二丁目小町

嘘ばかり書いています

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  • 2404入院

  • 笑いにくい笑い話

    人によっては面白い事象でも、人によっては面白くなかったり、笑うことをためらわれたり、笑ってはいけないと思ったり、目をそらしたりしたくなる事象がある。 でもさ、笑って欲しいのよ。哀れまれるより笑われた方がましな気がする

  • 上方落語若手噺家グランプリ2021 感想

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匙の行方

~喜劇の劇団の団員さんたちが、いろいろある20年間くらいの物語~(35,000文字くらい 小説) 遅刻の訳 佐飛町は郊外の盆地にあり、東南から北西にかけて緩やかに佐飛川が流れている。千年前のやんごとなき人たちが多くの詩歌に読むほど、風光明媚な風景があった。近代には、川の両岸は田んぼとなり、近年にはあっという間に田んぼが住宅地になった。  そんな佐飛町のほぼ真ん中に、佐飛パラダイスはある。当初は入浴できるだけの施設だったが、レストランと劇場を併設し、だだっ広い駐車場があり、格

    • トレンドは、医者は悪い事と説明したとおりですという。安心を与えることはりすくだもんね、わかるよ。トレンドだもん

       当然病室から手術室はストレッチャーかと思ったら、徒歩だった。慌てて荷造りした荷物の中から娘の院内用のクロックスを出す。  覚悟しているのか、雰囲気で嫌で仕方ないのか、表情の曇る娘。それでも素直に靴を履き歩いて看護師と三人で手術室に向かう。エレベータホールからは父親も一緒に(何の意味があるのか!娘は父親をみようともしない。育児をしてきていない父親の末路だ)  手術室のギミック的ドアを入ると、パイプイスに座った数人の手術待ちの人たちが要る。娘もパイプ椅子に座り、手術室の看護師と

      • デイルームに ずっと座って 8時間いようと思っていたら 看護師さんに 血栓できるから 動きなさいと 言われた の巻

        4月30日 深夜2時50分に抑制を外して座っていた。 点滴の針は無事 5時半、絶飮前の麦茶600 寝始める 多分逃避行動 うまくいくといい、色んな意味で。 今日はずっとデイルームでの 待機。 まぁ割と広くて綺麗な場所だからどうにかなるだろう。 当たり前のように手術は6時間から8時間と聴いているが、 お昼休憩ないんだろうなぁ こっちは気楽に座っているだけ なるようにしかならないし、 頑張るとしたら医者 心臓を止めての手術だと思い込んでいたが、 止めないことを昨日知った。 前

        • 肺動脈弁狭窄症及び閉鎖不全症 ファロー四徴症術後(①右室流出路狭窄②大動脈騎乗③右心室を作る心筋の肥厚④心室中膈欠損)

          どうにもカーテンを閉め切るのは辛い。 窓があるとはいえ、通路側を開けてしまう。 しきたりとしてまずいのかもしれないが、 昨晩娘はほとんど寝なかった。 窓のブラインドの隙間から 満月ぽい明るい月が見えていた。 それを見ながらベッドに座っていた。 私はそれをほぼ無視して寝た。 看護師さんが娘のオムツ交換をしていたはずだが、 まったく気が付かず私は寝ていた。 今回付き添いのベッドだけ借りて 布団は借りなかった。 これはある意味正解、ある意味不正解。 病室の気温は28度もあり、

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        匙の行方

        • トレンドは、医者は悪い事と説明したとおりですという。安心を与えることはりすくだもんね、わかるよ。トレンドだもん

        • デイルームに ずっと座って 8時間いようと思っていたら 看護師さんに 血栓できるから 動きなさいと 言われた の巻

        • 肺動脈弁狭窄症及び閉鎖不全症 ファロー四徴症術後(①右室流出路狭窄②大動脈騎乗③右心室を作る心筋の肥厚④心室中膈欠損)

