胸が苦しい

こんなに辛くなるなら、知りたくなかった。



辛くなる気持ちは、もう分かっていた。
何度も経験していることだし、その経験をする度に負ったこころの傷は癒えることなくトラウマとして残っている。

それは、何度もわたしは非人間だということを突き付けられている。

だから、わたしは、もう無理だと。
非人間として心が死んだまま生きることを選ばなくてはならない。

分かりきっていた。
だから、とにかく就職する目標だけを達成する為に、わたしが就労移行支援事業所で非人間扱いされようとも放置されようとも…とにかく堪えた。

堪えて、隠して、でも間違っていることは相手に主張する。
それは、誰であっても、やる。
公平性も平等もあったもんではないのなら、正すしかない。

そう思って、わたしは常に色々と本音は隠しながらも言葉のナイフでは振りかざした。


何で分かりきっていることを、また突きつけられないとならないの?
しかも、自分たちは悪いことしてませんって態度なの?

そのことが、どうしても許すことはできない。


「愛は、許したくなる。愛は、怒りたくもなる。」

傷つけた張本人は、そう思うのだろう。
そう言っていたし、そう実行するのだろう。

けれど、許せないものは許せない。
わたしは、人間の尊厳を傷つけられてまで、いくら好きな人であろうとも許すことはできない。

だって、非人間だと分かっている人型の物体に対して、また突き付けてくるんだよ?
気持ち悪い態度取って、腫れ物扱いして、差別的に見るんだよ…?

わたしの認知がおかしいと決めつけて、全部わたしのせいにするのだって想定内なのよ。

そうすればいいよ。
わたしは、わたしの方法で、やり返すだけだから。



変な距離感で、人のこころを掻き乱して。
わたしが変な感情を持ったら、気持ち悪いと非人間かつ腫れ物扱いして。
また、あの時やあの時と同じ。
こんな思いするなら、あの場所で出会いたくなかった。
あの場所で、あの人に出会わない頃に戻りたい。


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