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伏見稲荷大社の鳥居の本数は? 前編

 京都を観光したことがある人なら、誰しもが思ったことがあるだろう。千本鳥居で有名な伏見稲荷大社には一体、何本の鳥居があるのだろうか、と。そこで今回、伏見稲荷大社の鳥居を数えることにした。

1.調査方式

 どのように調査するか、定義をはっきりさせておく。今回は、2010年に実施されたフレッシュワーズ氏の調査を参考にする形で、鳥居の計測を行う。(リンクは以下、2010年調査時の鳥居の本数を知りたくない方はスルーしてください。)

・調査日
2021年1月27日
・計測方法
カウンター(100均)を使用。私が鳥居の右側、そして、今回の無謀とも思える調査に同行してくれた友達が鳥居の左側を歩き、鳥居を数える。数が一致しなかった場合、やり直す。
・調査範囲

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(伏見稲荷大社HPより)
基本的には、地図上のルートに従って鳥居を数える。しかし、伏見稲荷大社は稲荷山全体にまたがっている神社のため、地図上に載っていないルートや神社がある可能性がある。その場合は、新たな道や神社を発見次第、その道を調査する。但し、常にその方策を取ってしまうと、いつの間にか下山していた、ということになりかねないので、当分、鳥居が見えない道はもう鳥居がないと判断して引き返すこととする。(逆に言えば、鳥居が見える道は進み続けるということ。)
・鳥居の定義(重要)
フレッシュワーズ氏を調査を参考にする形で定義する。
1.参道の鳥居は全てカウント
2.参道沿いや稲荷山に位置する末社や塚の鳥居は全てカウント
3.伏見稲荷大社とは無関係の神社であっても、参道沿いや稲荷山に位置していればカウント
・鳥居そのものの定義(重要)
A.鳥居の材質は考慮しない、即ち、石造、竹造のものもカウント対象とする
B.人がくぐれるサイズの鳥居をカウントする
 1mくらいの大きさが鳥居とみなす、みなさないの基準になり得ると判断した。そのため、高さが1mより大きいと考えられるものは、全てカウントする。1mより小さいだろうと、両名が判断した場合、その鳥居はカウントされない。
C.鳥居として形をなしているものをカウントする
 これは、後に記す点で重要になってくるので、付け加えた条件。

前置きが長くなりました。それでは、鳥居を数えていく。

2.調査、千本鳥居まで

 あまりにも長くなりそうなので、一区切りつくごとに見出しを設けます。
まずは、1本目の鳥居をカウントします。記念すべき1鳥居目!

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(神幸道入り口 No.1)
表参道ではない方の鳥居だ。

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(神幸道から参道へと至る道 No.2,3)
最初の3つなのでなんだか写真を撮りたくなった。いよいよ大仕事を迎えると思うと、ワクワクしてくる。そして、表参道にて今回の旅のお供と合流。さて、数えていこう。

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(表参道沿い No.5)
表参道を少し歩いた所の左側に小さいながらも鳥居が…。見逃すわけにはいかない。
本殿に入る。本殿入って右、東丸神社。江戸時代の国学者・荷田春満縁の神社だそう。伏見稲荷大社とは関係がありませんが、鳥居の定義3によって、カウントすることとする。

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(東丸神社 No.7)
本殿をずんずんと進み、祭場前までやってきた。ここからが、鳥居の本番とも言える。
前掲した伏見稲荷大社の地図はどうも簡略すぎるので、新たに伏見稲荷大社の参道で見つけた詳細な地図(下図)をなぞる形で、鳥居を数える。

IMG_3083のコピー

以後、探索する道はこのように赤線で示す。

スクリーンショット 2021-01-30 23.38.59

参道を抜け、線を引いた部分までを調査すると、その数、14基だった。

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(千本鳥居へと繋がる参道前 No.14)
何という威圧感か…。ちなみに、この鳥居、何と令和2年(2020年)に建てられたものらしい。ちなみに、花王が建てたものらしい。いくらくらいするんだろう?
さて、千本鳥居へと至る一本道を抜ける。

