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デザイン史 (ムサビ通信)

【課題1】モダン・デザインの運動を下記の選択群の中からひとつ取り上げ、モダン・デザインのプロジェクト全体が目指したものとの関連の中で論じなさい。
アーツ・アンド・クラフツ / アール・ヌーヴォー / 未来派 / デ・ステイル / ドイツ工作連盟 / バウハウス / アメリカのインダストリアル・デザイン / ロシア・アヴァンギャルド / アール・デコ / ポストモダン

ポストモダンを選択し、評価は【S】でした。ポストモダンは「近代(モダン)以後」を意味する言葉で、モダニズム(近代主義)に対する不信、反動、超克を意味する用語として広く用いられます。デザイン運動のみを指す概念では無いので、学習の際はデザイン書だけでなく、哲学や文学関連にも目を通して概要を掴みました。

一見手強そうなテーマですが、「モダンデザインのプロジェクト全体が目指したものとの関連の中で論じる」というのが課題の趣旨なので、モダンをポストモダンはどう乗り越えようとしたのか、という視点で関連性を記述しやすいと思います。『モダンデザイン批判』(岩波書店)を読み込んで一部引用しました。

まずモダンデザインを「デザインによって人々の思考や生活環境を変革することを理念とした運動」と定義し、本論ではポストモダンの様式について「モダンデザインと様式の類似性が認められたとしても“社会が異なる嗜好を持った異なる集団で構成されていることを認めた上でのデザインである”という点で着想や目的が異なる。」と主張、結びではポストモダンの功績について「モダンデザインを相対化しその終わりを主張することで、デザインにおいて何が必要不可欠であるかという問いを残したことがこの運動の功績である。」と結論づけました。

『現代デザインの展望 ポストモダンの地平から』(京都国立美術館、1985年、21頁)では「デザインにおけるポストモダンの動向は、結局、“人は他の人と異なり、事物は個人差に適合する”という平凡な事実の確認に終わるかもしれない。しかし、これは偉大な平凡さなのである。この単純な事実の確認に20世紀は約80年の時間を費やしたのだから。」とポストモダンの実践を評価しています。各運動の間に連関が見出しづらいデザイン史をひと繋ぎにする鳥肌の立つ主張です。


【課題2】モダン・デザインに深く関係する人物をひとり選び、論じなさい。

〈編集中です!〉


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