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「他人との交流」を考える

こんにちは。うつ病休職エンジニアの三十郎です。

皆さん、老後の生き方を考えたことがありますか? 今の日本は、経済的ゆとりの無い人は、死ぬまで働く必要があります。その際、必ずしも今の会社で雇ってもらえるとは限りません。

仕事探しには、定年前からの人脈作りが必要です。

1.定年後の楽隠居暮らしができなくなった理由

これは単に、寿命が延びてしまったからです。戦後、日本において55才定年が標準でした。これは、男性の平均寿命が1950年は58才だったからです。死ぬ間際まで働くのが、当たり前とされてました。その後、寿命が延びると1986年に60才定年となります。男性に平均寿命が75才まで延びたのが理由です。この頃からリタイア後のシニアライフが定着し始めます。

更に2000年には65才定年が企業の努力義務として法制化されます。終身雇用モデルを採用した、日本ならではの企業によるシニアの生活保障が求められたのです。この頃には、男性に平均寿命が78才です。

70才定年目標を法制化する議論が始まると、企業の方が人を抱えきれずに、終身雇用制度を止めたいと言うようになります。企業の方も老人を抱えるメリットが少ないので、これ以上こちらに負担をかけないでくれとのメッセージでしょう。

ここで、「老後2000万円足りない問題」や「人生100年時代」などの議論が沸き上がることになります。

2.定年の無い先進他国はどうしている?

基本、年齢を理由に解雇することが不当とされています。能力には個人差があるので、年齢による一律解雇は一種の差別に当たります。年齢が原因で仕事のパフォーマンスが落ちれば、解雇もしくは減俸となります。役職も本人の能力が落ちれば降格が当たり前です。ある意味フェアな考えです。

老人も、老後のゆとりの無い人は、なんとか職を探そうと努力します。会社に滅私奉公せず、他の企業でも通用する汎用性があるスキルを身につけることが、日々の仕事をする中で重要となります。転職を前提に働いているのです。もちろん目指したいのは、生活にゆとりのあるリタイアですので、現役のうちに転職でステップアップしながら稼げるだけ稼ぎ、貯金などせず、資産運用に励み、資産を増やして老後に備えます。

退職後は、資産と年金を上手に使いながら、死ぬときに資産0となるよう、逆算して生活します。日本人が、死ぬときに資産MAXになるのとは対照的です。

しかし、全員が上手くやれるわけがないので、日本より失業率が高くなります。ドイツのように国家財政にゆとりのある国は失業者に再教育をさせます。でも肉体労働者が、いきなりIT人材に変わるのは難しいので、辛い時代だと思います。景気が良い国は人手不足で何とか職が見つかりますが、収入が維持できる保証はありません。

3.収入の少ない老後

昔は、親が働く我が子の世話になることも可能でしたが、後ろの世代に公的借金を残してきたため、子供世代に金銭的余裕はありません。むしろ貯金は親世代の方が多いくらいです。同居による生活費の節約ぐらいしか頼れません。

なので、バブル後のシニアのように海外旅行三昧やゴルフ三昧、ランチ三昧のような贅沢はできない状況です。こうなると、体の動けるうちは働くのが経済的にゆとりを持つ選択となります。しかし、シニア向けの仕事は限られています。人脈の無い人は、ハローワークぐらいしか、頼れないでしょう。ITを使いこなせれば、アプリで仕事探しもできるでしょうが。

その点、1次産業の老人の方が、仕事にあぶれません。農業や漁業に老人が多いのは、新しい担い手が少ないためです。それでも現金収入には限りがあります。

必然的に、老後は生活費を減らした生活設計が必要となります。一度上げた生活レベルを下げるのは苦しいのは「「贅沢」を考える」で述べた通りなので、辛いです。

4.他人との交流のメリット

定年まで、会社以外の人とつながりがある、なしでは、定年後の過ごし方に差が出ます。会社を辞めてしまえば、偉い大企業の部長さんでも、ただのおじさん、老人です。昔の肩書きは、意味を持たなくなります。かえって、自分よがりの価値観を押しつける嫌われ者になりかねません。

私も若い頃は、仕事以外の友人が大勢いましたが、仕事メインの生活が続いてからは、いなくなりました。今は、空手道場に通う仲間や、スポーツクラブで一緒に汗を流す仲間ぐらいです。それでも、社外と接点があれば、定年後も一人寂しくで無くなります。利害関係もありませんので、気の置けない仲間です。

また、人脈があれば、思わぬ仕事が回ってきたりもするものです。社外人脈も早くから作りましょう。

5.収入源を1つに頼らない生き方

政府がNISAやIDECOを始めたのは、老後の資金を年金だけに頼らない生き方を推奨するからです。欧米のように「自分で資産運用しなさい」のメッセージが込められています。

でも資産運用の素人は、プロに騙されやすいです。証券会社や銀行が勧める資産運用に手を出すと火傷をします。やはり、ここでも自分の頭で考えることが要求されるのです。しかし、自分で考えられるようになるには、10年ぐらいの勉強期間が必要となるのです。若い人は、早く金融の勉強を始めるべきです。老後が全く異なることでしょう。

「パルテノン神殿型生活」と言うのがあります。収入の柱をパルテノン神殿のようにたくさん持てば、まさかのリストラに遭っても、生活できるのです。夫婦共働きが良い例ですが、柱の数は多いことに越しません。

パルテノン神殿

私も株の師匠との出会いで、株式投資の勉強を始め、5年以上たちます。負けなくなりましたが、余裕を持って生活できるレベルには、未だ達していません。毎年、儲かるやり方が変わるので(特に最近はAIが活躍するようになりました)、戦法のアップデートが必要です。ここでも他人との交流が活きています。

他人との交流は、自分から輪の中に飛び込まなければ、作れません。老後だけでは無く、豊かな人生を築く上で大切だと思います。


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