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ボカロ研究者なら絶対に聴くべき!「資料的な価値がある」9曲。

ボカロ研究者なら絶対に聴くべき!と勝手に思ってる曲を独断と偏見で書いていきます。「資料的な価値がある」曲です。
*正確なクレジット名などはリンク先でご確認ください



「修正前」の「恋スルVOC@LOID」 by OSTER project

2007/09/13 12:14の初投稿バージョンは、初音ミクの声が小さくて聞き取りにくい感じでした。それを指摘するコメントがあり、同日19:56にボーカルの音量を大きくした修正バージョンがupされました。当時これは画期的なことで。CDでは同日に修正版は出せません。
 
曲公開 → リスナーがボーカルの小ささを指摘 → 当日中に修正再UP → 人気曲に。
 
このスピード感はネット時代到来を告げる出来事でした。作曲者とリスナーの距離感の近さも新鮮でした。「修正前」=「ミクの声が小さいバージョン」は資料的な価値が高いです。


DTM MAGAZINE 増刊 CV 01付録デモ曲 by t-kimura

初音ミクが登場した2007年の音楽業界は「プロとアマ」の線引きが今よりも明確でした。初音ミクは「素人が遊びで使うもの」で、プロからは冷ややかな目で見られていました。
「プロ側」の人間として、初めて初音ミクに真摯に向き合ったミュージシャンはt-kimura(木村貴志)さんです。DTM MAGAZINE 増刊号に、オリジナルソングがデモ曲として収録されました。(現状ネットでは聴けないのでしょうか?もし正規版がアップされてましたらリンク貼ります)
 
当時のt-kimuraさんのブログも資料的な価値が高いです。
 
「音楽業界の隅っこに根ざした一輪の花。
大切に、そして素敵に育って欲しいものです。
ヴァーチャルシンガー専門レーベルなんてのも登場したら楽しそうですね。」

2007年に「プロ側」のミュージシャンがここまで言えるのはスゴイことなんです。プロとアマの線引きが明確だった時代。ボーカロイドが冷ややかに見られていた時代に、初音ミクを好意的に書くのはある意味勇気のある事だったと思います。
 
*木村貴志(t-kimura)様からメッセージも頂きました。ありがとうございます!


「初音ミク オリジナル曲「Frogging Dance」(いきなりまとも歌詞Ver.)」 by鼻毛P

・ミクがカエルになる
・CG
・実写
・電子工作
・メアド公開して彼女募集
・カイトのラップ
ボカロ初期の「カオス」を体験できます。派生動画も素晴らしいのでぜひ巡ってください!


「初録り」 by くちばしP

https://www.nicovideo.jp/watch/sm1371651

名曲「私の時間」の“制作途中の音源”です。初期のボカロソフトは調教が難しく、ベタ打ちでは不明瞭な発音になりました。たどたどしさが“可愛い”とされ、ミクのキャラ付けの一つとなりました。今では消え去りつつあるノリです。


「初音ミクにスターソルジャーをちょっと感傷的に歌わせてみた」 by cocoon

古き良き自虐ノリが味わえますw 「ずっと俺のターン!」「ライフがゼロ」「きしめん」など懐かしい用語満載の歌詞も良い。ミク声の響きも近未来SFっぽくて好きです。
 


「初音ミク名曲メドレーをオーケストラで!op.39×31」

2007年のミクオリジナル曲をメドレーでオーケストラアレンジしたものです。VOCALOIDが歌っていないのに、「VOCALOID殿堂入り」を成し遂げました。初音ミク発売から4ヶ月足らずでこのクオリティー。当時の濃密さがよく分かります。


【亞北ネル】 「NO MUSIC,NO LIFE?」 ver1.0[再生不具合解消版]

荒らすことしか出来ない亞北ネル。歌うことしかできない初音ミク。ネルのミクへの想いが伝わってくる曲です。間奏の「ハジメテノオト」のアレンジも素晴らしい。ネタバレ?になるので多くは書きません。曲の背景も調べつつ、ぜひ感動を味わってください!
曲後の「オマケ」も良いです。今ではあまり見ないノリ。まさに「ボカロ研究者は要チェック」の一曲。当時を知る人も知らない人も、ぜひ聴いてみてください。


【初音ミク】サクラ咲ク【受験生応援ソング】高画質Ver.

大手マスコミや大企業と提携した、初の本格的なコンテスト企画から生まれた曲です。初音ミク発売当初は「ネットの外側の世界」=「リアルな世界」とどう関わっていくか、試行錯誤でした。商業展開を嫌う極端な「嫌儲」もいて、何かと炎上していました。
そんな中、この企画はファンやクリエイターを思いながら、丁寧に進めているのが伝わってきます。コメントを書いたユーザーを表彰したり、声優さんのサインをプレゼントしたり。応募窓口もピアプロ内に設置されました。関係各社の気づかいを至る所に感じます。「ネットの外側の世界」=「大手マスコミや大企業」とのコラボが成功した、最初の例と言えるでしょう。
 
うぇぶたま
「春」をテーマにしたオリジナル楽曲コンテスト

募集期間は2007年12/26 ~2008年3/9(初音ミクの日)でした。
 
入選曲はどれも素敵です。特に「サクラ咲ク」は「もっと評価されるべき」と思いつつ早16年…。
歌詞も良いです。
ボカロが好きな受験生の皆様はぜひ聴いてください。ミクが応援してくれます!


【初音ミク】オリジナル曲「初めての音は未来」 by 電波P

聴く人を不思議な世界へと誘う、ボカロ最初期の名曲です。私は個人的に大好きなので選ばせて頂きました。ハマる人はとことんハマる曲。オリジナルで変拍子なのはこの曲が初めてでは?ボカロ黎明期でも珍しいタイプの曲調で、資料的価値も高いです。電波Pはその後も活動を続け、かっこいい曲を多数upしています。ぜひ辿ってください!
 


架空ボカロPプロジェクト in 2007

2007年。二人の少女がいた。
初音ミクを心から愛する高校生。
初音ミクは仮歌と割り切る中学生。
二人はそれぞれの思いでボカロ曲を作り続ける。
これは、あの熱狂の日々の物語。

例えばこんな感じで「架空のゼロ年代ボカロP」を作りませんか?
2007年に活躍した架空のボカロPを作るのです。↓↓↓宣伝失礼しました。

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