遠ざかる過去をひき寄せる
昨日が遠い。
とてつもない速さで遠ざかっていく。
わたしはそれがかなしい。
どうにか手元に捕まえようとするけど昨日はもうすでに昨日になってしまっている。もはやわたしの腕を精一杯のばしても届きそうにない。
人は死ぬときに人生の走馬灯をみるらしい。わたしはそれを見てみたいと思っている。
でもあまりに昨日が遠くなりすぎていざというときにそれらがわたしの元にやってこないような気がする。
だからすこしずつ、生前走馬灯のようなものを自分自身の力でつくりたい。
それを考えるには若すぎると言われるかもしれないけれど、これは完全に死ぬ準備になる。
でもそれと同時に生きる準備でもある。
今、目の前にあることにしか価値がなくなると、未来に価値がなくなる。常に今や未来は過去になっていくから。
わたしの記憶は昨日までの記憶がすべて"過去"というフォルダに入っていて、記憶を遡ろうとするときに探すのが度々困難になる。
しかしそのなかでも、感情は特に上のほうに入っていて、わたしの感情は記憶と密に繋がっているように感じる。
その記憶のなかの感情の断片を集めていきたい。
今を愛せるようになるために。
未来に望みを見出せる自分でいるために。
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