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進化の真価

日常にサッカーが戻ってきた。
リーグ戦の開幕にはちと早いが、我々にはゼロックスがあるじゃないか!
負けたけど!
後半アディショナルタイムの劇的ゴールで負けたけど!!!

ただし、この結果にそれほど悲観していないのも事実だ。1-0、5-0、1-0で完封続きだった川崎フロンターレに、一時は同点に追いつく意地を見せたからか?
答えはYESでありNOだ。
それももちろんあるんだろうけど、緊急事態宣言下のこのご時世、サッカーという娯楽を享受できる。それが当たり前のことではないからだと、昨年でみんなわかったからだと思う。

川崎フロンターレ 3(2-0、1-2)2 ガンバ大阪

さて、昨季の川崎対ガンバの試合は前述の通り。笑っちゃうほど手も足も出なかった。なんてったってポゼッションがやばい。最初から最後までずーーー(略)ーーーっと川崎のターンだった。天皇杯の最後15分にちょっとポゼッションできたぐらい。
それを思うと成長も成長である。前半15分でなんとなく「あれ、思ったよりやれてるぞ」と気が付き、まぁその後2失点したけれど、後半にきっちり立て直して同点にしてみせた。そこそこボールも保持できた。
4-3-3の新システムとか、偽サイドバックとか、新加入選手が守備しねぇとか、山本くんまじやばいとか色々と論点はあるんだけど、そこらへんのロジカルな考察はサッカー未経験の人間がやったところで説得力の欠片も無いので、識者の方に丸投げすることにします。よろしく!
なのでこちらは偏見に満ちた、エゴイスティックでエモーショナルな方向を攻めていきます。ごめん、適当なカタカナ並べてみたら何言ってんのかわかんなくなった。

何がエゴイスティックでエモーショナルか。
昨年にスタジアムでは野次を飛ばされ、SNSでは中傷をぶつけられた選手たちが軒並み存在感を見せつけたことだと思う。
それは今季初得点を叩き込んだ矢島であり、偽サイドバックなんて器用なロールをこなした藤春だったりする。

あ、偽サイドバックについては、こちらの方がロジカルに詳しく説いてくださっているのでそちらを読んでください。非常にためになります。

実際昨シーズンに矢島や藤春はそれなりの弱点を晒したわけだし、そこを新加入の選手や若手が埋められるとも言われていた。
外野にとやかく言われずとも、彼ら自身がいちばん危機感を持っていたと思う。どんな思いでオフシーズンを過ごしたのか、そこを推して測ることはできないが、ゼロックスでの2人はなかなか凄かった。
矢島は完璧なボディバランスで鋭いゴールをぶち込んでみたり、右サイドからクロスをガンガン供給してみたり。課題の守備も、インサイドハーフ……じゃなかった!右ウイングというポジションもあってかおおむね破綻はなかったと思う。
藤春も藤春で、ハーフレーンにするするっと侵入してインナーラップをかまし、右足クロスに枠内シュート。機を見て大外から追い越す動きもあった。カンセロロールってやつである。
何かが変わるとは思っていた。昨シーズンのままでは終わらないだろう。2人とも。でも蓋を開けてみたら、想像の斜め上の進化を遂げていた。中の人変わった?と言われるのもわかる気がする。藤春ファンのわたしでも、せいぜい縦に仕掛ける頻度が増えるぐらいかなと思ってたもんね。
アンチでも推しでも、結局外野が推して測れる範囲はほんのわずかなんだろう。当事者はわたしたちが思うよりずっと色々なことを考えて、日々進化している。

まだリーグ戦は開幕前。1試合かそこらじゃチーム状況を悲観も楽観もできないというのが正直なところだと思う。ここで絶望するのも有頂天になるのも結構な勇み足だ。
でもまぁ、チームというのは個人の集合体だから、選手個人に期待をするぐらいなら許されるんじゃないか。そして、今季はなんか期待してもいいんじゃないか。
進化の真価が問われる2021年。サッカーのある日常に感謝しながら、長いシーズンを楽しんでいきたいと思います。

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