瀬﨑正人

自然界に浸透している虹の色に触れてゆくことは、自分の内面世界に触れてゆくこと。このよう…

瀬﨑正人

自然界に浸透している虹の色に触れてゆくことは、自分の内面世界に触れてゆくこと。このように観察されて描かれる絵には、感動に結びつく個性の色彩が現されてゆきます。これは、二十数年間スケッチ会の現場で証明されている事実です。その豊かな世界を、世界中の人に体験していただきたい。

マガジン

  • 黄金龍と星の伝説 ‐第三章/銅鏡の秘密‐

    新たな政策が国を分断することになり、ゼムラは〝マギラ〟に取り憑かれた人びとを世界中から呼び集めて、巨大都市建設を推し進めてゆきます。  サムとナジムと人々たちは、しだいに川辺に追いやられてゆきますが、ルイの実践したライフスタイルを手本に互いの繋がりを強めてゆきます。  そんなある日、〝マギラ〟の本拠が大火災になり、多くの人が焼け死に、ゼムラは大やけどを負います。  ゼムラはこの火事を、復讐の果たせる絶好の機会と見ると、直ぐにサムとナジムを連行し、復讐劇を実行に移してゆきます・・ 〝マギラ〟を権力と豊かさの象徴にして、先祖への復讐心に燃えて突き進むゼムラ。  そして、人間の心の作りだす〝マギラ〟の本質を垣間見て、人間のあるべき姿を模索してゆくサムとナジムと仲間たち。  こうして、〝マギラ〟を繞る戦いは、銅鏡に印された秘事に導かれながら、秘密の解き明かされるその時へ……と運ばれて行きます。

  • 黄金龍と星の伝説 第75話~84話

    記事の一つ一つは100円ですが、マガジンを購入して頂くと500円で、10話すべてご覧頂けます。

  • 黄金龍と星の伝説 ‐第二章/ふたつの葛藤‐

    〝悪〟は、自分の中につくりだしていたのだ。と気づいたサムのまわりに人が集まりはじめ、十年後、サムは「キング」というニックネームで呼ばれるようになります。  しかし、その呼び名が苦悶の日々を招き、あるとき、 『心に抱えるその闇にこそ、問題の解決策が隠されているに違いない!』と、自分の導かれる運命の絆に確信を抱いたサムは、街角に立ち、勇気をもって語りはじめます・・ 〝マギラ〟とは、サムの息子、ハン王子の側近に取り立てたゼムラという男によってもたらされた〈人心をコントロールするマシン〉で、ゼムラの先祖はその昔、その地を追われた先住民族で、長きにわたる屈辱の歴史のなかで、〝マギラ〟を、復讐兵器に作り上げたのでした。  そんなゼムラの素性を知らないまま国へ戻ったサムと七人の仲間たちは、孫のナジムと共に、ゼムラと、〝マギラ〟に立ち向かうべく新たな政策を打ち出してゆきます。

  • <連載短編小説> クレヨン・アイ ‐あおいろさがし‐

    アイは、自分の身体から流れだす色を見て、それを心地良いと感じました。  しかし、それが何色で、どんな色であるのかが分かりませんでした。  自分より鮮やかな色の黄色に、「ステキな色だわ、青色さん」と言われても、 まっ赤な色のトンボに「おまえは、どうしてそんなに綺麗な色をしてるんだい」と言われても、アイには、なにがステキで、どこが綺麗なのかがわかりませんでした。  そんなアイが、自分の色を見つけるために、旅に出るお噺です。

