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画廊に行くようになって気がついたこと その40

 アートは、多くのひとに評価されることを目標にしています。その先には、販売、そして市場があります。
 経済活動や職業として考えれば、社会で、安定した地位にあるためにも、売れなければ仕方がなくなります。
 売れるためには、流行や世相を気にしないとならなくなります。
 でも、表現というのは、交わりから生まれる新しい自分の自己実現としての表現でもあります。
 ギャラリーフェイストウフェイスで個展を開催した、秋場さんの表現は、商品としての作品作りの対極にあると思います。

 自分が出会ったものを、思い返しながら、出会いの世界を広げるように尾鰭はひれをつけ足していく。繰り返されるスピンオフ。

 作らざるを得ない、語らざるを得ない、唄わざる得ない、うちから迸る何かがあるからこそ、ひとは、語り、歌い、作りつづけたのでしょう。

 創作のプリミティブなあり方と社会の間に、美術は、たゆたうのだとあらためて気づきます。



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