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【投資家の目線】 新築は値上がり必至 中古は下落の市場しかし・・ どちらを選ぶにも目指す方向が違う。 

不動産投資とは、不動産賃貸事業であると同時に、金融機関から見て、投資事業であることは、この道を歩んでおられる方にとっては理解されている部分だと思います。

現在の市況の中で、あえて投資家目線で、新築と中古を語るのなら、今はどのような現状であるのかを、今日は簡単に記して見たいなと思っています。

中古市場は、下落する市場に似ているが、そこには歪みが多くある。 新築はより資産価値の高いものと認識されてきている。


新築RCは、値上がり株と同じ。作れば必ず資産性は保たれると認識されています。

投資家として、目利きの高い資産性を重視する方は、中古物件をより選ばなくなってきています。

それは利回りを見ず、現在から数年先の資産性の価値を見ているからです。
そのような方々は、過去の運用実績を利益確定させた場合、その資金を投下してでも、資産性の高い物件に入れ替えることが、資産価値換算として、金融機関の評価(新築は完成時が評価最大)も高いからこそ、そのような目線で捉えることができるものです。

株式投資、投資信託、先物取引とも似ていますよね。
これって、現在価値から数年先の価値を見出して、その時期でも売れると思える方は、現物投資ですから、安心でもあると判断されています。

実際に新築RCは、今着工して、完成が約1年以内〜1.5先以降になることから、
その時期の資産性としては、落ちるどころか、同じ金額では作れないことから
市場取引相場としては、110%以上で取引が確定するようなものです。

この内容としては、特にRCにおいては顕著で、原材料の高騰(鉄筋、生コン、廃材処理など)、時間外労働の問題(政府指示)職人不足(高齢化)、建設資材の高騰(建具、クロス、設備など)重機燃料の高騰、レンタル費用の高騰、などあらゆる点において、厳しい状況が今後も予想され、それは緩和される糸口は今の所存在しません。

要は、作ったら、絶対に値上がりするという、現在の市況が物語っています。
何も今だけのことではなく、過去10年から、1.5倍の値段になっていることも物語っています。 
より厳しい情勢と化してゆきますから、資金がある方は、今現物投資すべきと、建築が活発になっています。

今の利回りを見ていないということ、資産価値を見て先を見て動いている、
いわゆる富裕層、利益が大きい企業などが、主に新築を建てているという側面が
今主軸となっているということです。

地区古、中古RCは人気エリア以外は、資産価値が下落しています。
築古、中古APはさらに下落中。

築古、中古のRC、APなどの資産性は逆に低くなってきています。
都心や人気エリアの物件は、横ばいから、少し下がっています。

そして顕著に下がっているのは、築古であり、人気外のエリア物件。
残存耐用年数に準じた融資の問題もあり、資産性としては厳しい側面が強くなってきています。

これは金融機関から見ての資産性の価値(積算)という見方からも厳しいため
残存耐用年数を超えた物件を持っているだけで、単体の資産の評価割れとしてみなされてしまい、債務超過、次の融資に悪い影響を与えてしまいます。
地銀、メガ、都銀などでは、当たり前の状況であることは、お分かりの通りです。
(JA、信用金庫、信用組合は、単体評価のみで試算しますので、別のお話になります)

新築と違い、市場の売り物件の値段が安くなってきていることから
資産性として低いから、売りにくいということでもあり、投資家として、この市場を狙う方は、運用に実力がある方、利回りを工夫で上げることができるという方、手入れなどを行い、資産性より、収益性として経営できる方が優位な市場であります。

価値が落ちているものを変化を与え、事業として成立させることができる方にとっては、高い収益をもたらすことができる、いわば歪みのようなものを作れる市場であるという感覚です。

どちらが向いているのかは、それぞれのステージによって全く価値観が違う。

投機的な考えで、資金がある方は、断然新築のみにフォーカスするでしょう。
絶対に値上がりの確率が現在の市況、数年先の市況では、ほぼ約束されているようなものですから。(値下がり要素は一切見当たらない)

運用利益を求める方は、中古をどのように運営するかによって、大きな利益をもたらすでしょう。資産性を見ず、収益性を見て取り組むわけですから、より中古に対しても独自の目利きを養うことで、いい物件を選び出し、運営すれば、長期的にも優位に進むでしょう。(収益の値下がりは中古ほど安定しています)


新築RCなどは、自己資金を3000万円-1億円以上投下できる方に限定され
それだけ入れれば、利回りも確保できますし、建物の値上がり分、キャピタルも取れる。本当に資産性に傾倒した運用になってしまいました。

中古、築古に関しては、低い自己資金で、高い効率を目指すことができる方に限定され、インカムをメインに、手堅く、収益を上げてゆくことは出来る事業です。その分、数を増やしやすい側面もあり、多くの不動産投資家は、この分野であると感じます。

ステージによって、価値観によって、取り組み方も、考え方も、運営手法、見えている出口戦略もバラバラだと思いますが、これは当然です。

僕自身に至っても、まさか新築RC、築浅RCがこれほど値上がりするとは思ってもいませんでした。
そして中古物件では、これほど融資がつかなくなるなども、考えたこともありませんでした。
この10年で、金融市場、不動産市況も大きく変化したと感じますし
これから先、どのような経営が良いかを見通すことは、ある意味理念が必要だとも思います。

その理念が必要な意味としては、やはり金融機関がどこまで支援してくれるのか
その意味意図をしっかり伝えて理解されるようなビジネスを行っているかに掛かっています。

新築はある意味、本当に資産性に傾倒した現物投資事業になってしまいました。

いづれは新築RCという夢は持って欲しい。

そのような市況の中でも、中古のみで歩むと決めている方もいると思います。
しかしながら、新築RCに憧れを抱いている方であれば
その夢を絶やさずに、いつかは・・・と願って、
新築AP、中古物件などの運営に努力されてみて欲しいと思います。

過去と今は、全く違う状況がありますが
努力していれば、その市況に、思いが重なり、扉が開くこともあるでしょう。


新築RCは儲からないという、不動産価値を無視した収益だけの考えも捨てましょう。(そのような知識が偏り過ぎた方は、元金返済分の資産価値も考えましょう)

中古はババ抜きだと言う、収益性を無視した考え方の新築信者の方も、その考えを改めましょう。(新築の皆さんが作った物件は、いづれ中古となり、そのような方々が運営すると言うことも考えましょう)

どちらも、考え方、歩み方、価値観によって、全て正しいもの。
僕は一通り経験してきたからこそ、強く感じています。


最後に

新築RCに限らず、投資と言う観点で言うなれば、
不動産というものは、とても素晴らしい投資商品であると感じていただきたい。
僕はそう思っています。
(人様の住まいを通じて、街に、人に影響を与え、産む仕事と言う観点)

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