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薬剤師国家試験の勉強法

模試ではボーダーの得点に一度も達したことがありませんでした。
でも何とか受かりました。
そんな自分がやっていた薬剤師国家試験の勉強法について説明します。

主にパソコンとスマホを駆使して勉強していました。
ただ、機械には疎いのであまり使いこなせてはいません。。

大事なのは情報を常に携帯して、覚えたことの答え合わせがいつでもできる状況を構築することでした。

そしてどんな時でも勉強するということです。


私の持論は

歩いていようがご飯食べていようが、頭の中で問題解いたり覚えたゴロを暗唱していれば、それは勉強していることになる

というものです。



以下は概略図です。



まず基本的な情報を以下に列挙
・12月から予備校の講義を受けつつ、ゆる~くスタート
・1月末に本気でやばいと思って勉強漬け生活スタート
・模試(3回くらいあった)では一度も合格圏内に入ったことはなかった
・本番では7割ちょっとくらいの得点率で合格
・パソコンやスマホにはそんなに強くないけど利用していた
・使用教材は「領域別問題集」と「要点集」の二つ
・あとは6年生までに買わされてきた教科書やネットの情報など


どの大学の人もそうだと思いますが、研究室が忙しくて卒論もあるため本格的に勉強をスタートするのは12月からでした。

2月末の国家試験まで約3か月で詰め込みました。



では本題に入ります。

わからないことは即座に調べられる環境を整えること

これが最重要です。

結局、忘れては覚えてを繰り返して定着させていくことになるので、この繰り返しをできるだけ早く行うように工夫しました。

ポイントは勉強場所Evernoteスマホ写真になります。


要点集読んだり領域別の問題を解いていてわからないことがあればすぐ調べていました。
方法は主に以下の3つ

①ググる
②過去の授業の資料をあさる
③教科書の索引から調べる

①はスマホでもできますが、画面の大きさやキーボードでの操作性からパソコンの方が馴染みがあったのでパソコンを使ってました。

私の大学の図書館にはパソコンが置いてある勉強机がいくつかありました。
勉強していてわからないところをすぐにググれるようにパソコンの席で勉強していました。

ネット上には国家試験に関わる分かりやすい秀逸なサイトがいくつも存在します。

大体のことは調べたら理解できるようになっています。
仮にも一度は定期試験などで勉強した内容ですし。


そしてネットで調べたら必ず行っていたのがEvoernoteへのwebクリップです。(知らなければ検索してみてください。有名なのでググれば秀逸な説明サイトがいくつも出ます)

Evernoteは研究にも重宝していたメモアプリで、気に入ったwebサイトを保存しておくことができ、スマホやパソコンなど他のデバイスでも同じサイトをすぐに見れるのが便利でした。

よって、家でも大学でも外にいるときでも「あの分かりやすい説明してたサイトのあそこの部分がもう一回見たい」という欲求を速攻で満たすことができます。

クリップするときはタグやコメントをつけて「何を調べたくて訪れたサイトか」を記入して、国家試験用のノートブックに保存していました。

例えば、あるサイトには

『分子標的治療薬 機序 分かりやすい図』

とか

またあるサイトには

『抗コリン作用で眼圧上がる理由(瞳孔を開くとともに房水の出口をふさぐ)』

などで保存しています。

Evernoteには検索機能があるためキーワードさえわかればすぐに再確認できます。

こうすることで後からキーワードだけですぐに検索できます。
もう一度見たくなった時に探す時間を短縮できます。


何回も忘れては覚えてを繰り返すことで定着させていきます。
その動作をできるだけ早く、かつ何度も行うことが大切です


以下、Evernoteの参考画像。
右の方の画面にタグやコメント、保存するノートブックを選ぶ欄があります。

https://chrome.google.com/webstore/detail/evernote-web-clipper/pioclpoplcdbaefihamjohnefbikjilc?hl=ja





一方で②③のような調べ方をする場合に勉強する場所が関わってきます。
ここで勉強してた場所に関して述べていきます。


勉強場所と時間

・朝から夕方までは大学の図書館のパソコンがある席
・夜は自宅のパソコンを使いながら、0時くらいまで
 (定期試験と異なり2~3か月の長期戦なので睡眠はしっかりとる)


大学の図書館だけでなく自宅でも勉強する時間を取った方がいい理由

・自分の場合は、過去の授業資料や重たい教科書は自宅に置いていたから
・気兼ねなくスマホの写真をパシャパシャ撮れるから
・単純に同じところでずっと勉強することに飽きるから