  • 黄金龍と星の伝説 ‐第一章/出会い‐

    幼い頃に両親を亡くし、お祖父さんに引き取られ、大工の親方に預けられて修行に励むシンは、兄弟子の虐めに遭い大怪我を負わされます。  その後、介護をしてくれたお祖父が亡くなり、シンは、生まれた家に戻り家具職人として独立します。  そんなある日のこと、見知らぬご婦人がやって来て、いきなり、持っていた紙包みを投げるように手渡して帰ってしまいます。  手渡された物はずっしりと重く、中からは、その昔、神社の宮司をしていたご先祖様が社に祀っていたと伝わる、「神器の鏡」が現れました。  しかし、そうとは知らないシンは、銅鏡を磨いて店の玄関先に飾ることにします。  それから数年後、シンの家に訪れたのは、今にも事切れそうな老人でした。  老人は、玄関先に飾ってあった、その銅鏡を指差して、 「わたしは、ここへ導かれたのです……」と、 その身なりからは想像もできない旅のはなしを語りはじめます・・

最近の記事

虹彩法(KOOSAIHO)- 虹の色彩論 -

〈出逢い 〉  1996年10月28日、北海道スケッチ旅行をしていた霧多布岬でのこと。  その日は未明から、海に映った月明かりに見とれて、ながいあいだ夜の海の景色をたのしんでいた。  それは、天の高いところにあった月が、西の地平線へと沈み、東の水平線あたりが仄かに白みはじめたそのころであったと記憶している。  海も陸も360度が真っ平らにみわたせるその場所で、境界線にそって天球をつつみこむ虹を見た。 ……虹は、空の一番高いところまでを淡い紫色に染めあげて、気がつ

    • 特撮怪獣の泪よ、何処へ ‐後編‐

      第七話 <大抜擢>  こうして、TプロとアメリカのRプロとの日米合作を撮り終えたわたしに、Tプロから「次のマンを、是非、瀬﨑でやりたい」という、本当に夢のような話を頂いたのです。  少年時代のヒーロー“U”。  その子供達のヒーローに、抜擢されてしまったのです。  その瞬間、芸能界に対して鬱積していた心の中の暗がりから、眩い光が放たれたのでした!   今度こそ、作品として生涯残るであろう仕事が巡り来たのだ!!  今、思い起こせば、それは、バミューダーから還ってくるな

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      • 特撮怪獣の泪よ、何処へ ‐前編‐

        第一話  < 初恋怪獣の泪? > ――その瞬間、顔の半分が吹っ飛んだと思った。  わたしは、重く、熱くなる顔面を抱え込んだままその場にしゃがみ込んでしまいました。 「立て、立てよ、瀬﨑!」助監督の厳しい言葉が飛ぶ。  しかし、わたしの顔面はまったく持ち上げられなくなっていました。  着ぐるみをきた〝U〟の中身であるA氏の視野は、殆どないに等しい。 〝U〟は地球上で3分の命だが、中身の人間のほうは、実は、1分ともたない。 〝U〟のスーツは厚手のダイビングスーツで、皮

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        • <連載長編小説>黄金龍と星の伝説 ‐第三章/銅鏡の秘密‐ 最終話

          彼の地へ

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        虹彩法(KOOSAIHO)- 虹の色彩論 -

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        • 黄金龍と星の伝説 ‐第三章/銅鏡の秘密‐
          29本
        • 黄金龍と星の伝説 第75話~84話
          10本
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        • 黄金龍と星の伝説 ‐第二章/ふたつの葛藤‐
          31本
        • <連載短編小説> クレヨン・アイ ‐あおいろさがし‐
          8本
        • 黄金龍と星の伝説 ‐第一章/出会い‐
          24本
        • 瀬﨑正人 ‐虹彩法(KOOSAIHO)‐ 作品一覧
          14本

        記事

          <連載長編小説>黄金龍と星の伝説 ‐第三章/銅鏡の秘密‐ 第83話

          導き -2

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          <連載長編小説>黄金龍と星の伝説 ‐第三章/銅鏡の秘密…

          <連載長編小説>黄金龍と星の伝説 ‐第三章/銅鏡の秘密‐ 第82話

          導き -1

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          <連載長編小説>黄金龍と星の伝説 ‐第三章/銅鏡の秘密…

          <連載長編小説>黄金龍と星の伝説 ‐第三章/銅鏡の秘密‐ 第81話

          最初の男 -2

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          <連載長編小説>黄金龍と星の伝説 ‐第三章/銅鏡の秘密…

