しい身です。無視してもいいはずなのに、丁寧にも手紙を送っています。

その内容は、

「あなたは正妻なのだから堂々と振舞っていなさい。」

「あなたについて、秀吉が不足を申しているようだが言語道断なことだ。」

「あなたのような女性をあいつは何処を探しても二度と見つけることはできまい。」

と、とても人情味溢れる中身になっています。

しかもこの手紙、お禰をもっと褒めたり励ましたりしようとしたためか、後半にいくにつれて行間がどんどん狭くなっているのです。

信長というと「泣かぬなら 殺してしまえ ホトドキス」と詠われたように冷酷・残酷な面が強調されることが多いですが、このエピソードは信長の誠実さが伝わってくる心温まるものに感じます。

当時、女性の立場は低くて本名が残らないことが多い中、信長配下の武将の妻には今もその名前が伝わっているケースが多いです。(前田利家の妻お松、山内一豊の妻お千代等々。)

女性の力が求められている現代。地方大名から天下人へと大躍進を遂げた信長の組織運営に再度注目してみる時期なのかもしれません。

以上、本日の歴史小話でした!

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発行人:李東潤(りとんゆん)

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