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        記事

          敷地内の桜の木を切って薬局を作った病院、院内なのに院外処方になるのだろうか

          今回の病室からは、 藻岩山と手稲山が見える. 四人部屋の窓際 通路側の方がいいと思っていたが、 明るいのはやはりよい うち以外は小児科の小児. ママも若い、子供だけの子もいる カーテンはがっつり閉めているが うちだけ開けている. 閉塞感が嫌だから. 薬剤師、医師、看護師が何回かきた. 採血、心電図、レントゲン 呼吸の検査は知的障害が重すぎてできず. 手術前日に詳しい説明をするとのこと. 入院させてから、ギリギリにするのね. まぁそういうやり方なのなら従います. なぜ入院

          敷地内の桜の木を切って薬局を作った病院、院内なのに院外処方になるのだろうか

          明日入院

           2月の検査入院は、予定通り。検査結果は電話で伝えるだけ。というか手術が必要である事の確認だけだった。  手術のための入院予定日の前日の夜、夜!8時、20時。もちろん入院のための荷造りを終え、お風呂に念入りに入り、それでも眠たい様子のない娘に気を揉んでいたとき。  大学病院からの電話が掛かってきた。会ったこともない、声を聞いたこともないKと名乗る医師が、言いにくそうな言い方で、手術を譲ってくれないか、もっと状態の悪い子が居るので・・・  まさか同じように病気の子を持つ親として

          笑いにくい笑い話35 ハンマー投げ状態

          ハチミツ二郎さんに比べたら、まったく軽微な病院トラブルですが、 娘の入院、手術日が二転三転。 手術の必要性やその結論に至る詳しい説明をまだ受けていないというのに、 「手術延期してイイデスカ?」 「手術早めてイイデスカ?」 知らんがなとはいわないが、 判断できない。 昼下がり、買い物も終えて、 まったりと工作遊び(アラ還のやることか?)をしていたところ、 固定電話に掛かってきた。 「はじめまして」 そう、その医者ははじめましてなんだ。 あったことも話したこともない。 「手術早め

          笑いにくい笑い話35 ハンマー投げ状態

          超短:セミナーがいや

           最近は、会社の業務として、啓発セミナーに参加させられることがある。  半分新興宗教的なこういうセミナーに参加するのはとても苦痛だ。がしかし、一応管理職となった今こういうのも参加するのが社の方針。私は技術職だから、経営には関係ないと思うのだが、免除はしてくれない。  この日は、昭和の政治家の話題だった。わざと秘書に選挙運動中に、時間に余裕があるのに「先生お時間です」と言わせて、人心を集めていた話しを聞かされた。講師はそれを工夫であり、会社でもそういう風に部下の心を惹きつけろと

          超短:セミナーがいや

          超短:地震の理由

           気がついたとき、大きな声を出して仕舞っていた。 「そんな馬鹿げたことを言うな」  会社の中で、同じフロアにいた人たちが、一斉に振り返った。  相手は、上司だった。怒られるかと思ったら、すまんすまんとニヤけながら去って行った。  上司は、先日大きな地震が起きた地方のことを、最近あの地域は星の巡りが悪いとか、知事の出自が良くないとか言っていた。  僕は、その地域とはなんの縁もないが、むしろ上司の親の出身地らしいのだが、非科学的なことを言って、その地域をおとしめたり、天災を呪いだ

          超短:地震の理由

          笑いにくい笑い話35 異質なのは母

           娘は、25歳とは言え、そもそも外来でもずっと小児科に掛かっている。一応、小児科は15歳までのはずだが、先天性の病気の場合、小児科に掛かり続けることが多い。  小児科の病棟に入院すると、娘が25歳なので目立つだろうし変なんだろうなと思っていた。  実際はそうでは無い。身長が140㎝ほどしかないし、何も目立たない。  しかし付き添いの私はそうはいかない。まもなく還暦の私は、付き添いの親の中では圧倒的に高齢者なのだ。実際に入院してそれに気がついた。  おばあさんがいる。鏡を見るま

