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もったいないも、ほどほどに

私の母は浪費化だ。
使い切らないうちに買い足した、似たようなお風呂洗剤が10本近くあったり、食料を大量に買い込み、使い切れずに腐らせて捨てたりする。
ジャパネットたかたやショップジャパン、QVCが好きだ。

最近でこそ、実家に帰省する度に新しい物が増えていることが少し面白く感じるようになってきたが、以前は嫌だった。

母を反面教師にしようと思いつつ、ついつい衝動買いをしてしまったり、特売だからと買い込み、在庫があったことを忘れてまた買ってしまう。なんだかんだで似てしまう。



一方、義母は物をとても大切にする。
DMのチラシはそのまま捨てずに、生ゴミを片付けるときや飼っている猫のフンを処理するときに使う。
夫が捨てるつもりだったトレーナーで座椅子カバーを作ったり、30年ものの4本脚のダイニングチェアがぐらついていたときは紐で縛って使い続けていた(←さすがにこれは危なかった。妊娠中座らされ、ぐらついてバランスを崩し、お腹をぶつけるところだった。その後しばらくしてから、夫が解体してくれたから今はもうないが…)。


その義母は庭で無農薬のサニーレタスやピーマン、ゴーヤ、キャベツなど季節の野菜を育てている。冬になったら白菜や大根なども。私たちもいただくが、採れたての、丹精込めて作った野菜はとっても美味しい。ありがたい。

あるとき、義母が「育てていたチンゲン菜の葉っぱがほぼ全部、虫に食べられてしまってほぼ茎だけになってしまった」と話していた。『そっか。じゃ、今回、チンゲン菜は食べれないか。残念。』と思っていたら、「でも茎は無事だから、茎だけ食べればいいからね。とんぷーさん、いる?」と聞かれた。『なるほど、茎か、ちょっとでも食べれるところは捨てずに食べればいいのか』と思って、いただいた。野菜炒めにして食べたが、茎だけでも十分美味しかった。

ただ、もったいない精神がすごくて、想像しないようなこともされる。
あるとき、飼い猫が使い捨てのペットシーツの隅っこにオシッコをした。そのときはその汚れたところを切って、残りを使おうとしたらしい。そしたらペットシーツの中から、綿やら繊維やらが出てきて、結局、きれいな所も使えなくなって、「もったいないことをした」「ペットシーツは切ったらいかんよ」と教えてくれた。
それを教えてもらっていたとき、また猫が隅っこにだけオシッコをした。私『あらら、真ん中ですればいいのに。ま、もう少し使えるからいいのか。』と思っていたら、「あら、またしたが」と義母が言って、立ち上がった。そのままお風呂場に行き、洗面器を持ってきた。何をするのかと思ったら、そのペットシーツを庭へ持っていき、洗面器に入れてきた残り湯で、オシッコで汚れた部分を洗い流した。そして、乾いた石の上にペットシーツを広げ、干した。びっくりした。
そのあと、「お風呂掃除をしてくるね」と言って、義母はお風呂場へ行った。

あのペットシーツ、このあと使えたかは知らない。ただ、オシッコした部分以外にもずいぶん、水をかけていた。干せば吸水性は復活するのか…?いや、しないだろう。




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