どっきりどっきり
don don!!

　このところ毎朝、
　酷い動悸に悩まされている。

　笑い事ではなく、マジで
　どっきりどっきりdondon!!的動悸である。

　自分の心臓が痛いほど、
　大きく動いているように感じるのだ。

　特に寝起きが酷い。
　拍動を強く感じて、
　寝起きホヤホヤなのにめまいがする。

　ふくらはぎと足裏の筋肉が
　突っ張った感じがして
　体全体がだるい。

　足のマッサージでもしようものなら、
　急に血流が良くなりすぎるのか
　かえって動悸が強くなる。

　そんな感じで寝起き30分程度は
　まともに体を動かせないので、
　どんなに学校に遅刻しそうでも、
　布団にくるまって、
　呼吸を調えながら、
　スマホゲームの日課をこなす。

　気を紛らわせていないと、
　ずっと心臓が痛い感じがする。

　そしてそういう時に限って、
　寝起きなのに疲れている。

　あまりにもうまく眠れていなくて
　スマホを弄りながら寝落ちし、
　ガチで遅刻することすらある。

　眠ることくらい器用にさせてくれ。

　ちなみに、
　こういう自覚症状自体は初めてではない。

　割と慢性的に、
　感覚的には週2、3回程度は
　そういう朝に悩まされていたが、
　さすがに1ヵ月毎朝はキッツい。

　こういうときどーする？
　(どーしよ？)

　の鉄板は、
　病院へ行けなので
　大人しく近所の循環器内科に行ってきた。

　手前の体なのに
　手前で制御できないというのも、
　人間の体の極めて不便なところである。

　生命の造型師は
　その辺何とかうまく作ろうと
　思わなかったのか。

検査機器つけて帰宅。

　で。
　医者から提示された可能性は3つ。

• 自律神経の乱れ

• 不整脈

• 心臓の鼓動を過敏に感じ取ってしまう感覚神経の異常

　上のふたつは、
　人類の集合知インターネットで
　「寝起き　動悸」とかで検索をかけると
　割とすぐに引っ掛かるのだが、

　3つ目の知覚過敏に関しては
　医者の説明で初めて知った。

　とりあえず、
　心電図検査、レントゲンと撮ったが、
　特段これといった異常は見られなかった。

　が、まあ、どうやら私の体は、
　通常より脈を打つのが若干遅いわりに、
　心臓は正しく機能しているために、
　拍動を大きく感じやすいのではないか。
　という仮説は立てられた。

　心臓の大きさにも異常がないらしいので、
　脈が遅いとなれば、
　尚更一度の拍動で
　大量の血液を送り出さなければならない。

　私の心臓も難儀なものである。

　尤も、
　朝から七転八倒しながら
　ネットで動悸の原因を調べて下す自己診断よりか、
　医者の仮説の方が余程信頼ができる。

　この仮説に則れば、
　恐らく私の動悸は3つ目に提示された
　「拍動を知覚しやすい神経状態にある」
　可能性が高いらしいのであるが。

　ぶっちゃけ
　めちゃくちゃ微妙な診断結果で、
　決め手に欠けるし、
　ちょっとやそっとの検査では
　不整脈も見逃しやすいという。

　そりゃそうだ。

　いつ心臓が脳の制御を無視して
　めちゃくちゃに動き出すかわかっていれば
　医者にかかる必要はない。

　というわけで、
　人生初24時間心電図検査
　を受けることにした。

　心電図検査の時に使うような
　小型のパッド4枚を
　サージカルテープで張り付けて、
　小さな検査機器をゴムバンドで
　腰に固定して、
　そのまま1日を過ごす。

　特別やることと言えば、
　その日1日の食事の時間などの記録と、

　拍動を強く感じる、
　脈拍が早くなったように感じるなど、
　異常があるときに、
　機器についているボタンを押して
　記録にチェックマークをつけるくらいだ。

　精密機器を身に着けているので、
　風呂やシャワーは厳禁だが、
　それ以外は特に制約はなく、
　いつも通りに過ごせる。

　安い検査ではないが、
　このまま原因が分からないまま
　毎朝身もだえるのは御免である。

　手前で手前の体を制御できないなら、
　制御できるようにエラーの原因を
　探るべきだろう。

割といつも通りで逆に違和感。

　というわけで、
　今日のこの記事は
　その検査機器をつけながら
　書いているのだが。

　何というか、
　検査機器をつけている違和感はあれど、
　それ以外はマジで本当にいつも通りなので、
　却って落ち着かない。

　動悸がするとき、
　呼吸が苦しく感じるときなどに
　機器のボタンを押す以外は、

　普通にご飯を食べ、
　普通にドラマを見、
　普通におもちゃで遊び、
　普通に文房具と戯れ、
　普通にゲームをし、
　普通にnoteを書いている。

　マジで普通である。

　ただ、その合間合間で、
　動悸が酷く感じたり、
　呼吸が苦しくなったりすることはあるので、
　そういう意味では
　普通ではないのかもしれない。

　とにかく、
　勝手に動き回る心臓と言えど　
　私の体の一部のくせに
　私の思い通りになっていないこと
　は、機器のボタンを押しながら
　実感することである。

　この検査結果が出るのは
　1週間後とのことだから、
　それまでは、
　大人しく動悸に耐えつつ
　30分間布団の中で
　スマホゲームの日課をこなしながら
　呼吸を整えるつもりだが…。

　これを契機に、
　勝手に動く自分の体の一部と
　うまく付き合える方法を知ることが
　できればいい。

　どれだけ思い通りにならなくても、
　今の私はこの体で生きる外ないのだから。