          笑いにくい笑い話35 異質なのは母

          笑いにくい笑い話34 見知らぬ人の命を救った

           明日から入院。今回は大手術も有るわけで、毎晩悪夢を見るほど緊張していた。  夜8時。お風呂を済ませ早めに寝かせようかと準備をしていたとき、大学病院から電話が掛かってきた。主治医の女医では無い、聞いたことのない男性の医師の低く、引っ掛かりつつ絞り出すような声。  実は、重いお子さんがいまして、こんなにギリギリで申し訳ないのですが、手術の日程を譲ってください。  いやです、うちの子を予定どおり手術してくださいといえるわけもなく、どうぞといわざるをえない。  そもそも、手術に至っ

          笑いにくい笑い話34 見知らぬ人の命を救った

          超短:二位

           二位でも悪くはない。準優勝なら素晴らしいことだ。  と言う人もいるし、自分も思いはするが、一生懸命努力した結果、最後に負けて二位になった。3年間大学水泳部で、学業もバイトも削りながら、頑張ってきた。親睦を目的にしたサークル感覚とは全く違う。とにかく、400個人メドレーで、一度は県で良いから優勝したかった。   「二位じゃダメなんですか」と言った政治家がいたし、就活で履歴書に優勝とは書けないし、二位なら10年くらい先輩が取っていたらしい。一位と二位じゃ全く違う。  日本一の高

          超短:絶句

           小学校3年生のとき、国語の授業で、先生に音読を当てられた。 「竹田さん、この段落を読んでください」  何でも無いことのように思ったし、予習で家で黙読もしてきている。 『太郎のおばあちゃんの家は、お菓子の問屋さんだ』  問屋・・・といや?とうや?  突然どう読むのか分からなくなった。絶句してしまった。 「太郎のおばあちゃんの家は……」  声がでない、読めない自分が恥ずかしい。 「とんや よ」  先生がそう言ったが、恥ずかしくてもう声が出なくなった。予習してきたという自信も、予

          笑いにくい笑い話33 世紀末の思い出

           娘の前の手術は、2000年の12月だった。20世紀の最後、21世紀への世紀代わりの時だった。  年末に入院し、それも1歳10ヶ月の娘の心臓の状態の悪さから、体重が7キロでのやや強行手術。本来は10キロにならないと、開胸手術は行わないようだ。  覚悟もしたし、それなりに準備もした。何故私だけこんなひどい運命に流されているのだろうと、悲しくも悔しい思いだった。  手術は思いのほか、あっけなく終わり、ICUでの一晩のあと、一般病棟に戻ってきた。その後はただ、傷跡の回復を待つだけの

          笑いにくい笑い話33 世紀末の思い出

          笑いにくい笑い話32 立ちくらみ

          娘の入院に付き添い入院。 介助に手間の掛かる乳幼児は 付き添いがつかないと入院できない。 実年齢は25歳でも頭の中が1歳半の娘にも付き添いがいないと入院させないと言われた のに付き添いさせてくださいと 患者側院長に依頼する書類がある…… 30年前の三男の東京⇔大阪遠距離付き添い入院から、 私は各地の病院で付き添い、入院を経験してきた もちろん、血液検査の針を刺すときの抑制介助や 子供が怪我した時も、血の海を何度も見てきた 別に私は平気だったのだ 昨日までは…… 今回の入院で、

          笑いにくい笑い話32 立ちくらみ

          笑いにくい笑い話31 悪夢

          明け方に見た悪夢は、ひどい内容で、 起きたときにそれが現実でないことを分かったのに、 しばらく悲しかった。 悪夢を思い出すと、 辛いときにある落語家さんが現れ、 私を慰め助けてくれた。 有難う、小痴楽師匠。 今日から大ファンです。 まだ生の落語を見たことはないけど。

          笑いにくい笑い話31 悪夢