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迫力がすごい。千本鳥居まで鳥居を数えること66基。人も少なく、鳥居の間隔も空いているので、数えやすかったのだが、最初にして、2人のカウント数が違うという事態に…。調べてみると、私が1本見落としていたらしい。先行きが不安になってきた。ちなみに、この後も何回か数字が食い違うことがあるが、その時はたいてい私が数え逃している。

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そして、お待ちかね、千本鳥居。鳥居がぎっしり。数えるのも難儀だ。しかも、この鳥居、切れ目なく続いているため、2人の数字が食い違うと、最初から数え直さなくてはならない。ここは何としても、一発で数えなければ!

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気が狂いそうなくらい多い。何だこれは。カウンターの音がカチカチと切れ目なく続く。
鳥居を集計後、2人で鳥居の数を確認する。右側、左側共に2人の鳥居の数は一致。思わず安堵した。鳥居の密集地帯を一度で正確に数えられたことは大きい。
結果から言うと、右側398基、左側393基。両方足して、791基。千本鳥居の名に違わず、1000本近くあることが証明された。最初にして最大とも言える山場である千本鳥居を抜けた今、鳥居の本数は、14+66+398+393=871基。早くも4ケタが見えてきた。

3.四ツ辻までを一直線に進む

 千本鳥居を抜け、奥社奉拝所へとやってきた。奥にはおもかる石もある。予想より重ければ、努力が足りない、これからも精進せよ。予想より軽ければ、願いが叶うらしい。挑戦してみたが、思ったより重かった。果たして、鳥居を数え切ることはできるのか…。

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(奥社奉拝所のトイレ側へと抜けた道)
奥社奉拝所と右側のちょっとした抜け道を数えると合計11基。ほんの一息の休憩といった所であろうか。

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ここから四ツ辻まではほぼ一直線。黙々と数え続ける。

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ここから四ツ辻まではこのように大きな鳥居が続く。間隔も空いているため、そこまで疲れない。所々、鳥居の空白地帯があるため、その度鳥居の数を確認し合う。

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(神宝神社へと続く道)
脇道も見逃さない。鳥居を数え逃すわけにはいかない、という謎の信念がみなぎっている。

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ずっとこのような道が続く。適宜休みを取りながら進む。現在進んでいる経路上に「WC」という文字があることにお気づきだろうか。なんと、それより先は神域ということで、トイレがないそうだ。え???トイレに行きたくなる前に、何とか鳥居を数え切ることができるのか、と心配になる私だった。ちなみに、奥社奉拝所からトイレのある場所までの鳥居は、322基。これまでに集計した鳥居を合計すると、871+11+322=1204基。軽く1000基を超えてしまった。畏るべし、伏見稲荷大社…!
さらにどんどん進む、トイレのあった場所から熊鷹社まで鳥居を数えること187基

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(熊鷹社)
熊鷹社は全体がこのような鳥居でいっぱいになっていた。カウントが難しい。

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猫ちゃんも3匹いた。伏見稲荷大社の猫はなんだか人懐っこい気がする。熊鷹社周辺には鳥居が全部で49基あった。

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熊鷹社を抜けて以降、登山の色合いが濃くなる稲荷山。三ツ辻までがちょうど300基。次は、中間チェックポイントとも言える四ツ辻へと向かう。

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途中、展望台のような場所に到着。ここまで登ってきたのか、という感慨を覚える。だが、まだゴールは先だ。

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ずんずん歩いて、四ツ辻へ。コロナのためか、四ツ辻のお店は尽くお休み。残念。ここまでの鳥居が235基
ここまでを合計すると、1204+187+49+300+235=1975基。2000近くまで鳥居の数が迫ってきた。さて、最終的に何本になるのだろうか?

文字数の関係で、次の記事に繋ぎます。リンクは以下です。


#京都 #検証 #伏見稲荷大社 #鳥居

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