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エ 自己顕示欲

 ある芸人さんのラジオ番組の特別配信を見ていたら、心臓が止まるかと思うほどびっくりした。

 “私のラジオネーム”ウオッチング

とスクリーンに映されたのだ。もちろんそんなことは事前に聞いていない。この配信を確実に私が見るとは限らない。
 ラジオリスナーとは、メール(はがき)を出して、それをパーソナリティに読まれることで、自己顕示欲を満たしていると思う。私もそれの一人だったのだろうが、それはラジオのリスナー特有の、そしてSNSとはちょっと違うところの、匿名性は少しあるけど少し無い、独特の感覚というか、楽しみ方をさせて貰ってきた。
 がしかし、私のことをリアルには全く知らない人たちがよってたかって、私の投稿を弄り、貶し、笑っている。けなすのは平気なのだ、貶されることを目的に投稿しているのも一面であるから。
 本名ではなくラジオネームでも、衆目を集めると言うことは、あまり気持ちのいいものではない。人前で話すのはもちろん、私の顕示欲はあまり高くないのだ。
 指が震えていた。人が目立っていることは笑ってみていたらるのだけど、自分は苦手だったことを改めて思い出した。
 ま、もう2度と私の人生でこういう思いをすることはないだろうから、いいのだけど。

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