「あの先生のあの授業のあの資料に書いてあった気がする」ってなった時にすぐに調べられる環境であることが大切です。

気になったまま「ま、いっか」で次に進むクセがつくと、何も身についてないのにもかかわらず勉強が進んでいるような錯覚を起こしてしまいます。

そして、その「調べた教科書のページ」や「調べた内容を転記した要点集」を写真に撮り、スマホで国家試験用のアルバムを作成します。

写真にはコメントも付与できたと思います。

今度また同じところで「なんだったっけ?」となることはよくあります。
その時にスマホさえ手元にあればすぐ見ることができます
わざわざ資料をもう一回あさる必要はありません。

以下、参考です。

また、覚えたい表(例えば、ピリジンとかピロールなど有機の骨格名と構造が載っているもの)やゴロ合わせも写真に撮っておけば好きな時に眺められます。
寝る前に必ず見るリストなんかを作ってアルバムに入れていました。


流れをもう一度おさらいします。

まずは要点集を読みます。
途中で「あれ、これ何だっけ?」となったらググります。
そして説明が載っているWebサイトをいくつか覗いて、信用できそうで説明が秀逸そうなものを選んでEvernoteのWebクリッパーで保存します。

また、「あ、これ懐かしいな。2年生の時の生物化学2の範囲だったっけ」みたいになったら、過去の授業の資料や教科書を引っ張り出します。
そして要点集に載っていないことなら要点集へ書き込み、写真を撮ってアルバムへ保存。

ふとした時に要点集に書いてあったことを思い浮かべ、思い出せなかったらすぐにスマホで確認。




勉強の手段に関しては以上です。


ちなみに勉強の順序を以下に示しますが、
これは参考にしない方がいいと思います。

「まず問題解いてみるのがいい」とか
「教科はまんべんなく勉強する方がいい」とか
「青本をベースに勉強する方がいい」とか

自分に合うスタイルは人それぞれだと思います。

「マンションがいいか戸建がいいか」とか
「iphoneよりもAndroidがいいか」とかと一緒ですね。


順序
要点集 → 領域別問題集

1 . 要点集をひたすら読み、理解したら各章の確認問題も解く
(2~3日かけて1冊終わらせるくらい。つまり1つの科目を集中してやって、次に移るというスタンス。薬理とかは5日くらいかかったかもしれません)

2 . 領域別問題集を解いてはわからないところを要点集に戻る
(全部の科目の要点集ができてから領域別を解いてました)

要点集をどれだけ理解したつもりでも問題が解けなかったりして焦った記憶があります。
あまりいいやり方ではなかったかもしれません。


しつこいですが、勉強のやり方や自分に合うスタイルを見つけるのも勉強であり、テクニックなので人それぞれです。

このnoteで言いたかったのは、調べる時間の短縮による繰り返し勉強の効率向上のためにこんな方法が便利だったよっていうことです。




余談ですが

青本を買うべきかはすごく悩みましたが、要点集を完璧に理解できるようになれば(完璧っていうのは理想論で実際には無理でしたが)、間違いなく合格できるとは思います。



あとは要点集を隅から隅まで理解して、領域別問題集を解き続ける。
本当にただそれだけです。
ここは短縮できません。
「このページはいらないから読み飛ばそう」みたいなことはしませんでした。(生薬と漢方はグレーゾーンですが…)

よく出る項目などの優先順位はありましたが、予備校講師の方の言うことを100%信頼して自分で勝手に読み飛ばしたりはしなかったです。

覚えられなくても一度は目を通して、わからないところはここで述べたやり方を駆使して必ず一度は理解するようにしました。


ちなみに
私のwebクリップの数は、ざっと見たところ370個くらいで、
写真の数は180枚くらいありました。

多いのか少ないのかは比較対象がないのでわかりませんが、
こう見ると結構勉強してたんだなあと思えるような。

国家試験が終わった後でも、いつでも手元で勉強の軌跡を見られるのがこの方法の利点だと思います。
紙媒体で勉強すると試験終わった瞬間に全部捨てたくなりそうですし。


このくらいのことは他の人もやっているかもしれませんし、もっといいやり方があるかもしれません。

機械に詳しい人ならもっと工夫できるでしょう。


6年分ですから大変な勉強量になるのは当然です。
それでも、勉強にかける時間は短縮せず、それ以外を切り詰めましょう。


勉強に終わりも近道もないと思います。

短縮するべきは、調べたり、思い出したりするのにかける時間と手間です。


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