見出し画像

ひび刻々と変わる人と外気

きようは、がらりと中身を変えて、「村祭り」の話しです。だいたい、7月のこのころになると、日本全国、どこでも夏祭りがはじまる。この「日本全国一斉」というのが実に日本的で、おそらく、この規模で同じ年中行事が催されるのは日本くらいなものです。

というのは棲んでる住民、国民がほぼ同一の遺伝子で構成(異論はあるが最大公約数という意味で)され、歴史的にも1300年来の踏襲スタイルが堅持されてきたという伝統に裏づけられている。

※画像 千葉県玉前神社宮薙行灯祭(7月14日夕刻)

音源 雅楽笛と篳篥

昨今、こうした伝統行事が、地方から次々と消滅している。消滅するということは、伝えるべき人がいない、それを見る人もいない、いるのはカメラ片手に遠来訪問者ばかりて、彼らは被写体を撮ってしまえば、その地域の伝統だとか後継者だとか、一切感知しない。いまどき風潮のすべては金に換算される。

地方人口が激減するなか、反比例して大都会の人口が増え続ける。これも世界的傾向で、仕事を求めて殺到するのは理由を問わない。

一身上の身の上話しをするなら、いつも云っていることだが伝統芸能継承者の一人として、長年「神楽」に携わってきた。(写真玉前神社の神楽)

その後継者がいない、というのはどこでも同じで、ご多分に漏れず、ここも同じだった。

色々理由はある。若年層の絶対数がない。地元の祭りが減った。人が集まらない。にわか屋台の数が少ない、またまったくない。人が賑う有名な祭りは営業的にペイするので、そこそこの数はある。総合的また総括的に判断するならば、社会の世相、国民一人一人の祭り意識が失せてしまった。それは全体ではなく、著名な祭りは観光ルートとして、海外からの来訪者で引きも切らない。それらは一様に、数の多さに辟易すると嘆いている。かたや田舎の祭りは人が居なくて、閑散とした鎮守の森は、次の日の「宴」の後、先、とまるで変わらない。セミの声、虫の声ばかりが静寂をいっそう静寂にする。

そのむかしでは、娯楽、エンターテイメントがまったく無かった。テレビが普及する以前では、すべてアナログ仕様で、見るものやるもの全部が手動だった。だから人が必要だった。4月の田植え風景をみればよく判る。

今では人力を必要とする場が激減している。したがって人間関係の密度も極めて薄くなって、どこもかしこも都会風で、隣人の誰かもまったくわからない。そんなことばかり考えていると絶望しかなく、未来も無い。おそらく地方の伝統芸能者の共通した意識ではなかろうか。

そうした思惑もあってこのnoteが協賛している「和楽」雑誌が地方記者を募集していたので応募した。すこしでも疲弊した田舎文化の復興アピールに寄与できればいいと考えたからである。もし、その関係者が、これを読んでいたら一考していただきたい。

それもまた「日々刻々と変わる人と外気」であり、何もしないと、草木の生命力に圧倒され、2.3年も放置しておくと無人家屋は、あっという間に草に覆い尽くされる。いやそれは仮想でなく現実アナログの実体だ。

今朝、いつものように沸騰点計測をやってみた。きょうで16日目になる。そして出た値はこれだった。室内温度17.5℃、沸騰点時間5分56秒、前日は7分27秒だった。

この沸騰温度時間差の違いは永遠の謎である。まったく日々は刻々と変わって、昨日ときよう、そして明日はまたまったく違った日常が訪れる。その中で自分は何が出来るのだろうと考えると、大したことも出来ない。せいぜいこの日記をしたためて、狭義のカテゴリー内でせめぎあっている仲間たちに、いくばくかの存在を知ってもらうくらいしかない。


宮薙祭りの由来
宮薙(みやなぎ)とは
神社の境内の草を取ったり掃除したりすること。六月または七月一五日に行なう。茨城県、千葉県でいう。
千葉県
関東地方の南東部にある県。北は利根川で茨城県,西は江戸川で埼玉県と東京都に接する。
県域の大部分が房総半島からなり,南半は房総丘陵で,最高点は愛宕山 (408m) 。断層山地と小河谷平野が発達している。北半は下総台地,利根川流域低湿地帯,東京湾岸の三角州や埋立地帯からなる。
気候は房総半島南端の温暖な無霜地帯を除けば,やや内陸性気候。大化改新 (645) 後,下総,上総,安房の3国となり,中世には千葉氏,上総氏が支配した。

江戸時代は天領と譜代の小藩が置かれたが,明治4 (1871) 年の廃藩置県後3県が成立,1875年現在の千葉県となる。
第2次世界大戦後,東京湾北東岸一帯の京葉工業地域の発展に伴い,農業県から重化学工業を基軸とする工業県に脱皮した。
ほかに野田,銚子を中心に発達した伝統の醤油醸造業,下総台地の野菜とラッカセイの栽培,房総半島南部の花卉や野菜の園芸農業がある。
また銚子港は重要な遠洋漁業の根拠地であるほか,多くの小漁港がある。県北西部は東京の郊外住宅地としての開発が進み,大規模な住宅団地が建設されている。水郷筑波国定公園,南房総国定公園のほか八つの県立自然公園がある。 JR常磐線,外房線,内房線,総武本線,成田線,国道6号線,14号線,16号線や京葉道路,東関東自動車道などが通じ,新東京国際空港 (→成田国際空港 ) も開設されて,千葉県の産業,経済は大きく変貌した。
特に東京湾側の埋立地の変貌が著しく,東京ディズニーランド,幕張メッセなどが立地。

出典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典





#エッセイ #写真#コラム#オリジナル#note#仕事#日常#毎日更新
#大学生 #毎日投稿#東京#散歩#学生#酒#社会人#渋谷#観光
#カップル #休日#新宿#車#ホテル#女#飲み会#ドライブ#深夜
#表参道 #原宿#ゴミ#暇#都内#神社#神楽#雅楽

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?