          <連載長編小説>黄金龍と星の伝説 ‐第三章/銅鏡の秘密‐ 第80話

          最初の男 -1

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          <連載長編小説>黄金龍と星の伝説 ‐第三章/銅鏡の秘密…

          <連載長編小説>黄金龍と星の伝説 ‐第三章/銅鏡の秘密‐ 第79話

          巡り

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          <連載長編小説>黄金龍と星の伝説 ‐第三章/銅鏡の秘密…

          <連載長編小説>黄金龍と星の伝説 ‐第三章/銅鏡の秘密‐ 第78話

          償い、そして展望 -4

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          <連載長編小説>黄金龍と星の伝説 ‐第三章/銅鏡の秘密…

          <連載長編小説>黄金龍と星の伝説 ‐第三章/銅鏡の秘密‐ 第77話

          償い、そして展望 -3

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          <連載長編小説>黄金龍と星の伝説 ‐第三章/銅鏡の秘密…

          <連載長編小説>黄金龍と星の伝説 ‐第三章/銅鏡の秘密‐ 第76話

          償い、そして展望 -2

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          <連載長編小説>黄金龍と星の伝説 ‐第三章/銅鏡の秘密…

          <連載長編小説>黄金龍と星の伝説 ‐第三章/銅鏡の秘密‐ 第75話

          償い、そして展望 -1

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          <連載長編小説>黄金龍と星の伝説 ‐第三章/銅鏡の秘密…

          <連載長編小説>黄金龍と星の伝説 ‐第三章/銅鏡の秘密‐ 第74話

          道のり -3  そして、村人のほうへふりかえると、 「ゼムラの一族であろうが、あるいは、ほかの人びとのおこなったことであったにしても、 人間の作りだしたもので、 人間の棲むこの星を危機に陥れているいじょう、 その解決は――、 天に委ねられるべきではなく、 にんげん自らが、 人間社会のなかで解決しなければならない問題としてつくりだしているのです。  人間は、 神を拠り所としながらも、自らの足で歩かなければならない状況を、 自らの手で作りだしてきたのです。  その意味にお

          <連載長編小説>黄金龍と星の伝説 ‐第三章/銅鏡の秘密‐ 第74話

          <連載長編小説>黄金龍と星の伝説 ‐第三章/銅鏡の秘密‐ 第73話

          道のり -2  最初に出てきた兵士が、それを見て、銃を構えて引き金に指をかけた、 ――それより早く、 壁の外側から飛び出した手刀が銃を打ち落とし、足を払って転んだ腹を衝きました。  塀によじのぼっていた武術家たちは、 狭い通路で揉みあう兵士のなかに飛びこむと、 間合いの封じられた銃を打ち払い、首と腹と背中の急所に手刀と蹴りをあびせました。  たまらず塀の外へと転がり出てきた兵士たちは、 剣と棒をかまえた武術家たちを見て、 打たれるより早く逃げ去りました。  こうして刑

          <連載長編小説>黄金龍と星の伝説 ‐第三章/銅鏡の秘密‐ 第73話

          <連載長編小説>黄金龍と星の伝説 ‐第三章/銅鏡の秘密‐ 第72話

          道のり -1 ――そして、  その日のおとずれをしらせる号砲が、夜明けとともに国中の空に轟き渡りました。  鳴りわたる花火の音は、街なかに犇めきあう群衆や出店にならべられた縁起のしなじなを瞼の裏に甦らせながら、人びとを、年に一度の大祭へと誘ってゆきました。  祭りはまた、新型〝マギラ〟の見本市もかねていて、 とくに今回は、 大火災で犠牲になった人びとを弔おうとの気運もたかまり、 国内ばかりか国外からも大勢の人びとを集めました。  この年の〝マギラ〟製造各社の競いあう

          <連載長編小説>黄金龍と星の伝説 ‐第三章/銅鏡の秘密‐ 第72話