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父に自治会活動があって良かった


この前実家に帰ったとき、実家の近くをハゲでデブのおじさんが自転車でウロウロしていた

私は父が送迎する車の中にいた

ハゲデブおじさんを見た私が
「うわ不審者か!?」
と叫んだら、運転している父が
「あ!あれ自治会で同じ広報の◯◯さんだ!俺が今朝渡したポスターもう貼って回ってくれてるんだ!うれしい〜♡」
と言っていた

昨年から父親は自治会の広報部の班長をしている

おもな仕事は地域に設置されている掲示板にポスターを貼るというもの

父は家でポスターにハンコをペタペタ押したり、ポスターの数を数えたり、
きっと会社では事務のお姉ちゃんに任せているような仕事を家でやるようになった

今までの自治会活動は、専業主婦の母が参加していた
しかし母が足を悪くしたのと、母が父に
「私は過去2回班長やったんだから、これからはあんたがやりな」
と命令し、父が自治会に参加するようになった

自治会活動は結構忙しいらしく、父は定期的に会議に出席し何らかの決め事をしている

自治会の会議に出席した後の父親は非常に愚痴っぽい

「あのボスみたいなババアはなんなんだ。声が汚ねえ」
「あのジジイの仕切りはなんなんだ。なんか偉そうでムカつく」

と愚痴りまくっている

その愚痴に対し母は
「あのババアはずっとそんな感じ」
「そのジジイは◯◯高校出て◯◯大学に行って◯◯に勤めてたとかで威張ってるんだよ」
などアドバイス?や情報提供をしている。

父は61歳だが定年延長でまだ働いている
母は70歳
父と母は9歳差の少し犯罪臭のするカップルだ
父は大学4年のときに一人暮らしの母の家に転がり込んで、その結果私が爆誕した(爆

そのため、父は一人暮らしの経験がない

父はこれまで自治会活動はもちろん、家のことなど何もせず、平日は仕事、土日はパチンコ、麻雀、ソフトボールだけして生きてきた

そんな父であったが、数年前に母が乳がんになったり足を悪くしたことをきっかけに、少しずつ会社の仕事以外のことを学び始めた

父がスーパーで買い物できるようになったり、掃除機の使い方や風呂掃除の仕方、洗濯物の干し方を学んだのはデカい

母が死んだら父はどうなるんだろうと思っていたが、この様子なら数日くらいはどうにかなるかもしれない。

そして父は自治会活動に参加するようになり、地域に知り合いが増えた

母の方が父より年上なので母の方が先に死んだら大変だなと考えていたが、父に地域の知り合いが増えたのはとりあえず良かった

災害が起きた時、情報交換したり気持ちの共有ができる人ができた

自治会の活動はだるいし面倒かもしれないが、このような強制参加により得られるものもあるかもしれないなと思った


おしまい
(トップ画像は掲示板を気にする父(地域の防犯パトロール中))