これまでの人生でケンタッキーフライドチキン（以下、KFC）のフライドチキンを食べたことが、記憶している限り2回しかない。

初めて食べたのは高校2年生のとき。どういった経緯だったかは、さっぱり忘れてしまったし、何がどうなっていたのかわからないけれども、放課後に友人が買って僕のところに持ってきてくれた。一口頬張った時に広がる肉汁のジューシーさに「これはうまいものだ」と思った記憶がある。

次に食べたのは大学2回生のとき。成人式直前にあった高校の同窓会の席で軽食の一品として提供されていた。そのときも、確かに「おいしいな」と感じたはずだ。

それっきりだ。本当にそれっきり。それ以外はマジで一切記憶にない。自ら進んでケンタッキーに行ったことが一度もない。

「なんでだろう？」と考えてみると「そもそも“KFC”のフライドチキンを食べるシチュエーションって、あんまり存在しないのではないか？」という仮説を思いついた。

個人的にフライドチキンだけでは食事にはならないと思っている。やっぱり主食に該当するものがないと選択肢には上がらない。「よし、昼食にするか」と思い立った時、KFCと、それと同じく著名なファーストフード店であるマクドナルドが並んでいたら僕は迷わずマクドナルドに入るはずだ。（個人的にハンバーガーを昼食として食べることもほとんどないけれども、それは一旦置いておこう。パンより米が好きだ。）ちなみにフライドチキン単体で考えたら立派なおかずにはなるので、時たまスーパーのお惣菜コーナーで買うことはある。けれども、おかずにするためだけにケンタッキーに寄ってテイクアウトすることは、まずない。

食事がダメならおやつはどうだろう？

これもNoだ。この場合も選択肢には入らない。飯と一緒に食べるようなおかずをおやつとして食べる気にはならない。「鯖の塩焼きをおやつに食べるか？」と聞かれた時にNoと答えるのと同じ感覚（伝わる？この表現）。

いやいや、ちょっと待ってくれ。KFCと言えばクリスマスがあるじゃん！と思う人もいるに違いない。

確かに、毎年クリスマスシーズンになるとテレビでは連日のように「クリスマスはKFCで！」といったCMがよく流れているし「バレンタインデーにチョコを！土用の丑の日にうなぎを！」といった季節の定番と同じくらい定着している気もする。

でも、答えは否だ。

わざわざクリスマスにフライドチキンなんか食べなくても…と思ってしまう。スーパーやコンビニのホットスナックで、いつでも食べられるのだから。なんならクリスマス近辺でしかお目にかからないローストチキンレッグの方がテンションが上がらない？

こういうやつ。
嬉しくてわざわざアルミホイルに包まれた部分の肉も食べちゃう。

フライドチキンを食べたいときは確かにある。でも結局の所、先程と同じ理由でスーパーやコンビニで済ませられる。こっちのが安いし。確かにKFCはおいしいけれども微妙に高く、1ピース250円もすることを考えると、わざわざ手が出ないのだ。

別に嫌っているわけではなので、誰かKFCのフライドチキンを食べる適切なタイミングを教えてくれ〜〜〜〜！！！！！

おまけ

上海で見た明らかにKFCを意識したレストラン。
実はKFCの真横にある。中国すごい。