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「鏡開きのぜんざい」

今日は成人の日ですね。
新成人の皆様、おめでとうございます。
1/11は日本の各地で「鏡開き」が行われます。


「善き哉(よきかな)」と書いて「ぜんざい」。

鏡開きとは?

お正月の間に飾っていた鏡餅を下げ、無病息災を祈願して食べる行事。
鏡餅は単なるお供物というより神様が宿るところと考えられており、年神様の力が宿った鏡餅を食すことで、その力を授けてもらいます。
包丁などの刃物で切り分けることは、年神様にお供えしていたものに刃を向けることにつながり失礼なこととされていたため、木槌などで叩いて割ります。
「鏡割り」とも呼ばれますが、「割る」は壊すことに通じる忌み言葉であるため、一般的には縁起を担いで「鏡開き」と称します。
「鏡」は平和・円満の意味があり、「開き」は末広がりを意味します。

鏡開きの時期は地域によって異なり、
  京都と近隣の一部地域:1月4日
  東日本や九州:1月11日
  西日本:1月15日もしくは20日
というかんじらしい。
現代では11日ごろが多いのかなという印象。

鏡開きで割ったお餅は
かき餅揚げ餅お雑煮おしるこぜんざいなどで食べるそうで。
今年の我が家では8日にぜんざいとおしるこの中間のようなかんじで食べました。
(個包装のお餅を買っているので、お雑煮はいつも元旦から食べているのですが)
私は子供の頃は小豆が苦手でこの手の和菓子はあまり食べられなかったのですが、今は美味しくいただけます。
イラストではどれを描こうかな〜と迷ったけど、「善哉」という名前が縁起良さげでいいな〜と感じたのでぜんざいで。

「ぜんざい」と「おしるこ」の違い

「お汁粉はお汁のあるもの、ぜんざいは汁気がないもの。御膳がこしあん、田舎はつぶあんです。」とのこと。

https://www.543life.com/shun/post20210117.html

つぶあんのトロッとしてるけど汁気はそんなにないかんじを描くのが地味に難しかったです。

今年は巫女さんバイトをしながら参拝客の皆さんを見ていたのですが、小さい子には七五三の着物を着せてお参りするご家庭も多いんですね。
かわいかったので今回絵にしてみよう…と調べてみるといろいろ新しい知見を得ました。

まず「七五三といえばあのぷくぷくしたベストみたいなのかわいいよな〜描きたいな〜」と思ったら、「被布」というあれは3歳の時にしか着ないものなんですね。三歳児は帯を結んでいないのでそれを隠すためと、防寒のためでもあるようで。たしかに3歳児にきっちり着付けさせるのは苦しそう。
知らないとうっかり大きい子に着せて描いちゃいそうだ…

ほかにも子供の着物には「肩上げ」があって肩のあたりがツンと尖っているとか。
男の子でも小さいうちは袖(袂)が長いとか。
女の子の帯の下のほうにリボン結びで垂れているのは「志古貴(しごき)」というのだとか(これは成人式でもよく見る)。
今回は七五三の絵というわけではないしところどころ曖昧なかんじにしていますが。

背景は最初は「椿をしきつめて華やかにしよう!」と思っていたのですがどうにもうるさくなってしまって着物が映えず。
鏡開きは「松の内」が開けた時期だから松を描いてみようか、それとも色数が増えないように雲や流水でシンプルにまとめるか…としばらく迷走して
鏡餅の下に敷く「裏白」の葉っぱと、赤い「南天」の実でまとめました。
裏白は長寿や清浄の象徴、南天は「難を転ずる」という縁起物でもあるらしく。しかし南天と千両と万両の見分けがいつまでもつかないのだわ…


「からすのパンやさん」でお馴染みの、かこさとしさんの絵本にお餅特集をしたものがあるそうで。こういうの眺めるの楽しい。


ちなみに今年飾ったのは家人が買ってきた木製の鏡餅。
ニュアンスカラー。
スーパーで売ってる鏡餅の見た目とおせち(味が濃い)が気に入らない私が毎年ぐだぐだ言うのがいいかげん鬱陶しくなったらしいです。ごめん。
初見は「木製のミニマルな鏡餅…にしてもちょっと半端なサイズと品質な気がするけどどうなんだこれ」とまた微妙なリアクションをしてしまったけど(ごめん)、
だんだん愛着が湧いてきました。
ぜんざいじゃなくて、巳年に描いたお雑煮の絵。
お餅が蛇のように伸びているということらしいですがちょっとわかりにくい。
タイトルは「Oh!ZOUNI」。ふざけてますね。


2023年もどうぞ健やかに。



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