オリーブの木

電話するから待っててね、

午前0時前、そう言われてずっと待っているけれど、電話は鳴らないし連絡もこない。
きっとあと2時間は連絡は来ないのだろう。
私たちはただの友達で、それ以上でもそれ以下でもない。律儀に待っていることなどないのだ、さっさと寝てしまえばいいのはわかっている。
それでも、起きて待ってるね、と言ってしまった自分に対する責任感、そして約束したのだからきっと電話をかけてくれるだろうという期待。
こんな気持ちになるのは22歳までで終わりにしたはずだった。もうすぐ私は30歳になる。
最近は、無駄に気持ちが揺らぐことが少なくなり、大人になるのはいいなとつくづく思っていた。若い頃の私は本当に些細なことで傷つき考えすぎ、そしてその痛みを周りに撒き散らすことによって自分という存在を保っていたように思う。疑うことなく若かったのだ。それは未熟であったと言いかえることもできる。

それがどうだ。なぜ私はあと寝るだけという状況になりながら、何時になるかもわからない友人の電話を待ちながらやきもきしてるのか。
何時になる?さすがに寝るよ、とそうひとこと言えばいい。

ああそうか、私は彼が好きなんだな。そこまで自分を犠牲にすることはないのに。
付き合い切れないと気付くのがいつも遅い。

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